数学3 極限 問題 40 解説

方針・初手
- (1)は線分 $\text{PQ}$ の中点の座標と直線の傾きから、垂直二等分線の方程式を立てて $y$ 切片を求める。
- (2)は円が点 $\text{P}$ において曲線 $K$ と共通の接線を持つという図形的性質を解釈し、円の中心が点 $\text{R}$ と一致することを見抜く。その後、極限の基本公式 $\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = 1$ に帰着させる。
解法1
(1) 曲線 $K : y = \cos 2x$ について、$x = 0$ のとき $y = \cos 0 = 1$ であるから、点 $\text{P}$ の座標は $(0, 1)$ である。 点 $\text{Q}(t, \cos 2t)$ と点 $\text{P}(0, 1)$ を結ぶ線分 $\text{PQ}$ の中点を $\text{M}$ とすると、その座標は
$$\left( \frac{t}{2}, \frac{1 + \cos 2t}{2} \right)$$
である。 また、点 $\text{Q}$ は点 $\text{P}$ と異なるので $t \neq 0$ であり、直線 $\text{PQ}$ の傾きは
$$\frac{\cos 2t - 1}{t - 0} = \frac{\cos 2t - 1}{t}$$
である。 線分 $\text{PQ}$ の垂直二等分線 $l$ の傾きを $m$ とすると、垂直条件より $m \cdot \frac{\cos 2t - 1}{t} = -1$ が成り立つため
$$m = \frac{t}{1 - \cos 2t}$$
となる。 したがって、直線 $l$ の方程式は
$$y - \frac{1 + \cos 2t}{2} = \frac{t}{1 - \cos 2t} \left( x - \frac{t}{2} \right)$$
となる。 点 $\text{R}$ は直線 $l$ と $y$ 軸の交点であるから、$x = 0$ を代入して
$$y = \frac{1 + \cos 2t}{2} - \frac{t^2}{2(1 - \cos 2t)}$$
これが点 $\text{R}$ の $y$ 座標である。
(2) 曲線 $K: y = \cos 2x$ について、導関数は $y' = -2\sin 2x$ である。 点 $\text{P}(0, 1)$ における微分係数は $x=0$ を代入して $0$ となる。 したがって、点 $\text{P}$ における曲線 $K$ の接線は $x$ 軸に平行な直線 $y = 1$ である。
円 $C$ は点 $\text{P}$ でこの直線 $y=1$ に接するので、円 $C$ の中心は点 $\text{P}$ を通り直線 $y=1$ に垂直な直線、すなわち $y$ 軸上にある。 また、円 $C$ は $2$ 点 $\text{P}, \text{Q}$ を通るので、その中心は線分 $\text{PQ}$ の垂直二等分線 $l$ 上にもある。 ゆえに、円 $C$ の中心は $y$ 軸と直線 $l$ の交点である点 $\text{R}$ と一致する。
円 $C$ の半径 $r$ は線分 $\text{PR}$ の長さに等しいから、点 $\text{R}$ の $y$ 座標を $y_R$ とすると
$$r = |1 - y_R|$$
である。 ここで、半角の公式 $1 - \cos 2t = 2\sin^2 t$ を用いて $y_R$ を変形すると
$$y_R = \frac{1 + (1 - 2\sin^2 t)}{2} - \frac{t^2}{2(2\sin^2 t)} = 1 - \sin^2 t - \frac{1}{4} \left( \frac{t}{\sin t} \right)^2$$
となる。 点 $\text{Q}$ が点 $\text{P}$ に限りなく近づくとき、$t \to 0$ であるから
$$\lim_{t \to 0} y_R = 1 - 0^2 - \frac{1}{4} \cdot 1^2 = \frac{3}{4}$$
となる。 したがって、求める半径 $r$ の極限値は
$$\lim_{t \to 0} r = \lim_{t \to 0} |1 - y_R| = \left| 1 - \frac{3}{4} \right| = \frac{1}{4}$$
である。
解説
- 円の中心がどのように決定されるかを図形的に考察することが鍵となる問題である。円が $2$ 点を通ることから中心は垂直二等分線上にあり、ある点で接することから中心はその点における法線上にあるという性質を利用して、円の中心を特定する。
- (2)の極限計算では、$\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = 1$ の形を作り出すために、$1 - \cos 2t$ を $\sin$ の式に変換する三角関数の公式を正しく用いることが求められる。曲線の局所的な曲がり具合(曲率半径)を求める背景を持つ典型的なテーマである。
答え
(1) $\frac{1 + \cos 2t}{2} - \frac{t^2}{2(1 - \cos 2t)}$
(2) $\frac{1}{4}$
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