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大阪大学 1989年 文系 第2問 解説

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大阪大学 1989年 文系 第2問 解説

方針・初手

曲線を含む球面の方程式を求める問題である。2つの曲面(ここでは球面と平面)の交線を含む曲面群を、実数パラメータを用いて表す「束(そく)」の考え方を用いる。

$C_1$ を含む球面の方程式をパラメータ $k_1$ を用いて表し、$C_2$ を含む球面の方程式をパラメータ $k_2$ を用いて表す。この2つの方程式が完全に一致するような実数 $k_1, k_2$ が存在することを示せばよい。

解法1

$C_1$ は球面 $(x - 1)^2 + (y - 2)^2 + (z - 1)^2 - 10 = 0$ と平面 $z = 0$ の交線である。 したがって、$C_1$ を含む任意の球面は、実数 $k_1$ を用いて次のように表せる。

$$ (x - 1)^2 + (y - 2)^2 + (z - 1)^2 - 10 + k_1 z = 0 $$

これを展開し、整理する。

$$ x^2 - 2x + 1 + y^2 - 4y + 4 + z^2 - 2z + 1 - 10 + k_1 z = 0 $$

$$ x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 4y + (k_1 - 2)z - 4 = 0 \quad \cdots \text{①} $$

同様に、$C_2$ は球面 $x^2 + y^2 + (z - 2)^2 - 16 = 0$ と平面 $x + 2y + 2z - 4 = 0$ の交線である。 したがって、$C_2$ を含む任意の球面は、実数 $k_2$ を用いて次のように表せる。

$$ x^2 + y^2 + (z - 2)^2 - 16 + k_2 (x + 2y + 2z - 4) = 0 $$

これを展開し、整理する。

$$ x^2 + y^2 + z^2 - 4z + 4 - 16 + k_2 x + 2k_2 y + 2k_2 z - 4k_2 = 0 $$

$$ x^2 + y^2 + z^2 + k_2 x + 2k_2 y + (2k_2 - 4)z - (4k_2 + 12) = 0 \quad \cdots \text{②} $$

$C_1$ と $C_2$ が同一球面上にあるための条件は、方程式①と②が同一の球面を表すような実数 $k_1, k_2$ が存在することである。 $x^2, y^2, z^2$ の係数はすでに一致しているため、$x, y, z$ の各係数および定数項が一致すればよい。

$$ \begin{cases} -2 = k_2 \\ -4 = 2k_2 \\ k_1 - 2 = 2k_2 - 4 \\ -4 = -(4k_2 + 12) \end{cases} $$

第1式より $k_2 = -2$ である。 これを第2式および第4式に代入すると、

$$ 2 \cdot (-2) = -4 $$

$$ -(4 \cdot (-2) + 12) = -( -8 + 12 ) = -4 $$

となり、どちらの式も満たし矛盾はない。 次に、第3式に $k_2 = -2$ を代入して $k_1$ を求める。

$$ k_1 - 2 = 2 \cdot (-2) - 4 $$

$$ k_1 - 2 = -8 $$

$$ k_1 = -6 $$

以上より、$k_1 = -6, k_2 = -2$ とすることで①と②の方程式は完全に一致する。 したがって、$C_1$ と $C_2$ は同一球面上にあることが示された。

その球面の方程式は、①に $k_1 = -6$ を代入して得られる。

$$ x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 4y - 8z - 4 = 0 $$

これが実体の球面(半径が正)を表すことを確認するため、平方完成を行う。

$$ (x - 1)^2 - 1 + (y - 2)^2 - 4 + (z - 4)^2 - 16 - 4 = 0 $$

$$ (x - 1)^2 + (y - 2)^2 + (z - 4)^2 = 25 $$

これは中心 $(1, 2, 4)$、半径 $5$ の球面を表しているため、条件を満たす。

解説

2つの曲面 $F(x, y, z) = 0$ と $G(x, y, z) = 0$ の交線を含むような曲面群を $F + kG = 0$ と置く「束(そく)」の考え方を用いると、見通しよく計算を進めることができる。 本問では、球面 $S=0$ と平面 $\pi=0$ の交線を含む球面が $S + k\pi = 0$ と表せることを利用している。

最後に得られた方程式が「点(半径0)」や「図形なし(右辺が負)」にならないか、念のため平方完成をして半径が正の球面になることを確認しておくとより丁寧である。

答え

$C_1$ を含む球面群と $C_2$ を含む球面群をパラメータを用いて表し、係数を比較することで同一の方程式となるパラメータが存在することが示される。 その球面の方程式は $(x - 1)^2 + (y - 2)^2 + (z - 4)^2 = 25$ (または $x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 4y - 8z - 4 = 0$)である。

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