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東北大学 1970年 文系 第2問 解説

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東北大学 1970年 文系 第2問 解説

方針・初手

点 $P$ を

$$ P=(\cos\theta,\sin\theta) $$

とおくと、直線 $OP$ は原点から $P$ の方向へ伸びる直線である。まず直線 $AP$ の式を求めて $y$ 軸との交点 $Q$ を出し、その高さと同じ高さにある直線と $OP$ との交点として $R$ を求める。

その後、$\theta$ を消去して軌跡の方程式を得る。最後は、直線 $l$ を $x=k$ とおいて長さの比を計算し、$\theta$ に依らない条件を調べればよい。

解法1

点 $P$ は単位円 $C$ 上にあるから

$$ P=(\cos\theta,\sin\theta) $$

である。

(1) 点 $R$ の座標

直線 $AP$ は $A(a,0)$ と $P(\cos\theta,\sin\theta)$ を通るから、その傾きは

$$ \frac{\sin\theta}{\cos\theta-a} $$

である。したがって、直線 $AP$ の式は

$$ y=\frac{\sin\theta}{\cos\theta-a}(x-a) $$

となる。

これが $y$ 軸、すなわち $x=0$ と交わる点を $Q$ とすると、

$$ Q=\left(0,\frac{a\sin\theta}{a-\cos\theta}\right) $$

である。

点 $R$ は直線 $OP$ 上にあるから、ある実数 $t$ を用いて

$$ R=(t\cos\theta,t\sin\theta) $$

と表せる。また、$R$ は $Q$ を通る $x$ 軸に平行な直線上にあるので、$R$ の $y$ 座標は $Q$ の $y$ 座標に等しい。よって

$$ t\sin\theta=\frac{a\sin\theta}{a-\cos\theta} $$

より

$$ t=\frac{a}{a-\cos\theta} $$

となる。したがって

$$ R=\left(\frac{a\cos\theta}{a-\cos\theta},\frac{a\sin\theta}{a-\cos\theta}\right) $$

である。

よって、点 $R$ の座標 $(x,y)$ は

$$ x=\frac{a\cos\theta}{a-\cos\theta},\qquad y=\frac{a\sin\theta}{a-\cos\theta} $$

である。

(2) 点 $R$ の軌跡

(1) の結果から

$$ x=\frac{a\cos\theta}{a-\cos\theta},\qquad y=\frac{a\sin\theta}{a-\cos\theta} $$

である。これを $\cos\theta,\sin\theta$ について解くと

$$ \cos\theta=\frac{ax}{a+x},\qquad \sin\theta=\frac{ay}{a+x} $$

となる。

ここで

$$ \cos^2\theta+\sin^2\theta=1 $$

を用いると

$$ \left(\frac{ax}{a+x}\right)^2+\left(\frac{ay}{a+x}\right)^2=1 $$

すなわち

$$ a^2(x^2+y^2)=(a+x)^2 $$

を得る。

展開すると

$$ (a^2-1)x^2+a^2y^2-2ax-a^2=0 $$

である。これが点 $R$ の軌跡の方程式である。

さらに、極座標 $r=\sqrt{x^2+y^2}$ を用いると、(1) より

$$ r=\frac{a}{a-\cos\theta} =\frac{1}{1-\frac{1}{a}\cos\theta} $$

となる。したがって、これは焦点を原点 $O$、準線を $x=-a$、離心率を $\frac1a$ とする円錐曲線である。

ゆえに、その名称は

である。

(3) 直線 $l$ の方程式と一定値

直線 $l$ は $y$ 軸に平行であるから

$$ l:\ x=k $$

とおける。

また、$QR$ は $x$ 軸に平行であるから、$H$ は $R(x,y)$ と同じ $y$ 座標をもつ。よって

$$ H=(k,y) $$

である。

まず $OR$ を求める。(1) の結果から

$$ OR=\sqrt{x^2+y^2} =\sqrt{\left(\frac{a\cos\theta}{a-\cos\theta}\right)^2+\left(\frac{a\sin\theta}{a-\cos\theta}\right)^2} =\left|\frac{a}{a-\cos\theta}\right| $$

である。

次に

$$ HR=|x-k| =\left|\frac{a\cos\theta}{a-\cos\theta}-k\right| =\left|\frac{(a+k)\cos\theta-ak}{a-\cos\theta}\right| $$

であるから、

$$ \frac{OR}{HR} =\frac{\left|\frac{a}{a-\cos\theta}\right|}{\left|\frac{(a+k)\cos\theta-ak}{a-\cos\theta}\right|} =\frac{a}{|(a+k)\cos\theta-ak|} $$

となる。

これが $P$ の位置、すなわち $\theta$ に無関係な一定値となるためには、分母が $\cos\theta$ を含まないことが必要である。したがって

$$ a+k=0 $$

でなければならない。よって

$$ k=-a $$

であり、

$$ l:\ x=-a $$

となる。

このとき

$$ \frac{OR}{HR} =\frac{a}{|a^2|} =\frac1a $$

である。

解説

この問題の要点は、点 $R$ が直線 $OP$ 上にあることから $R=(t\cos\theta,t\sin\theta)$ とおける点にある。これにより、$Q$ の高さが分かれば $R$ は直ちに決まる。

また、軌跡の式

$$ a^2(x^2+y^2)=(a+x)^2 $$

は、極方程式

$$ r=\frac{1}{1-\frac1a\cos\theta} $$

に直せるので、焦点・準線による円錐曲線であることが見抜きやすい。さらに (3) では、$QR$ が水平であるため $H$ の座標が $(k,y)$ と簡単に書け、長さの比の計算が一気に整理される。

答え

$$ \text{(1) }\quad R\left(\frac{a\cos\theta}{a-\cos\theta},\frac{a\sin\theta}{a-\cos\theta}\right) $$

$$ \text{(2) }\quad a^2(x^2+y^2)=(a+x)^2 \quad \left(\Leftrightarrow\ (a^2-1)x^2+a^2y^2-2ax-a^2=0\right) $$

これは焦点を $O$、準線を $x=-a$、離心率 $\frac1a$ とする円錐曲線であり、

である。

$$ \text{(3) }\quad l:\ x=-a,\qquad \frac{OR}{HR}=\frac1a $$

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