数学C 平面ベクトル 問題 58 解説

方針・初手
$\overrightarrow{OA},\overrightarrow{OB},\overrightarrow{OC}$ をそれぞれ単位ベクトルと見て、条件
$$ \overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OB}+\overrightarrow{OC}=\vec{0} $$
を内積で処理する。特に、$\overrightarrow{OC}=-(\overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OB})$ とおくと、$\left|\overrightarrow{OC}\right|=1$ から $\overrightarrow{OA}\cdot\overrightarrow{OB}$ が直接求まる。
解法1
$\vec{a}=\overrightarrow{OA},\vec{b}=\overrightarrow{OB},\vec{c}=\overrightarrow{OC}$ とおく。
条件より
$$ |\vec{a}|=|\vec{b}|=|\vec{c}|=1,\qquad \vec{a}+\vec{b}+\vec{c}=\vec{0} $$
である。したがって
$$ \vec{c}=-(\vec{a}+\vec{b}) $$
である。
両辺の大きさを考えると、$|\vec{c}|=1$ より
$$ |\vec{a}+\vec{b}|^2=1 $$
である。一方、
$$ |\vec{a}+\vec{b}|^2 = |\vec{a}|^2+|\vec{b}|^2+2\vec{a}\cdot\vec{b} $$
だから、
$$ 1=1+1+2\vec{a}\cdot\vec{b} $$
となる。よって
$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=-\frac{1}{2} $$
である。
次に、$\angle AOB=\theta$ とすると、$\vec{a},\vec{b}$ はともに単位ベクトルなので
$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=|\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta=\cos\theta $$
である。したがって
$$ \cos\theta=-\frac{1}{2} $$
より、
$$ \theta=120^\circ $$
である。
また、同様にして
$$ \vec{b}\cdot\vec{c}=\vec{c}\cdot\vec{a}=-\frac{1}{2} $$
も成り立つ。したがって、$\angle AOB,\angle BOC,\angle COA$ はすべて $120^\circ$ である。
辺 $AB$ の長さは
$$ AB^2=|\vec{b}-\vec{a}|^2 $$
であり、
$$ \begin{aligned} |\vec{b}-\vec{a}|^2 &= |\vec{b}|^2+|\vec{a}|^2-2\vec{a}\cdot\vec{b}\\ &= 1+1-2\left(-\frac{1}{2}\right) \end{aligned} =3 $$
である。よって
$$ AB=\sqrt{3} $$
である。同様に $BC=CA=\sqrt{3}$ であるから、$\triangle ABC$ は一辺 $\sqrt{3}$ の正三角形である。
したがって、その面積は
$$ \frac{\sqrt{3}}{4}(\sqrt{3})^2 = \frac{3\sqrt{3}}{4} $$
である。
解説
条件 $\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}=\vec{0}$ は、3つの単位ベクトルがつり合っていることを表している。単位ベクトル3本が和 $\vec{0}$ になるには、互いに $120^\circ$ ずつ開いている必要がある。
この問題では、図形的に正三角形を想像してもよいが、答案では内積を使って
$$ |\vec{a}+\vec{b}|^2=|\vec{c}|^2 $$
と処理するのが最も確実である。ここから内積、角度、辺の長さ、面積まで順に求められる。
答え
ア:
$$ -\frac{1}{2} $$
イ:
$$ 120 $$
ウ:
$$ \frac{3\sqrt{3}}{4} $$
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