数学3 はさみうち 問題 6 解説

方針・初手
(1) は定義式を代入して整理し、条件 $0 < a < b$ を用いて各辺を評価する。 (2) は (1) で示した不等式を活用し、はさみうちの原理を用いて極限を求める典型的な構成である。
解法1
(1)
定義より、与えられた式を $n$ 乗すると以下のようになる。
$$(x_n)^n = \frac{a^n}{b} + \frac{b^n}{a}$$
各辺に $a$ を掛けると、中央の式は次のように変形できる。
$$a(x_n)^n = a \left( \frac{a^n}{b} + \frac{b^n}{a} \right) = \frac{a^{n+1}}{b} + b^n$$
条件 $0 < a < b$ より、$a, b$ はともに正の実数であるから、$\frac{a^{n+1}}{b} > 0$ である。よって、以下の不等式が成り立つ。
$$\frac{a^{n+1}}{b} + b^n > b^n$$
したがって、左側の不等式 $b^n < a(x_n)^n$ が示された。
次に、$0 < a < b$ であり、$n$ は自然数であるから、各辺を $n+1$ 乗した不等式 $a^{n+1} < b^{n+1}$ が成り立つ。この両辺を正の定数 $b$ で割ると、以下のようになる。
$$\frac{a^{n+1}}{b} < b^n$$
この不等式の両辺に $b^n$ を加える。
$$\frac{a^{n+1}}{b} + b^n < 2b^n$$
したがって、右側の不等式 $a(x_n)^n < 2b^n$ が示された。
以上より、与えられた不等式は証明された。
$$b^n < a(x_n)^n < 2b^n$$
(2)
(1) で示した不等式の各辺は正であるから、辺々の $\frac{1}{n}$ 乗をとっても大小関係は変わらない。
$$(b^n)^{\frac{1}{n}} < \{a(x_n)^n\}^{\frac{1}{n}} < (2b^n)^{\frac{1}{n}}$$
これを整理すると以下のようになる。
$$b < a^{\frac{1}{n}} x_n < 2^{\frac{1}{n}} b$$
各辺を $a^{\frac{1}{n}}$ ($a>0$ より正の数である)で割る。
$$b \cdot a^{-\frac{1}{n}} < x_n < 2^{\frac{1}{n}} b \cdot a^{-\frac{1}{n}}$$
ここで、$n \to \infty$ のときの極限を考える。定数 $a, 2$ の正の数に対する $-\frac{1}{n}$ 乗および $\frac{1}{n}$ 乗は $0$ 乗へ収束するため、以下のようになる。
$$\lim_{n \to \infty} a^{-\frac{1}{n}} = a^0 = 1$$
$$\lim_{n \to \infty} 2^{\frac{1}{n}} = 2^0 = 1$$
したがって、左辺と右辺の極限はそれぞれ次のようになる。
$$\lim_{n \to \infty} b \cdot a^{-\frac{1}{n}} = b \cdot 1 = b$$
$$\lim_{n \to \infty} 2^{\frac{1}{n}} b \cdot a^{-\frac{1}{n}} = 1 \cdot b \cdot 1 = b$$
両側の極限値が一致するため、はさみうちの原理より以下の結果を得る。
$$\lim_{n \to \infty} x_n = b$$
解説
複数の累乗の和を含む数列の極限を求める典型問題である。一般に、$a^n$ と $b^n$ の和のような式の極限では、底が最大の項でくくり出すのが定石となる。本問では (1) の不等式評価がそのまま (2) におけるはさみうちの原理の準備となっており、誘導に沿って処理することで自然に解決できる構成になっている。(1) では $a, b$ が正であることを前提としたうえで、式の大小関係を丁寧に追うことが求められる。
答え
(1)
証明略
(2)
$$b$$
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