数学3 その他応用 問題 14 解説

方針・初手
積分方程式の左辺は畳み込み型である。核 $t-t^2$ は多項式なので、$x$ で順に微分すると積分が簡単になり、最終的に $f'(x)$ に関する微分方程式へ落とせる。
解法1
与えられた式を
$$ F(x)=\int_0^x (t-t^2)f'(x-t),dt $$
とおくと、
$$ F(x)=\frac12 x^2 $$
である。
まず $x$ で微分する。Leibniz の公式より
$$ F'(x)=(x-x^2)f'(0)+\int_0^x (t-t^2)f''(x-t),dt $$
であるが、$x-x^2$ の代わりに核を微分する形に直すと
$$ F'(x)=\int_0^x (1-2t)f'(x-t),dt $$
となる。したがって
$$ \int_0^x (1-2t)f'(x-t),dt=x $$
を得る。
これをもう一度微分すると、
$$ f'(x)-2\int_0^x f'(x-t),dt=1 $$
となる。さらにもう一度微分すると
$$ f''(x)-2f'(x)=0 $$
を得る。
ここで直前の式に $x=0$ を代入すると
$$ f'(0)=1 $$
である。よって $g(x)=f'(x)$ とおけば、
$$ g'(x)-2g(x)=0,\qquad g(0)=1 $$
であるから、
$$ g(x)=e^{2x} $$
すなわち
$$ f'(x)=e^{2x} $$
となる。これを積分して
$$ f(x)=\frac12 e^{2x}+C $$
を得る。ただし $C$ は任意定数である。
最後に確かめる。$f'(x)=e^{2x}$ なので左辺は
$$ \int_0^x (t-t^2)e^{2(x-t)},dt =e^{2x}\int_0^x (t-t^2)e^{-2t},dt $$
である。ここで
$$ \frac{d}{dt}\left(\frac12 t^2 e^{-2t}\right) =(t-t^2)e^{-2t} $$
だから、
$$ e^{2x}\int_0^x (t-t^2)e^{-2t},dt =e^{2x}\left[\frac12 t^2 e^{-2t}\right]_0^x =\frac12 x^2 $$
となり、確かに条件を満たす。
解説
この問題の要点は、積分方程式をそのまま扱わず、微分して通常の微分方程式に変えることである。もとの条件には $f'(x-t)$ しか現れていないため、$f(x)$ 自身は加法定数の分だけ不定になる。このため最終結果に任意定数 $C$ が残るのは自然である。
答え
$$ f(x)=\frac12 e^{2x}+C \qquad (Cは任意定数) $$
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