トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 169

数学3 定積分・面積 問題 169 解説

数学3 定積分・面積 問題 169 解説

方針・初手

与えられた等式が $x$ についての恒等式となるように、未定係数 $A, B, C$ を定める。分母を払い、数値代入法または係数比較法によって連立方程式を解く。後半の定積分は、前半で求めた部分分数分解の結果を利用して計算する。

解法1

等式

$$\frac{x^2+5}{(x+1)^2(x-2)} = \frac{A}{(x+1)^2} + \frac{B}{x+1} + \frac{C}{x-2}$$

の両辺に $(x+1)^2(x-2)$ を掛けると、

$$x^2+5 = A(x-2) + B(x+1)(x-2) + C(x+1)^2$$

これが $x$ についての恒等式になればよい。 両辺に $x = -1, 2, 0$ をそれぞれ代入する。

$x = -1$ のとき

$$(-1)^2 + 5 = A(-1 - 2)$$

$$6 = -3A$$

より、$A = -2$ となる。

$x = 2$ のとき

$$2^2 + 5 = C(2 + 1)^2$$

$$9 = 9C$$

より、$C = 1$ となる。

$x = 0$ のとき

$$0^2 + 5 = -2A - 2B + C$$

$$5 = -2(-2) - 2B + 1$$

$$5 = 5 - 2B$$

より、$B = 0$ となる。

逆に、このとき右辺の式に各値を代入して展開すると、

$$-2(x-2) + 0 + (x+1)^2 = -2x + 4 + x^2 + 2x + 1 = x^2 + 5$$

となり、左辺と一致するため確かに恒等式となる。 よって、$A = -2$、$B = 0$、$C = 1$ である。

したがって、求める定積分は

$$\int_0^1 \frac{x^2+5}{(x+1)^2(x-2)} dx = \int_0^1 \left( -\frac{2}{(x+1)^2} + \frac{1}{x-2} \right) dx$$

$$= \left[ \frac{2}{x+1} + \log|x-2| \right]_0^1$$

$$= \left( \frac{2}{1+1} + \log|1-2| \right) - \left( \frac{2}{0+1} + \log|0-2| \right)$$

$$= (1 + \log 1) - (2 + \log 2)$$

$$= -1 - \log 2$$

となる。

解法2

恒等式の係数比較による解法を示す。 等式の両辺に $(x+1)^2(x-2)$ を掛けた式

$$x^2+5 = A(x-2) + B(x+1)(x-2) + C(x+1)^2$$

の右辺を展開して $x$ について整理する。

$$A(x-2) + B(x^2 - x - 2) + C(x^2 + 2x + 1)$$

$$= (B+C)x^2 + (A-B+2C)x + (-2A-2B+C)$$

両辺の各次数の係数を比較して、以下の連立方程式を得る。

$$\begin{cases} B+C = 1 \\ A-B+2C = 0 \\ -2A-2B+C = 5 \end{cases}$$

第1式より $C = 1 - B$。これを第2式に代入すると、

$$A - B + 2(1 - B) = 0$$

$$A - 3B = -2$$

第3式にも $C = 1 - B$ を代入すると、

$$-2A - 2B + (1 - B) = 5$$

$$-2A - 3B = 4$$

得られた $A - 3B = -2$ と $-2A - 3B = 4$ の辺々を引くと、

$$3A = -6$$

より $A = -2$。 これを $A - 3B = -2$ に代入して、$-2 - 3B = -2$ より $B = 0$。 さらに $C = 1 - 0 = 1$。

よって、$A = -2$、$B = 0$、$C = 1$ である。 後半の積分計算は解法1と同様である。

解説

有理関数の積分における典型的な部分分数分解の問題である。分母が $(x-\alpha)^2 (x-\beta)$ の形に因数分解されているため、部分分数分解の形は $\frac{A}{(x-\alpha)^2} + \frac{B}{x-\alpha} + \frac{C}{x-\beta}$ とおくのが定石である。今回はこの形が問題文で与えられているため、それに従って未定係数を求めればよい。

未定係数を求める際は、分母を払った多項式が恒等式になることを利用する。数値代入法(解法1)の方が、$x=-1$ や $x=2$ を代入することで $A$ と $C$ が即座に求まるため、計算量が少なく推奨される。ただし、数値代入法を用いた場合は、求まった値が十分条件を満たすか(逆に代入して成り立つか)を簡潔に確認する記述をしておくのが無難である。

定積分においては、$\int \frac{1}{x-\alpha} dx = \log|x-\alpha| + C$ および $\int \frac{1}{(x-\alpha)^2} dx = -\frac{1}{x-\alpha} + C$ の基本的な公式を用いる。対数関数の真数部分は絶対値をつけることを忘れないように注意する。

答え

ア: $-2$

イ: $0$

ウ: $1$

エ: $-1 - \log 2$

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