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数学C 平面ベクトル 問題 4 解説

数学C 平面ベクトル 問題 4 解説

方針・初手

角の二等分線の方向ベクトルは、$\vec a+\vec b$ ではなく、$\vec a,\vec b$ の単位ベクトルの和で表すのが基本である。

したがって、交点の位置ベクトルを角の二等分線上の点として

$$ \vec p=t\left(\frac{\vec a}{|\vec a|}+\frac{\vec b}{|\vec b|}\right) $$

とおき、さらに「$B$ を中心とする半径 $\sqrt{10}$ の円上にある」という条件

$$ |\vec p-\vec b|=\sqrt{10} $$

を用いて $t$ を求める。

解法1

まず、

$$ |\vec a|=3,\qquad |\vec b|=5,\qquad \cos\angle AOB=\frac35 $$

より、内積は

$$ \vec a\cdot \vec b=|\vec a||\vec b|\cos\angle AOB =3\cdot 5\cdot \frac35=9 $$

である。

角 $\angle AOB$ の内部の二等分線の方向ベクトルは、$\vec a,\vec b$ の単位ベクトルの和であるから、

$$ \frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5} $$

である。よって、交点の位置ベクトルを

$$ \vec p=t\left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right) $$

とおく。ただし、$t>0$ である。

ここで、

$$ \vec d=\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5} $$

とおくと、

$$ \vec p=t\vec d $$

である。まず $\vec d$ の大きさに関する量を求める。

$$ \begin{aligned} |\vec d|^2 &=\left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right)\cdot \left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right)\\ &=\frac{|\vec a|^2}{9}+\frac{2\vec a\cdot\vec b}{15}+\frac{|\vec b|^2}{25}\\ &=\frac{9}{9}+\frac{2\cdot 9}{15}+\frac{25}{25}\\ &=1+\frac65+1\\ &=\frac{16}{5}. \end{aligned} $$

また、

$$ \begin{aligned} \vec b\cdot \vec d &=\vec b\cdot \left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right)\\ &=\frac{\vec a\cdot\vec b}{3}+\frac{|\vec b|^2}{5}\\ &=\frac{9}{3}+\frac{25}{5}\\ &=3+5\\ &=8. \end{aligned} $$

点 $\vec p$ は、$B$ を中心とする半径 $\sqrt{10}$ の円上にあるので、

$$ |\vec p-\vec b|^2=10 $$

である。$\vec p=t\vec d$ を代入すると、

$$ |t\vec d-\vec b|^2=10 $$

となる。これを展開して、

$$ t^2|\vec d|^2-2t(\vec b\cdot\vec d)+|\vec b|^2=10 $$

であるから、

$$ \frac{16}{5}t^2-16t+25=10 $$

すなわち

$$ \frac{16}{5}t^2-16t+15=0 $$

を得る。両辺を $5$ 倍して、

$$ 16t^2-80t+75=0 $$

となる。よって、

$$ t=\frac{80\pm\sqrt{80^2-4\cdot 16\cdot 75}}{32} $$

である。判別式部分を計算すると、

$$ 80^2-4\cdot 16\cdot 75=6400-4800=1600 $$

なので、

$$ t=\frac{80\pm 40}{32} $$

である。したがって、

$$ t=\frac54,\quad \frac{15}{4} $$

となる。

よって、交点の位置ベクトルは

$$ \vec p=\frac54\left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right) $$

または

$$ \vec p=\frac{15}{4}\left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right) $$

である。

それぞれ整理すると、

$$ \frac54\left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right) =\frac{5}{12}\vec a+\frac14\vec b $$

また、

$$ \frac{15}{4}\left(\frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5}\right) =\frac54\vec a+\frac34\vec b $$

である。

したがって、求める位置ベクトルは

$$ \frac{5}{12}\vec a+\frac14\vec b,\qquad \frac54\vec a+\frac34\vec b $$

である。

解説

この問題で最も重要なのは、角の二等分線の方向を $\vec a+\vec b$ としないことである。$\vec a$ と $\vec b$ の長さが等しい場合なら $\vec a+\vec b$ が角の二等分線方向になるが、この問題では $|\vec a|=3,\ |\vec b|=5$ で長さが異なる。

そのため、まず単位ベクトル

$$ \frac{\vec a}{3},\qquad \frac{\vec b}{5} $$

に直してから、その和

$$ \frac{\vec a}{3}+\frac{\vec b}{5} $$

を二等分線方向として用いる必要がある。

また、円との交点は一般に $2$ 点ある。この問題でも二次方程式の解として $t=\frac54,\frac{15}{4}$ が得られるので、答えは $2$ つになる。

答え

求める位置ベクトルは

$$ \boxed{\frac{5}{12}\vec a+\frac14\vec b,\qquad \frac54\vec a+\frac34\vec b} $$

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