数学3 その他応用 問題 2 解説

方針・初手
(1) は積の微分と対数の微分を用いる。特に $\log(x+\sqrt{x^2+1})$ の微分が簡単になることを確認する。
(2) は積分部分が $x$ に依存しない定数であることに注目する。したがって $f(x)$ は $x^2$ の定数倍になる。
(3) は (2) で得た $f(x)$ に対して曲線の長さ
$$ \int_a^b \sqrt{1+{f'(x)}^2},dx $$
を用いる。
解法1
(1) まず
$$ y=x\sqrt{x^2+1}+\log(x+\sqrt{x^2+1}) $$
とおく。
第1項を微分すると、
$$ \begin{aligned} \frac{d}{dx}\left(x\sqrt{x^2+1}\right) &=\sqrt{x^2+1}+x\cdot \frac{x}{\sqrt{x^2+1}}\\ &=\frac{x^2+1+x^2}{\sqrt{x^2+1}}\\ &=\frac{2x^2+1}{\sqrt{x^2+1}} \end{aligned} $$
である。
次に第2項を微分する。対数の中身を
$$ u=x+\sqrt{x^2+1} $$
とおくと、
$$ u'=1+\frac{x}{\sqrt{x^2+1}} =\frac{x+\sqrt{x^2+1}}{\sqrt{x^2+1}} $$
である。よって
$$ \begin{aligned} \frac{d}{dx}\log(x+\sqrt{x^2+1}) &=\frac{u'}{u}\\ &=\frac{\dfrac{x+\sqrt{x^2+1}}{\sqrt{x^2+1}}}{x+\sqrt{x^2+1}}\\ &=\frac{1}{\sqrt{x^2+1}} \end{aligned} $$
となる。
したがって、
$$ \begin{aligned} y' &=\frac{2x^2+1}{\sqrt{x^2+1}}+\frac{1}{\sqrt{x^2+1}}\\ &=\frac{2x^2+2}{\sqrt{x^2+1}}\\ &=2\sqrt{x^2+1} \end{aligned} $$
である。
次に (2) を解く。
与えられた式は
$$ 10x^2\int_0^1 {f(t)}^2,dt=f(x) $$
である。ここで
$$ A=\int_0^1 {f(t)}^2,dt $$
とおくと、$A$ は $x$ によらない定数である。したがって
$$ f(x)=10Ax^2 $$
となる。
ここで $C=10A$ とおけば
$$ f(x)=Cx^2 $$
である。このとき
$$ A=\int_0^1 (Ct^2)^2,dt =C^2\int_0^1 t^4,dt =\frac{C^2}{5} $$
である。
一方で $C=10A$ だから、
$$ C=10\cdot \frac{C^2}{5}=2C^2 $$
となる。よって
$$ C(2C-1)=0 $$
である。
したがって
$$ C=0,\ \frac12 $$
である。$C=0$ のとき $f(x)=0$ であり、これは定数関数である。問題では定数でないものを求めるので、
$$ f(x)=\frac12 x^2 $$
である。
次に (3) を解く。
(2) より
$$ f(x)=\frac12 x^2 $$
であるから、
$$ f'(x)=x $$
である。したがって、曲線 $y=f(x)$ の $-t\leqq x\leqq t$ における長さ $L$ は
$$ L=\int_{-t}^{t}\sqrt{1+x^2},dx $$
である。
$\sqrt{1+x^2}$ は偶関数であるから、
$$ L=2\int_0^t \sqrt{1+x^2},dx $$
である。
(1) より
$$ \frac{d}{dx}\left\{x\sqrt{x^2+1}+\log(x+\sqrt{x^2+1})\right\} =2\sqrt{x^2+1} $$
である。したがって
$$ 2\int_0^t \sqrt{1+x^2},dx =\left[x\sqrt{x^2+1}+\log(x+\sqrt{x^2+1})\right]_0^t $$
となる。
よって
$$ L=t\sqrt{t^2+1}+\log(t+\sqrt{t^2+1}) $$
である。
これが
$$ \frac{15}{16}+\log 2 $$
に等しいので、
$$ t\sqrt{t^2+1}+\log(t+\sqrt{t^2+1}) =\frac{15}{16}+\log 2 $$
を解けばよい。
ここで $t=\frac34$ とすると、
$$ \sqrt{t^2+1} =\sqrt{\frac{9}{16}+1} =\sqrt{\frac{25}{16}} =\frac54 $$
である。したがって
$$ t\sqrt{t^2+1} =\frac34\cdot \frac54 =\frac{15}{16} $$
かつ
$$ t+\sqrt{t^2+1} =\frac34+\frac54 =2 $$
である。
よって
$$ L=\frac{15}{16}+\log 2 $$
となるので、
$$ t=\frac34 $$
である。
解説
(1) の式は、$\sqrt{x^2+1}$ の積分公式と対応している。実際、
$$ \frac{d}{dx}\left\{x\sqrt{x^2+1}+\log(x+\sqrt{x^2+1})\right\} =2\sqrt{x^2+1} $$
となるため、(3) の弧長計算でそのまま使える形になっている。
(2) では、積分
$$ \int_0^1 {f(t)}^2,dt $$
が $x$ に依存しない定数である点が重要である。これにより $f(x)$ は $x^2$ の定数倍に限られ、その係数を代入して決定できる。
(3) では、$f(x)=\frac12x^2$ から $f'(x)=x$ となり、弧長が
$$ \int_{-t}^{t}\sqrt{1+x^2},dx $$
に帰着する。(1) はこの積分を処理するための準備になっている。
答え
(1)
$$ y'=2\sqrt{x^2+1} $$
(2)
$$ f(x)=\frac12x^2 $$
(3)
$$ t=\frac34 $$
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