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数学C 平面ベクトル 問題 130 解説

数学C 平面ベクトル 問題 130 解説

方針・初手

点 $P$ は、線分上の点を原点から正の倍率で拡大して得られる点である。したがって、まず $t=\dfrac15,\dfrac35$ に対応する境界の2つの方向ベクトルを求め、$D$ を原点を頂点とする平面上の角領域としてとらえる。

その角領域に半径 $10\sqrt2$ の円が含まれるためには、円の中心から2本の境界直線までの距離がともに $10\sqrt2$ 以上でなければならない。中心と原点の距離を最小にするには、中心は角の二等分線上にある。

解法1

$t=\dfrac15$ のとき

$$ (1-t)\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{OB} = \frac45(0,3,-5)+\frac15(5,-2,10) =(1,2,-2) $$

である。また、$t=\dfrac35$ のとき

$$ (1-t)\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{OB} = \frac25(0,3,-5)+\frac35(5,-2,10) =(3,0,4) $$

である。

よって $D$ は、原点を頂点とし、2本の半直線

$$ \overrightarrow{OU}=(1,2,-2),\qquad \overrightarrow{OV}=(3,0,4) $$

で囲まれる角領域である。ただし

$$ U=(1,2,-2),\qquad V=(3,0,4) $$

とおく。

次に、この2つの方向ベクトルのなす角を $\theta$ とする。

$$ |\overrightarrow{OU}|=\sqrt{1^2+2^2+(-2)^2}=3 $$

$$ |\overrightarrow{OV}|=\sqrt{3^2+0^2+4^2}=5 $$

また、

$$ \overrightarrow{OU}\cdot\overrightarrow{OV} = 1\cdot 3+2\cdot 0+(-2)\cdot 4 =-5 $$

であるから、

$$ \cos\theta = \frac{-5}{3\cdot 5} =-\frac13 $$

となる。したがって

$$ \sin\frac{\theta}{2} = \sqrt{\frac{1-\cos\theta}{2}} =\sqrt{\frac{1+\frac13}{2}} =\sqrt{\frac23} =\frac{\sqrt6}{3} $$

である。

半径 $r=10\sqrt2$ の円が角領域に含まれるとする。円の中心を $X$ とし、$OX=\rho$ とする。中心と原点の距離 $\rho$ を最小にするには、中心は角の二等分線上にあり、2本の境界直線への距離がともに $r$ になる。

このとき

$$ r=\rho\sin\frac{\theta}{2} $$

であるから、

$$ \rho = \frac{r}{\sin\frac{\theta}{2}} =\frac{10\sqrt2}{\frac{\sqrt6}{3}} =10\sqrt3 $$

となる。

あとは、角の二等分線の方向ベクトルを求めればよい。内角の二等分線の方向は、2つの単位方向ベクトルの和で与えられる。

$$ \frac{\overrightarrow{OU}}{|\overrightarrow{OU}|} + \frac{\overrightarrow{OV}}{|\overrightarrow{OV}|} = \frac{1}{3}(1,2,-2)+\frac{1}{5}(3,0,4) $$

これを計算すると、

$$ \frac{1}{3}(1,2,-2)+\frac{1}{5}(3,0,4) = \left(\frac13+\frac35,\frac23,-\frac23+\frac45\right) =\left(\frac{14}{15},\frac{10}{15},\frac{2}{15}\right) $$

である。したがって、二等分線の方向ベクトルは

$$ (7,5,1) $$

としてよい。

このベクトルの大きさは

$$ \sqrt{7^2+5^2+1^2} = \sqrt{75} =5\sqrt3 $$

であるから、二等分線方向の単位ベクトルは

$$ \frac{1}{5\sqrt3}(7,5,1) $$

である。

円 $C$ の中心は、原点からこの方向に距離 $10\sqrt3$ だけ進んだ点であるから、

$$ 10\sqrt3\cdot \frac{1}{5\sqrt3}(7,5,1) = 2(7,5,1) =(14,10,2) $$

となる。

解説

この問題の本質は、与えられた $D$ を空間内の複雑な領域として扱わず、平面上の角領域として読み替えることである。

$t$ の範囲の両端に対応するベクトルは

$$ (1,2,-2),\qquad (3,0,4) $$

であり、$s\geqq 0$ によってこれらの間の方向が原点から放射状に伸ばされる。したがって $D$ は、原点を頂点とする無限の扇形領域である。

半径が固定された円をこの角領域の中に入れ、その中心をできるだけ原点に近づけるには、円が2本の境界に同時に接する位置まで押し込めばよい。このとき中心は角の二等分線上にある。

あとは、2つの境界方向ベクトルのなす角 $\theta$ を内積で求め、

$$ OX=\frac{10\sqrt2}{\sin(\theta/2)} $$

を使えば中心までの距離が決まる。最後に、単位ベクトルの和から内角の二等分線方向を求める。

答え

円 $C$ の中心の座標は

$$ \boxed{(14,10,2)} $$

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