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数学C 平面ベクトル 問題 111 解説

数学C 平面ベクトル 問題 111 解説

方針・初手

半径 $1$ の円に内接しているので、$\vec{OA},\vec{OB},\vec{OC}$ はすべて長さ $1$ のベクトルである。与えられたベクトル等式

$$ 5\vec{OA}+8\vec{OB}+7\vec{OC}=\vec{0} $$

を内積で処理する。まず両辺の長さを比べて $\vec{OA}\cdot \vec{OB}$ を求め、その後に他の内積も求めれば辺の長さと面積が出る。

解法1

$\vec{OA}=\vec{a},\vec{OB}=\vec{b},\vec{OC}=\vec{c}$ とおく。半径 $1$ の円上の点なので、

$$ |\vec{a}|=|\vec{b}|=|\vec{c}|=1 $$

である。

与えられた条件は

$$ 5\vec{a}+8\vec{b}+7\vec{c}=\vec{0} $$

すなわち

$$ 5\vec{a}+8\vec{b}=-7\vec{c} $$

である。両辺の長さの2乗をとると、

$$ |5\vec{a}+8\vec{b}|^2=|-7\vec{c}|^2 $$

より、

$$ 25|\vec{a}|^2+64|\vec{b}|^2+80\vec{a}\cdot\vec{b}=49|\vec{c}|^2 $$

となる。各ベクトルの長さは $1$ だから、

$$ 25+64+80\vec{a}\cdot\vec{b}=49 $$

よって、

$$ 80\vec{a}\cdot\vec{b}=-40 $$

したがって、

$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=-\frac{1}{2} $$

である。

$\vec{a}$ と $\vec{b}$ のなす角を $\theta$ とすると、

$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=|\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta=\cos\theta $$

であるから、

$$ \cos\theta=-\frac{1}{2} $$

より、

$$ \theta=120^\circ $$

である。

次に、辺 $BC,CA$ を求めるために、$\vec{b}\cdot\vec{c}$ と $\vec{c}\cdot\vec{a}$ を求める。

条件式

$$ 5\vec{a}+8\vec{b}+7\vec{c}=\vec{0} $$

の両辺と $\vec{a}$ の内積をとると、

$$ 5|\vec{a}|^2+8\vec{a}\cdot\vec{b}+7\vec{a}\cdot\vec{c}=0 $$

である。$\vec{a}\cdot\vec{b}=-\dfrac{1}{2}$ を代入して、

$$ 5+8\left(-\frac{1}{2}\right)+7\vec{a}\cdot\vec{c}=0 $$

より、

$$ 1+7\vec{a}\cdot\vec{c}=0 $$

したがって、

$$ \vec{a}\cdot\vec{c}=-\frac{1}{7} $$

である。

同様に、条件式の両辺と $\vec{b}$ の内積をとると、

$$ 5\vec{a}\cdot\vec{b}+8|\vec{b}|^2+7\vec{b}\cdot\vec{c}=0 $$

である。これに $\vec{a}\cdot\vec{b}=-\dfrac{1}{2}$ を代入して、

$$ 5\left(-\frac{1}{2}\right)+8+7\vec{b}\cdot\vec{c}=0 $$

より、

$$ \frac{11}{2}+7\vec{b}\cdot\vec{c}=0 $$

したがって、

$$ \vec{b}\cdot\vec{c}=-\frac{11}{14} $$

である。

辺 $BC$ について、

$$ BC=|\vec{c}-\vec{b}| $$

だから、

$$ BC^2=|\vec{c}-\vec{b}|^2=|\vec{c}|^2+|\vec{b}|^2-2\vec{b}\cdot\vec{c} $$

である。よって、

$$ BC^2=1+1-2\left(-\frac{11}{14}\right)=2+\frac{11}{7}=\frac{25}{7} $$

したがって、

$$ BC=\frac{5}{\sqrt{7}}=\frac{5\sqrt{7}}{7} $$

である。

同様に、

$$ CA=|\vec{a}-\vec{c}| $$

より、

$$ CA^2=|\vec{a}|^2+|\vec{c}|^2-2\vec{a}\cdot\vec{c} $$

である。したがって、

$$ CA^2=1+1-2\left(-\frac{1}{7}\right)=2+\frac{2}{7}=\frac{16}{7} $$

よって、

$$ CA=\frac{4}{\sqrt{7}}=\frac{4\sqrt{7}}{7} $$

である。

最後に面積を求める。すでに $\angle AOB=120^\circ$ だから、

$$ AB^2=|\vec{b}-\vec{a}|^2=1+1-2\left(-\frac{1}{2}\right)=3 $$

より、

$$ AB=\sqrt{3} $$

である。

辺の長さは

$$ AB=\sqrt{3},\quad BC=\frac{5}{\sqrt{7}},\quad CA=\frac{4}{\sqrt{7}} $$

である。ここで、座標を用いて面積を計算する。$\vec{a}=(1,0)$ とし、$\vec{a}\cdot\vec{b}=-\dfrac{1}{2}$ となるように

$$ \vec{b}=\left(-\frac{1}{2},\frac{\sqrt{3}}{2}\right) $$

とおく。このとき条件式より、

$$ \vec{c}=-\frac{5\vec{a}+8\vec{b}}{7} $$

であるから、

$$ \vec{c} =-\frac{1}{7}\left(5(1,0)+8\left(-\frac{1}{2},\frac{\sqrt{3}}{2}\right)\right) =-\frac{1}{7}(1,4\sqrt{3}) =\left(-\frac{1}{7},-\frac{4\sqrt{3}}{7}\right) $$

である。

したがって、

$$ \vec{AB}=\vec{b}-\vec{a} =\left(-\frac{3}{2},\frac{\sqrt{3}}{2}\right) $$

また、

$$ \vec{AC}=\vec{c}-\vec{a} =\left(-\frac{8}{7},-\frac{4\sqrt{3}}{7}\right) $$

である。三角形の面積は

$$ \frac{1}{2}\left|x_1y_2-y_1x_2\right| $$

で求まるので、

$$ \begin{aligned} [ABC] &=\frac{1}{2}\left| \left(-\frac{3}{2}\right)\left(-\frac{4\sqrt{3}}{7}\right) -\left(\frac{\sqrt{3}}{2}\right)\left(-\frac{8}{7}\right) \right| \\ &=\frac{1}{2}\left| \frac{6\sqrt{3}}{7}+\frac{4\sqrt{3}}{7} \right| \\ &=\frac{1}{2}\cdot\frac{10\sqrt{3}}{7} \\ &=\frac{5\sqrt{3}}{7} \end{aligned} $$

である。

解説

この問題の中心は、半径 $1$ の円上にあることから位置ベクトルの長さがすべて $1$ になる点である。与えられたベクトル等式をそのまま座標化するより、まず内積をとると計算が短い。

特に

$$ 5\vec{OA}+8\vec{OB}=-7\vec{OC} $$

として両辺の長さの2乗を比較すれば、すぐに $\vec{OA}\cdot\vec{OB}$ が求まる。その後、元の式に $\vec{OA}$ や $\vec{OB}$ を内積すれば、他の内積も連鎖的に求まる。

辺の長さは、単位ベクトル $\vec{u},\vec{v}$ に対して

$$ |\vec{u}-\vec{v}|^2=2-2\vec{u}\cdot\vec{v} $$

を使うのが基本である。

答え

$$ \text{セ}=-\frac{1}{2} $$

$$ \text{ソ}=120^\circ $$

$$ \text{タ}=\frac{5\sqrt{7}}{7} $$

$$ \text{チ}=\frac{4\sqrt{7}}{7} $$

$$ \text{ツ}=\frac{5\sqrt{3}}{7} $$

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