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大阪大学 1988年 理系 第3問 解説

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大阪大学 1988年 理系 第3問 解説

方針・初手

球面 $S$ が特定の領域に含まれ、かつ特定の平面に接するという条件から、$S$ の中心の座標と半径の関係式を導く。その後、定球面と外接する条件(中心間の距離が半径の和に等しい)を用いて、$p$ と $q$ の関係式を立式し、軌跡を求める。

解法1

球面 $S$ の半径を $r$ ($r > 0$) とする。$S$ の中心の $x$ 座標は $p$、$y$ 座標は $q$ であるから、中心の $z$ 座標を $s$ とおくと、中心の座標は $(p, q, s)$ と表せる。

球面 $S$ が $xy$ 平面 ($z=0$) に接することから、中心の $z$ 座標と半径について以下の関係が成り立つ。

$$ |s| = r $$

同様に、$yz$ 平面 ($x=0$) に接することから、中心の $x$ 座標と半径について以下の関係が成り立つ。

$$ |p| = r $$

また、球面 $S$ は空間内の範囲 $x \geqq 0$, $y \geqq 0$, $z \geqq 0$ に含まれるため、$S$ 上のすべての点は各座標が $0$ 以上となる。したがって、$S$ の中心の各座標から半径を引いた値も $0$ 以上でなければならない。

$$ \begin{cases} p - r \geqq 0 \\ q - r \geqq 0 \\ s - r \geqq 0 \end{cases} $$

これらと $|p| = r$, $|s| = r$ を合わせると、$p = r$ かつ $s = r$ となる。

さらに $q - r \geqq 0$ より $q \geqq r = p$ である。 球面であるから $r > 0$ であり、これより $p > 0$ も満たさなければならない。

以上より、球面 $S$ の中心の座標は $(p, q, p)$、半径は $p$ であり、満たすべき条件は以下の通りである。

$$ p > 0 \quad \text{かつ} \quad q \geqq p $$

次に、球面 $S$ が球面 $(x-1)^2 + (y-1)^2 + (z-1)^2 = 1$ (中心 $(1, 1, 1)$、半径 $1$)に外接する条件を考える。

2つの球面が外接するための必要十分条件は、中心間の距離が半径の和に等しいことであるから、

$$ \sqrt{(p-1)^2 + (q-1)^2 + (p-1)^2} = p + 1 $$

両辺は正であるから、2乗して整理する。

$$ 2(p-1)^2 + (q-1)^2 = (p+1)^2 $$

$$ 2(p^2 - 2p + 1) + (q-1)^2 = p^2 + 2p + 1 $$

$$ p^2 - 6p + 1 + (q-1)^2 = 0 $$

平方完成を行うと、

$$ (p-3)^2 - 9 + 1 + (q-1)^2 = 0 $$

$$ (p-3)^2 + (q-1)^2 = 8 $$

これは $pq$ 平面において、中心 $(3, 1)$、半径 $2\sqrt{2}$ の円を表す。

この円上の点について、$p$ の最小値は $3 - 2\sqrt{2} > 0$ であるため、前提となる $p > 0$ の条件は常に満たされる。

最後に、条件 $q \geqq p$ を満たす範囲を求める。 円 $(p-3)^2 + (q-1)^2 = 8$ と直線 $q = p$ の交点を求めるため、$q = p$ を代入する。

$$ (p-3)^2 + (p-1)^2 = 8 $$

$$ 2p^2 - 8p + 2 = 0 $$

$$ p^2 - 4p + 1 = 0 $$

これを解いて $p = 2 \pm \sqrt{3}$ を得る。

直線 $q = p$ は円と2点で交わり、その交点は $(2-\sqrt{3}, 2-\sqrt{3})$ と $(2+\sqrt{3}, 2+\sqrt{3})$ である。 求める軌跡は、この円のうち $q \geqq p$ を満たす領域(直線 $q = p$ の上側の部分)である。

解説

空間図形の方程式に関する典型的な問題である。「ある領域に含まれる」「平面に接する」という幾何学的な条件から、中心の座標と半径を文字式で表現することが第一歩となる。

文字を設定する際は、半径が正であることや、全体が $x \geqq 0, y \geqq 0, z \geqq 0$ の領域に含まれるための条件(中心の座標 $-$ 半径 $\geqq 0$)を忘れないように注意が必要である。

軌跡を答える際は、単に方程式を提示するだけでなく、不等式条件による範囲の制限(ここでは $q \geqq p$)がどこからどこまでの円弧を表すのかを、交点の座標などを用いて明確に記述するとよい。

答え

$pq$ 平面において、円 $(p-3)^2 + (q-1)^2 = 8$ の $q \geqq p$ を満たす部分。 (両端の点 $(2-\sqrt{3}, 2-\sqrt{3})$ と $(2+\sqrt{3}, 2+\sqrt{3})$ を結ぶ円弧のうち、$q \geqq p$ 側)

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