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数学C 平面ベクトル 問題 97 解説

数学C 平面ベクトル 問題 97 解説

方針・初手

ベクトルの大きさの条件は、両辺を2乗して内積で表す。$\vec{a},\vec{b}$ は単位ベクトルなので、$|\vec{a}|=|\vec{b}|=1$ を用いれば、未知量は $\vec{a}\cdot\vec{b}$ だけになる。

解法1

$\vec{a}\cdot\vec{b}=x$ とおく。

与えられた条件

$$ |\vec{a}+k\vec{b}|=\sqrt{3}|k\vec{a}-\vec{b}| $$

の両辺を2乗する。$k>0$ であり、両辺は長さなので、2乗しても同値である。

まず左辺は

$$ |\vec{a}+k\vec{b}|^2 =(\vec{a}+k\vec{b})\cdot(\vec{a}+k\vec{b}) =|\vec{a}|^2+2k\vec{a}\cdot\vec{b}+k^2|\vec{b}|^2 $$

である。$\vec{a},\vec{b}$ は単位ベクトルだから、

$$ |\vec{a}+k\vec{b}|^2=1+2kx+k^2 $$

となる。

同様に右辺の中身は

$$ |k\vec{a}-\vec{b}|^2 =(k\vec{a}-\vec{b})\cdot(k\vec{a}-\vec{b}) =k^2|\vec{a}|^2-2k\vec{a}\cdot\vec{b}+|\vec{b}|^2 $$

より、

$$ |k\vec{a}-\vec{b}|^2=k^2-2kx+1 $$

である。

したがって、条件は

$$ 1+2kx+k^2=3(k^2-2kx+1) $$

となる。これを整理すると、

$$ 1+2kx+k^2=3k^2-6kx+3 $$

より、

$$ 8kx=2k^2+2 $$

である。$k>0$ だから割ることができて、

$$ x=\frac{k^2+1}{4k} $$

を得る。よって、

$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=\frac{k^2+1}{4k} $$

である。

次に、$k$ のとりうる範囲を求める。

$\vec{a},\vec{b}$ は単位ベクトルなので、内積は

$$ -1\leqq \vec{a}\cdot\vec{b}\leqq 1 $$

を満たす必要がある。したがって、

$$ -1\leqq \frac{k^2+1}{4k}\leqq 1 $$

である。

ここで $k>0$ だから、

$$ \frac{k^2+1}{4k}>0 $$

であり、左側の不等式は自動的に成り立つ。よって、

$$ \frac{k^2+1}{4k}\leqq 1 $$

だけを調べればよい。

$4k>0$ なので両辺に $4k$ をかけると、

$$ k^2+1\leqq 4k $$

となる。整理して、

$$ k^2-4k+1\leqq 0 $$

である。左辺を因数分解すると、

$$ k^2-4k+1=(k-(2-\sqrt{3}))(k-(2+\sqrt{3})) $$

だから、

$$ 2-\sqrt{3}\leqq k\leqq 2+\sqrt{3} $$

を得る。

この範囲では

$$ \frac{k^2+1}{4k}\leqq 1 $$

が成り立ち、また $k>0$ より内積の値は正である。したがって、単位ベクトルの内積として実現可能である。

解説

この問題では、ベクトルの長さの条件をそのまま扱うよりも、2乗して内積に直すのが自然である。

単位ベクトルであることから、$|\vec{a}|^2=|\vec{b}|^2=1$ とできるため、式の中に残る未知量は $\vec{a}\cdot\vec{b}$ だけになる。

注意すべき点は、求めた

$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=\frac{k^2+1}{4k} $$

が任意の $k>0$ で可能とは限らないことである。単位ベクトルどうしの内積は必ず $-1$ 以上 $1$ 以下でなければならないため、この条件から $k$ の範囲を決める必要がある。

答え

$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=\frac{k^2+1}{4k} $$

また、$k$ のとりうる値の範囲は

$$ 2-\sqrt{3}\leqq k\leqq 2+\sqrt{3} $$

である。

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