東北大学 1973年 文系 第4問 解説

方針・初手
座標軸を原点のまわりに正の向きに $\pi/3$ 回転した新しい座標 $(X,Y)$ を用いて、交差項 $xy$ を消す。
軸を $\theta=\pi/3$ だけ回転したときの座標変換は
$$ x=X\cos\theta-Y\sin\theta,\qquad y=X\sin\theta+Y\cos\theta $$
であるから、$\cos\frac{\pi}{3}=\frac12,\ \sin\frac{\pi}{3}=\frac{\sqrt3}{2}$ を用いて
$$ x=\frac12X-\frac{\sqrt3}{2}Y,\qquad y=\frac{\sqrt3}{2}X+\frac12Y $$
をもとの式に代入する。
解法1
与えられた曲線は
$$ x^2+3y^2+2\sqrt3xy-2(6+\sqrt3)x+2(1-6\sqrt3)y+20=0 $$
である。
ここに
$$ x=\frac12X-\frac{\sqrt3}{2}Y,\qquad y=\frac{\sqrt3}{2}X+\frac12Y $$
を代入して整理すると、
$$ 4X^2-24X+4Y+20=0 $$
となる。したがって
$$ X^2-6X+Y+5=0 $$
すなわち
$$ Y=-X^2+6X-5=-(X-3)^2+4 $$
である。
よって、①は $XY$ 座標では、頂点が $(3,4)$、軸が $X=3$、下に開く放物線として表される。
次に、この放物線と直線
$$ Y=-\frac12X+4 $$
で囲まれる部分の面積を求める。
まず交点を求めるため、
$$ -X^2+6X-5=-\frac12X+4 $$
を解く。整理すると
$$ 2X^2-13X+18=0 $$
であり、
$$ (2X-4)(X-\frac92)=0 $$
より
$$ X=2,\qquad X=\frac92 $$
を得る。
この区間では、放物線と直線の差は
$$ \left(-X^2+6X-5\right)-\left(-\frac12X+4\right) =-X^2+\frac{13}{2}X-9 $$
であり、$2<X<\frac92$ では正であるから、放物線が上側、直線が下側にある。
したがって、求める面積 $S$ は
$$ S=\int_2^{9/2}\left{\left(-X^2+6X-5\right)-\left(-\frac12X+4\right)\right},dX $$
すなわち
$$ S=\int_2^{9/2}\left(-X^2+\frac{13}{2}X-9\right),dX $$
である。積分すると
$$ S=\left[-\frac13X^3+\frac{13}{4}X^2-9X\right]_2^{9/2} =\frac{125}{48} $$
となる。
解説
この問題の要点は、回転によって二次曲線の $xy$ 項を消すことである。実際、回転後には放物線
$$ Y=-(X-3)^2+4 $$
となり、形が明確になる。
その後は直線との交点を求め、上の曲線から下の曲線を引いて定積分すればよい。回転によって曲線の本質的な形が見やすくなる典型問題である。
答え
①の曲線は $XY$ 座標で
$$ Y=-X^2+6X-5=-(X-3)^2+4 $$
と表される。したがって、頂点 $(3,4)$、軸 $X=3$、下に開く放物線である。
また、直線 $Y=-\frac12X+4$ とで囲まれる図形の面積は
$$ \frac{125}{48} $$
である。
自分の記録
誤りを報告
解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。











