トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 47

数学3 定積分・面積 問題 47 解説

数学3 定積分・面積 問題 47 解説

方針・初手

被積分関数に指数関数が含まれている場合、分子を工夫して積分しやすい形に変形するか、$t = e^x$ と置く置換積分を行うのが定石である。今回は分子の $e^{2x}$ を分母の $1-e^x$ を含む形に分解することで、直接積分できる形を作り出すことができる。また、置換積分法を用いた場合は、分数関数の積分において「分子の次数を分母の次数より下げる」という基本操作に帰着する。

解法1

分子の $e^{2x}$ を、分母の $1-e^x$ を利用して変形する。

$$\begin{aligned} \frac{e^{2x}}{1-e^x} &= \frac{-e^x(1-e^x) + e^x}{1-e^x} \\ &= -e^x + \frac{e^x}{1-e^x} \end{aligned}$$

これを与式に代入して積分を計算する。

$$\begin{aligned} \int \frac{e^{2x}}{1-e^x} dx &= \int \left( -e^x + \frac{e^x}{1-e^x} \right) dx \\ &= \int \left( -e^x - \frac{-e^x}{1-e^x} \right) dx \\ &= \int \left( -e^x - \frac{(1-e^x)'}{1-e^x} \right) dx \\ &= -e^x - \log|1-e^x| + C \quad (C \text{は積分定数}) \end{aligned}$$

解法2

$t = e^x$ とおいて置換積分を行う。

両辺を $x$ で微分すると $\frac{dt}{dx} = e^x$ となるため、$e^x dx = dt$ である。

与式の被積分関数を以下のように変形する。

$$\int \frac{e^{2x}}{1-e^x} dx = \int \frac{e^x}{1-e^x} \cdot e^x dx$$

ここで $t$ に置換すると、次のように有理関数の積分に帰着する。

$$\begin{aligned} \int \frac{t}{1-t} dt &= \int \frac{-(1-t) + 1}{1-t} dt \\ &= \int \left( -1 + \frac{1}{1-t} \right) dt \\ &= \int \left( -1 - \frac{(1-t)'}{1-t} \right) dt \\ &= -t - \log|1-t| + C \quad (C \text{は積分定数}) \end{aligned}$$

$t = e^x$ を代入して変数 $x$ に戻す。

$$-e^x - \log|1-e^x| + C$$

解説

指数関数を含む関数の積分では、微分の結果を利用できるように $f(e^x)e^x dx$ の形を作り出し、$t=e^x$ と置換するアプローチが基本となる。本問では解法2がその定石に従ったものである。

また、分数の形をした積分においては、「分子の次数を分母の次数より小さくする」という原則が重要である。解法1のように、被積分関数の式変形を工夫して直接計算できる形を見抜ければ、計算量と記述量を減らすことができる。積分計算に慣れてくれば、解法1のアプローチを自然に取れるようになることが望ましい。なお、対数関数の真数条件に関わるため、$\log$ の中身には必ず絶対値記号をつけることを忘れないようにする。

答え

$$-e^x - \log|1-e^x| + C \quad (C \text{は積分定数})$$

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