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名古屋大学 1963年 理系 第1問 解説

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名古屋大学 1963年 理系 第1問 解説

方針・初手

三角形の辺の大小関係は、それぞれの対角の大小関係と一致することを利用する。与えられた辺の条件を角の条件に変換し、三角形の内角の和が $180^\circ$ であることを用いて、他の角を消去しながら頂角 $B$ の範囲を絞り込む。

解法1

$\triangle ABC$ の内角の大きさをそれぞれ $A, B, C$ とし、それぞれの対辺の長さを $a = BC, b = CA, c = AB$ とおく。

三角形において、辺の大小関係と対角の大小関係は一致するので、条件 $a > b > c$ より、

$$A > B > C$$

が成り立つ。 また、三角形の内角の和は $180^\circ$ であるから、

$$A + B + C = 180^\circ$$

となる。 この等式を用いて $A$ を消去すると、$A = 180^\circ - B - C$ である。 これを $A > B$ に代入すると、

$$180^\circ - B - C > B$$

$$2B + C < 180^\circ$$

$$C < 180^\circ - 2B$$

を得る。 また、前提条件から $B > C$ および $C > 0^\circ$ であるため、角 $C$ について以下の不等式が成り立つ。

$$0^\circ < C < 180^\circ - 2B \quad \text{かつ} \quad 0^\circ < C < B$$

$A, B, C$ が三角形の内角として存在するための必要十分条件は、上記の連立不等式を満たす実数 $C$ が存在することである。 そのような $C$ が存在するための条件は、上限が下限($0^\circ$)より大きいことであるから、

$$180^\circ - 2B > 0^\circ \quad \text{かつ} \quad B > 0^\circ$$

が成り立つことが必要かつ十分である。 これを解くと、

$$2B < 180^\circ \quad \text{かつ} \quad B > 0^\circ$$

$$0^\circ < B < 90^\circ$$

となる。

解説

三角形の成立条件には辺の長さに着目した三角不等式($a+b>c$ など)があるが、角の条件 $A, B, C > 0^\circ$ かつ $A + B + C = 180^\circ$ を満たすように角を定めれば、自動的に三角形が成立する(正弦定理によって辺の比が定まるため)。 したがって、本問のように「辺の大小関係」のみが与えられた場合は、定理「大きい辺の対角は、小さい辺の対角より大きい」を用いて直ちに角の大小関係に変換し、内角の和の条件から変数を消去して不等式を評価するのが定石である。 なお、角度の単位として弧度法を用いた場合、答えは $0 < B < \frac{\pi}{2}$ となる。

答え

$0^\circ < B < 90^\circ$

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