トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 168

数学3 定積分・面積 問題 168 解説

数学3 定積分・面積 問題 168 解説

方針・初手

(1) は関数 $f(x)$ を微分して増減表を作成し、$x \geqq 1$ における最小値が正であることを示す。その際、問題文で与えられている自然対数の底 $e$ の近似値を利用して値の評価を行う。 (2)(1) の結果により、区間 $2 \leqq x \leqq 3$ において $f(x) > 0$ であることが保証されるため、そのまま定積分を計算して面積を求める。 (3)(2) で求めた面積が必ず正の値をとることを利用し、不等式を導く。前の小問が次の小問の誘導となっていることに着目する。

解法1

(1)

$f(x) = 2x^2 - 15x + 16 + 11\log x$ を $x$ について微分すると、

$$f'(x) = 4x - 15 + \frac{11}{x} = \frac{4x^2 - 15x + 11}{x} = \frac{(x-1)(4x-11)}{x}$$

となる。 $x \geqq 1$ において $f'(x) = 0$ となるのは、$x = 1, \frac{11}{4}$ のときである。 $x \geqq 1$ における $f(x)$ の増減表は以下のようになる。

$x$ $1$ $\cdots$ $\frac{11}{4}$ $\cdots$
$f'(x)$ $0$ $-$ $0$ $+$
$f(x)$ $3$ $\searrow$ 極小 $\nearrow$

ここで、$x = 1$ のとき、

$$f(1) = 2 - 15 + 16 + 11\log 1 = 3$$

であり、$x = \frac{11}{4}$ のとき、

$$f\left(\frac{11}{4}\right) = 2\left(\frac{11}{4}\right)^2 - 15\left(\frac{11}{4}\right) + 16 + 11\log\frac{11}{4} = \frac{121}{8} - \frac{165}{4} + 16 + 11\log\frac{11}{4} = -\frac{81}{8} + 11\log\frac{11}{4}$$

となる。 問題文の条件より、$e = 2.718\cdots$ であるから、$\frac{11}{4} = 2.75 > e$ が成り立つ。 底が $e > 1$ であるため、$\log\frac{11}{4} > \log e = 1$ と評価できる。 したがって、

$$f\left(\frac{11}{4}\right) > -\frac{81}{8} + 11\cdot 1 = \frac{7}{8} > 0$$

となる。 増減表より、$x \geqq 1$ における $f(x)$ の最小値は $f\left(\frac{11}{4}\right)$ であり、これが正であるから、$x \geqq 1$ のとき常に $f(x) > 0$ である。(証明終)

(2)

(1) の結果より、$2 \leqq x \leqq 3$ において $f(x) > 0$ である。 したがって、求める面積を $S$ とすると、$S$ は以下の定積分で求められる。

$$S = \int_{2}^{3} f(x) dx = \int_{2}^{3} (2x^2 - 15x + 16 + 11\log x) dx$$

部分積分法より $\int \log x dx = x\log x - x + C$ であることを用いると、

$$\begin{aligned} S &= \left[ \frac{2}{3}x^3 - \frac{15}{2}x^2 + 16x + 11(x\log x - x) \right]_{2}^{3} \\ &= \left[ \frac{2}{3}x^3 - \frac{15}{2}x^2 + 5x + 11x\log x \right]_{2}^{3} \\ &= \left( 18 - \frac{135}{2} + 15 + 33\log 3 \right) - \left( \frac{16}{3} - 30 + 10 + 22\log 2 \right) \\ &= \left( 33 - \frac{135}{2} + 33\log 3 \right) - \left( -\frac{44}{3} + 22\log 2 \right) \\ &= 33 + \frac{44}{3} - \frac{135}{2} + 33\log 3 - 22\log 2 \\ &= \frac{198 + 88 - 405}{6} + 11(3\log 3 - 2\log 2) \\ &= -\frac{119}{6} + 11(\log 3^3 - \log 2^2) \\ &= 11\log\frac{27}{4} - \frac{119}{6} \end{aligned}$$

(3)

(2) において、$S$ は面積を表すため、$S > 0$ である。 よって、

$$11\log\frac{27}{4} - \frac{119}{6} > 0$$

が成り立つ。これを変形すると、

$$11\log\frac{27}{4} > \frac{119}{6}$$

$$\log\frac{27}{4} > \frac{119}{66}$$

となる。ここで、右辺の分数を小数で評価すると、

$$\frac{119}{66} = \frac{118.8 + 0.2}{66} = 1.8 + \frac{1}{330} > 1.8$$

となる。 したがって、

$$\log\frac{27}{4} > 1.8$$

が示された。(証明終)

解説

微積分を用いた関数の挙動の把握と、図形の面積が正であることを利用した不等式の証明という、入試数学における典型かつ重要なテーマを組み合わせた総合問題である。 (1) では、極小値に $\log$ が含まれるため、直接その符号を判定することが難しい。そこで、問題文に与えられている自然対数の底 $e$ の近似値を用いて評価を行う発想が必要となる。 (3) のような「唐突に見える不等式の証明」は、直前の小問で求めた定積分(面積や体積)が正であることを利用するケースが非常に多い。この誘導の意図に気づけるかどうかが完答への鍵となる。

答え

(1) 略(本文参照)

(2) $11\log\frac{27}{4} - \frac{119}{6}$

(3) 略(本文参照)

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