数学3 無限級数 問題 28 解説

方針・初手
与えられた数列の和に関する等式から、一般項 $x_n$ を求めるのが第一歩である。和の記号 $\sum$ を含む等式 $\sum_{k=1}^n a_k = S_n$ が与えられている場合、$a_1 = S_1$ および $n \geqq 2$ における $a_n = S_n - S_{n-1}$ の関係を用いるのが定石である。本問では $a_k = 2^{k-1} x_k$ としてこの関係を適用する。(3) と (4) は、求めた一般項を用いて無限等比級数の和を計算する。
解法1
(1)
与えられた等式を
$$S_n = \sum_{k=1}^{n} 2^{k-1}x_k = 8 - 5n$$
とおく。 $n=1$ のとき、$S_1$ を考えることで、
$$2^{1-1}x_1 = 8 - 5 \cdot 1$$
$$x_1 = 3$$
(2)
$n \geqq 2$ のとき、$S_n - S_{n-1}$ を計算すると、
$$\sum_{k=1}^{n} 2^{k-1}x_k - \sum_{k=1}^{n-1} 2^{k-1}x_k = (8 - 5n) - \{8 - 5(n-1)\}$$
左辺は $n$ 項目の $2^{n-1}x_n$ のみが残るので、
$$2^{n-1}x_n = -5$$
両辺を $2^{n-1}$ で割って、
$$x_n = -\frac{5}{2^{n-1}}$$
(3)
求める無限級数は、第1項と第2項以降に分けて計算する。
$$\sum_{n=1}^{\infty} x_n = x_1 + \sum_{n=2}^{\infty} x_n$$
(2) より、数列 $\{x_n\}$ の $n \geqq 2$ における部分は、初項 $x_2 = -\frac{5}{2}$、公比 $\frac{1}{2}$ の等比数列である。 公比の絶対値は $1$ より小さいため、この無限等比級数は収束し、その和は
$$\sum_{n=2}^{\infty} x_n = \frac{-\frac{5}{2}}{1 - \frac{1}{2}} = \frac{-\frac{5}{2}}{\frac{1}{2}} = -5$$
したがって、
$$\sum_{n=1}^{\infty} x_n = 3 + (-5) = -2$$
(4)
自然数 $n$ について、$\sin \frac{n\pi}{2}$ の値は以下のようになる。 $n$ が偶数、すなわち $n = 2m$ ($m$ は自然数) のとき、$\sin m\pi = 0$ $n$ が奇数、すなわち $n = 2m - 1$ ($m$ は自然数) のとき、
$$\sin \frac{(2m-1)\pi}{2} = \sin \left(m\pi - \frac{\pi}{2}\right) = -\cos m\pi = -(-1)^m = (-1)^{m-1}$$
偶数項はすべて $0$ となるため、奇数項のみを集めて和をとればよい。
$$\sum_{n=1}^{\infty} x_n \sin \frac{n\pi}{2} = x_1 \sin \frac{\pi}{2} + \sum_{m=2}^{\infty} x_{2m-1} \sin \frac{(2m-1)\pi}{2}$$
(1) より $x_1 \sin \frac{\pi}{2} = 3 \cdot 1 = 3$ である。 (2) より、$m \geqq 2$ のとき $x_{2m-1}$ は
$$x_{2m-1} = -\frac{5}{2^{(2m-1)-1}} = -\frac{5}{2^{2m-2}} = -5 \left(\frac{1}{4}\right)^{m-1}$$
となるから、$m \geqq 2$ における各項は
$$x_{2m-1} \sin \frac{(2m-1)\pi}{2} = -5 \left(\frac{1}{4}\right)^{m-1} \cdot (-1)^{m-1} = -5 \left(-\frac{1}{4}\right)^{m-1}$$
したがって、第2項以降の和は初項が $m=2$ のときの値である $-5 \cdot \left(-\frac{1}{4}\right)^1 = \frac{5}{4}$、公比が $-\frac{1}{4}$ の無限等比級数となる。 公比の絶対値は $1$ より小さいため収束し、その和は
$$\sum_{m=2}^{\infty} \left\{ -5 \left(-\frac{1}{4}\right)^{m-1} \right\} = \frac{\frac{5}{4}}{1 - \left(-\frac{1}{4}\right)} = \frac{\frac{5}{4}}{\frac{5}{4}} = 1$$
以上より、
$$\sum_{n=1}^{\infty} x_n \sin \frac{n\pi}{2} = 3 + 1 = 4$$
解説
和 $S_n$ から一般項 $a_n$ を求める典型問題と、無限等比級数の計算を組み合わせた問題である。(2) で求めた $n \geqq 2$ のときの一般項の式に $n=1$ を代入すると $-5$ となり、(1) で求めた $x_1 = 3$ と一致しない。このように第1項だけが規則から外れる数列の和を扱う際は、初項を分離して計算することが極めて重要である。(4) では三角関数の周期性から $0$ になる項を見抜き、残った奇数項の符号が交互に入れ替わることに注意して公比を正しく求めることがポイントとなる。
答え
(1)
$$x_1 = 3$$
(2)
$$x_n = -\frac{5}{2^{n-1}}$$
(3)
$$-2$$
(4)
$$4$$
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