大阪大学 1980年 文系 第1問 解説

方針・初手
点 $P$ の座標を $(x, y, z)$ とおき、条件 $PO^2 = PA^2 = PB^2 = PC^2$ から $x, y, z$ を $a, b, c$ を用いて表す。 その後、「点 $P$ が $xy$ 平面に関して点 $C$ と同じ側($xy$ 平面上は除く)にある」という幾何学的な条件を、点 $P$ の $z$ 座標と点 $C$ の $z$ 座標の符号が一致すること(すなわち積が正になること)と言い換えて不等式を立てる。
解法1
点 $P(x, y, z)$ は 4 点 $O(0,0,0), A(a,0,0), B(0,b,0), C(c,c,c)$ から等距離にある。
まず、$PO^2 = PA^2$ より、
$$ x^2 + y^2 + z^2 = (x-a)^2 + y^2 + z^2 $$
これを展開して整理すると、
$$ 2ax = a^2 $$
条件より $a > 0$ であるから、
$$ x = \frac{a}{2} $$
同様に、$PO^2 = PB^2$ より、
$$ x^2 + y^2 + z^2 = x^2 + (y-b)^2 + z^2 $$
これを展開して整理すると、
$$ 2by = b^2 $$
条件より $b > 0$ であるから、
$$ y = \frac{b}{2} $$
さらに、$PO^2 = PC^2$ より、
$$ x^2 + y^2 + z^2 = (x-c)^2 + (y-c)^2 + (z-c)^2 $$
これを展開して整理すると、
$$ 2c(x+y+z) = 3c^2 $$
問題の条件より $c>0$ であるから、両辺を $2c$ で割ると、
$$ x + y + z = \frac{3}{2}c $$
これに $x = \frac{a}{2}, y = \frac{b}{2}$ を代入して $z$ について解くと、
$$ \frac{a}{2} + \frac{b}{2} + z = \frac{3}{2}c $$
$$ z = \frac{3c - a - b}{2} $$
したがって、点 $P$ の座標は $\left(\frac{a}{2}, \frac{b}{2}, \frac{3c - a - b}{2}\right)$ と定まる。
次に、点 $P$ が $xy$ 平面に関して点 $C$ と同じ側($xy$ 平面上は除く)にあるための条件を求める。 これは、点 $P$ の $z$ 座標と点 $C$ の $z$ 座標の符号が同符号になることと同値である。 ここで $c>0$ であるから、点 $C$ は $xy$ 平面の上側にある。 すなわち、両者の積が正になればよい。
点 $C$ の $z$ 座標は $c$ であるから、
$$ c \cdot \frac{3c - a - b}{2} > 0 $$
両辺に 2 を掛けて、
$$ c(3c - a - b) > 0 $$
$$ a + b < 3c $$
解説
空間座標における四面体の外心(外接球の中心)の座標を求める典型問題である。 外心 $P$ を求めるには、$PO=PA, PO=PB, PO=PC$ のように、原点 $O$ との距離の2乗を基準にして方程式を立てると、2次の項($x^2, y^2, z^2$)が消去されて1次方程式となるため、計算が容易になる。
後半の「$xy$ 平面に関して同じ側にある($xy$ 平面上は除く)」という位置関係の条件は、$z$ 座標の符号が一致するというようにシンプルに翻訳できるかがポイントとなる。 同符号である条件は、積が正である($c \cdot z_P > 0$)と言い換えると見通しがよい。本問では $c>0$ が与えられているため、最終的には $z_P>0$、すなわち $a+b<3c$ に帰着する。
答え
$a + b < 3c$
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