トップ 基礎問題 数学3 積分法 体積 問題 74

数学3 体積 問題 74 解説

数学3 体積 問題 74 解説

方針・初手

まず、原点を通る接線 $l$ を求める。

曲線 $C:y=e^{ax}$ の $x=t$ における接線は、微分係数 $ae^{at}$ を用いて

$$ y-ae^{at}(x-t)=e^{at} $$

すなわち

$$ y=ae^{at}(x-t)+e^{at} $$

である。これが原点を通る条件から接点を決める。

接線 $l$ が求まれば、領域 $S$ は $0\leqq x\leqq \dfrac1a$ において、上側が $y=e^{ax}$、下側が $y=aex$ の部分であることが分かる。 したがって、(1) は円環法、(2) は円筒殻法で計算すればよい。

解法1

接点の $x$ 座標を $t$ とする。

$x=t$ における接線は

$$ y=ae^{at}(x-t)+e^{at} $$

であり、これが原点 $(0,0)$ を通るので

$$ 0=ae^{at}(0-t)+e^{at}=e^{at}(1-at) $$

となる。$e^{at}>0$ であるから

$$ 1-at=0 $$

すなわち

$$ t=\frac1a $$

である。

よって、接点は $\left(\dfrac1a,e\right)$ であり、そのときの傾きは

$$ ae^{a\cdot(1/a)}=ae $$

だから、求める接線 $l$ は

$$ y=ae\left(x-\frac1a\right)+e=aex $$

である。

また、指数関数 $y=e^{ax}$ は上に凸であるから、$0\leqq x\leqq \dfrac1a$ において

$$ e^{ax}\geqq aex $$

が成り立つ。したがって、領域 $S$ は

$$ 0\leqq x\leqq \frac1a,\qquad aex\leqq y\leqq e^{ax} $$

で表される。

(1)

$S$ を $x$ 軸のまわりに回転してできる立体の体積 $V_1$

外側の半径が $e^{ax}$、内側の半径が $aex$ であるから

$$ V_1=\pi\int_0^{1/a}\left\{(e^{ax})^2-(aex)^2\right\},dx $$

である。よって

$$ V_1=\pi\int_0^{1/a}\left(e^{2ax}-a^2e^2x^2\right),dx $$

となる。

これを計算すると

$$ \begin{aligned} V_1 &=\pi\left[\frac{e^{2ax}}{2a}-\frac{a^2e^2x^3}{3}\right]_0^{1/a} \\ &=\pi\left(\frac{e^2-1}{2a}-\frac{e^2}{3a}\right) \\ &=\frac{\pi}{a}\left(\frac{3e^2-3-2e^2}{6}\right) \\ &=\frac{\pi(e^2-3)}{6a} \end{aligned} $$

したがって

$$ V_1=\frac{\pi(e^2-3)}{6a} $$

である。

(2)

$S$ を $y$ 軸のまわりに回転してできる立体の体積 $V_2$

$y$ 軸まわりなので、半径 $x$、高さ $e^{ax}-aex$ の円筒殻で考えると

$$ V_2=2\pi\int_0^{1/a}x\left(e^{ax}-aex\right),dx $$

である。

すなわち

$$ V_2=2\pi\left(\int_0^{1/a}xe^{ax},dx-ae\int_0^{1/a}x^2,dx\right) $$

となる。

まず

$$ \int xe^{ax},dx=\frac{x}{a}e^{ax}-\frac{1}{a^2}e^{ax} $$

より

$$ \begin{aligned} \int_0^{1/a}xe^{ax},dx &=\left[\frac{x}{a}e^{ax}-\frac{1}{a^2}e^{ax}\right]_0^{1/a} \\ &=\left(\frac{e}{a^2}-\frac{e}{a^2}\right)-\left(0-\frac1{a^2}\right) \\ &=\frac1{a^2} \end{aligned} $$

である。

また

$$ ae\int_0^{1/a}x^2,dx =ae\left[\frac{x^3}{3}\right]_0^{1/a} =\frac{e}{3a^2} $$

であるから

$$ \begin{aligned} V_2 &=2\pi\left(\frac1{a^2}-\frac{e}{3a^2}\right) \\ &=\frac{2\pi(3-e)}{3a^2} \end{aligned} $$

したがって

$$ V_2=\frac{2\pi(3-e)}{3a^2} $$

である。

(3)

$V_1=V_2$ となるときの $a$

$$ \frac{\pi(e^2-3)}{6a}=\frac{2\pi(3-e)}{3a^2} $$

より、$\pi>0,\ a>0$ を用いて整理すると

$$ a(e^2-3)=4(3-e) $$

となる。したがって

$$ a=\frac{4(3-e)}{e^2-3} $$

である。

解説

この問題の核心は、まず「原点を通る接線」を正確に求めることである。接点を $x=t$ とおいて接線の式を立て、原点通過条件を課せば $t=\dfrac1a$ が一意に決まる。

その後は、領域 $S$ を

$$ 0\leqq x\leqq \frac1a,\qquad aex\leqq y\leqq e^{ax} $$

と把握できるかが重要である。

回転体の体積では、$x$ 軸まわりは半径がそのまま読み取れるので円環法が自然であり、$y$ 軸まわりは $x$ を半径とする円筒殻法を使うと計算が素直になる。

答え

(1)

$$ V_1=\frac{\pi(e^2-3)}{6a} $$

(2)

$$ V_2=\frac{2\pi(3-e)}{3a^2} $$

(3)

$$ a=\frac{4(3-e)}{e^2-3} $$

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