トップ 基礎問題 数学3 極限 確率・極限 問題 22

数学3 確率・極限 問題 22 解説

数学3 確率・極限 問題 22 解説

方針・初手

袋の中から玉を3個取り出し、新たに玉を3個入れるため、操作の前後で袋の中の玉の総数は常に4個に保たれる。まずは、袋の中の赤玉の数がどのように推移するかを調べ、起こり得る状態を絞り込む。その後、状態の推移確率から漸化式を立てて一般項を求める。

解法1

最初に、1回の操作による袋の中の玉の状態の推移を調べる。 袋の中から玉を3個取り出し、赤玉2個と白玉1個(計3個)を入れるため、袋の中の玉の総数は常に4個である。

袋の中の赤玉が $k$ 個、白玉が $4-k$ 個である状態から1回の操作を行うときの推移を考える。

(i) $k=2$(赤玉2個、白玉2個)のとき 袋から取り出される3個の玉は「赤玉2個、白玉1個」または「赤玉1個、白玉2個」のいずれかである。

・赤玉2個、白玉1個が取り出される確率は、

$$\frac{{}_2\mathrm{C}_2 \times {}_2\mathrm{C}_1}{{}_4\mathrm{C}_3} = \frac{1 \times 2}{4} = \frac{1}{2}$$

このとき、袋に残る玉は赤玉0個、白玉1個であり、ここに赤玉2個と白玉1個を入れるため、操作後の玉は赤玉2個、白玉2個となる。

・赤玉1個、白玉2個が取り出される確率は、

$$\frac{{}_2\mathrm{C}_1 \times {}_2\mathrm{C}_2}{{}_4\mathrm{C}_3} = \frac{2 \times 1}{4} = \frac{1}{2}$$

このとき、袋に残る玉は赤玉1個、白玉0個であり、ここに赤玉2個と白玉1個を入れるため、操作後の玉は赤玉3個、白玉1個となる。

(ii) $k=3$(赤玉3個、白玉1個)のとき 袋から取り出される3個の玉は「赤玉3個」または「赤玉2個、白玉1個」のいずれかである。

・赤玉3個が取り出される確率は、

$$\frac{{}_3\mathrm{C}_3 \times {}_1\mathrm{C}_0}{{}_4\mathrm{C}_3} = \frac{1 \times 1}{4} = \frac{1}{4}$$

このとき、袋に残る玉は赤玉0個、白玉1個であり、ここに赤玉2個と白玉1個を入れるため、操作後の玉は赤玉2個、白玉2個となる。

・赤玉2個、白玉1個が取り出される確率は、

$$\frac{{}_3\mathrm{C}_2 \times {}_1\mathrm{C}_1}{{}_4\mathrm{C}_3} = \frac{3 \times 1}{4} = \frac{3}{4}$$

このとき、袋に残る玉は赤玉1個、白玉0個であり、ここに赤玉2個と白玉1個を入れるため、操作後の玉は赤玉3個、白玉1個となる。

最初、袋の中には赤玉2個と白玉2個が入っているため、(i)(ii) の推移を繰り返すことになる。したがって、すべての自然数 $n$ に対して、操作後の袋の中の玉の状態は「赤玉2個」または「赤玉3個」のいずれかのみである。 これより、$n$ 回の操作後に袋の中の赤玉が2個である確率は $p_n$ であり、赤玉が3個である確率は $1 - p_n$ と表せる。

(1) 1回の操作後に赤玉が2個になる確率は、(i) の推移より、

$$p_1 = \frac{1}{2}$$

である。

(2) 2回の操作後に赤玉が2個になるのは、「1回目終了時に赤玉2個で、2回目終了時にも赤玉2個となる」または「1回目終了時に赤玉3個で、2回目終了時に赤玉2個となる」のいずれかである。 事象は互いに排反であるから、(i) および (ii) の推移確率を用いて、

$$\begin{aligned} p_2 &= p_1 \times \frac{1}{2} + (1 - p_1) \times \frac{1}{4} \\ &= \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} + \left( 1 - \frac{1}{2} \right) \times \frac{1}{4} \\ &= \frac{1}{4} + \frac{1}{8} \\ &= \frac{3}{8} \end{aligned}$$

となる。

(3) (2) と同様に、$n$ 回目($n \geqq 2$)の操作後に赤玉が2個になるのは、「$n-1$ 回目終了時に赤玉2個で、$n$ 回目終了時にも赤玉2個となる」または「$n-1$ 回目終了時に赤玉3個で、$n$ 回目終了時に赤玉2個となる」のいずれかである。 よって、

$$\begin{aligned} p_n &= p_{n-1} \times \frac{1}{2} + (1 - p_{n-1}) \times \frac{1}{4} \\ &= \frac{1}{4} p_{n-1} + \frac{1}{4} \end{aligned}$$

である。

(4) (3) で求めた漸化式を変形すると、

$$p_n - \frac{1}{3} = \frac{1}{4} \left( p_{n-1} - \frac{1}{3} \right)$$

となる。数列 $\left\{ p_n - \frac{1}{3} \right\}$ は、初項が

$$p_1 - \frac{1}{3} = \frac{1}{2} - \frac{1}{3} = \frac{1}{6}$$

であり、公比が $\frac{1}{4}$ の等比数列である。 したがって、

$$p_n - \frac{1}{3} = \frac{1}{6} \left( \frac{1}{4} \right)^{n-1}$$

となり、

$$p_n = \frac{1}{3} + \frac{1}{6} \left( \frac{1}{4} \right)^{n-1}$$

である。

(5)

$$\lim_{n \to \infty} \left( \frac{1}{4} \right)^{n-1} = 0$$

であるから、(4) の結果より、

$$\lim_{n \to \infty} p_n = \frac{1}{3}$$

である。

解説

確率と漸化式(マルコフ連鎖)の典型的な問題である。取り出す玉の数と入れる玉の数が一致しているため、袋の中の玉の総数が常に変わらないことに着目する。最初にどのような状態が起こり得るかを網羅的に調べ、状態が2つ(赤玉2個と赤玉3個)しかないことを見抜ければ、以降の立式は極めて容易になる。

答え

(1) $p_1 = \frac{1}{2}$

(2) $p_2 = \frac{3}{8}$

(3) $p_n = \frac{1}{4} p_{n-1} + \frac{1}{4}$

(4) $p_n = \frac{1}{3} + \frac{1}{6} \left( \frac{1}{4} \right)^{n-1}$

(5) $\lim_{n \to \infty} p_n = \frac{1}{3}$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。