数学3 極限 問題 36 解説

方針・初手
$x \to \infty$ における極限を考える。 $\sin x$ は常に $-1 \leqq \sin x \leqq 1$ の範囲をとる(有界である)ことを利用し、はさみうちの原理を用いる。 2つ目の式については、分母と分子を $x$ で割ることで、1つ目で求めた $\lim_{x \to \infty} \frac{\sin x}{x}$ の形を作り出すのが定石である。
解法1
[シ]について
すべての実数 $x$ において、$\sin x$ のとり得る値の範囲は
$$ -1 \leqq \sin x \leqq 1 $$
である。 極限 $x \to \infty$ を考えるので、$x > 0$ としてよい。各辺を $x$ で割ると、
$$ -\frac{1}{x} \leqq \frac{\sin x}{x} \leqq \frac{1}{x} $$
となる。 ここで、$x \to \infty$ のとき
$$ \lim_{x \to \infty} \left(-\frac{1}{x}\right) = 0 $$
$$ \lim_{x \to \infty} \frac{1}{x} = 0 $$
となる。 したがって、はさみうちの原理により
$$ \lim_{x \to \infty} \frac{\sin x}{x} = 0 $$
となる。
[ス]について
与式の分母と分子をそれぞれ $x$ で割ると、
$$ \lim_{x \to \infty} \frac{x - 3 \sin x}{2x + \sin x} = \lim_{x \to \infty} \frac{1 - 3 \frac{\sin x}{x}}{2 + \frac{\sin x}{x}} $$
と変形できる。 ここで、先に求めた結果 $\lim_{x \to \infty} \frac{\sin x}{x} = 0$ を用いると、
$$ \lim_{x \to \infty} \frac{1 - 3 \frac{\sin x}{x}}{2 + \frac{\sin x}{x}} = \frac{1 - 3 \cdot 0}{2 + 0} = \frac{1}{2} $$
となる。
解説
$x \to \infty$ における極限計算の基本問題である。 $\sin x$ や $\cos x$ のように、極限を飛ばすと値が振動するが範囲が限られている(有界である)関数を含む場合は、不等式を作ってはさみうちの原理を利用するのがもっとも確実な方針である。 また、分数式の極限では、分母の最も強い発散をする項(ここでは $x$)で分母・分子を割ることで、収束する関数の形を作り出すのが典型的な処理である。
答え
シ:$0$
ス:$\frac{1}{2}$
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