数学C 平面ベクトル 問題 83 解説

方針・初手
内積から辺 $AB$ の長さを求める。角の二等分線の交点については、角の二等分線定理を用いて辺を内分する比を求め、位置ベクトルで表す。
解法1
まず、
$$ \overrightarrow{AB}=\vec{b}-\vec{a} $$
であるから、
$$ AB^2=|\vec{b}-\vec{a}|^2 $$
を計算する。
条件より、
$$ |\vec{a}|=4,\quad |\vec{b}|=5,\quad \vec{a}\cdot\vec{b}=\frac{5}{2} $$
である。したがって、
$$ \begin{aligned} AB^2 &=|\vec{b}-\vec{a}|^2 \\ &=|\vec{b}|^2-2\vec{a}\cdot\vec{b}+|\vec{a}|^2 \\ &=25-2\cdot \frac{5}{2}+16 \\ &=36. \end{aligned} $$
よって、
$$ AB=6 $$
である。
次に、$P$ は $\angle AOB$ の二等分線と辺 $AB$ の交点である。角の二等分線定理より、
$$ AP:PB=OA:OB=4:5 $$
となる。
したがって、$P$ は $AB$ を $4:5$ に内分する点であるから、
$$ \overrightarrow{OP} =\frac{5\vec{a}+4\vec{b}}{4+5} =\frac{5\vec{a}+4\vec{b}}{9} $$
である。
次に、$Q$ は $\angle OAB$ の二等分線と辺 $OB$ の交点である。角の二等分線定理より、
$$ OQ:QB=AO:AB=4:6=2:3 $$
である。
$Q$ は $OB$ を $2:3$ に内分する点なので、
$$ \overrightarrow{OQ} =\frac{2}{2+3}\vec{b} =\frac{2}{5}\vec{b} $$
である。
最後に、三角形 $OAB$ の内心を $I$ とする。内心の位置ベクトルは、各頂点に対して「向かい側の辺の長さ」を重みとして表せる。
頂点 $O,A,B$ の向かい側の辺の長さはそれぞれ
$$ AB=6,\quad OB=5,\quad OA=4 $$
である。
したがって、
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OI} &= \frac{6\vec{0}+5\vec{a}+4\vec{b}}{6+5+4}\\ &= \frac{5\vec{a}+4\vec{b}}{15} \end{aligned} $$
である。
解説
この問題では、まず内積から $AB$ の長さを確定することが重要である。辺の長さが分かれば、角の二等分線定理によって内分比がすぐに決まる。
特に $P$ は $\angle AOB$ の二等分線上にあるため、
$$ AP:PB=OA:OB $$
となる。一方で $Q$ は $\angle OAB$ の二等分線上にあるため、
$$ OQ:QB=AO:AB $$
となる。どの角の二等分線かによって、使う辺の比が変わる点に注意する。
内心については、三角形の頂点の位置ベクトルを、向かい側の辺の長さで重み付けする公式を使うと簡潔に求められる。
答え
(1)
$$ AB=6 $$
(2)
$$ \overrightarrow{OP}=\frac{5\vec{a}+4\vec{b}}{9} $$
$$ \overrightarrow{OQ}=\frac{2}{5}\vec{b} $$
(3)
$$ \overrightarrow{OI}=\frac{5\vec{a}+4\vec{b}}{15} $$
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