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東北大学 1998年 文系 第4問 解説

数学A/場合の数テーマ/場合分け
東北大学 1998年 文系 第4問 解説

方針・初手

(1) 袋Aに入れる白玉と赤玉の個数を決めることで、袋Bに入れる玉の個数も自動的に決まる。まずは空の袋ができることを許してすべての分け方を数え上げ、そこから条件に合わない場合(一方が空になる場合)を引く余事象の考え方を用いる。

(2) まずは2つのタンスを区別して考え、合計12個の引き出しに玉を配置する総数を求める。その後、タンスの区別をなくす。その際、2つのタンスの配置が完全に一致する(対称な配置になる)場合が存在するかどうかに注意して、総数を割る。

解法1

(1)

袋Aに入れる白玉の個数を $w$、赤玉の個数を $r$ とする。 白玉は全部で3個であるから、$w$ のとり得る値は $0, 1, 2, 3$ の4通りである。 赤玉は全部で4個であるから、$r$ のとり得る値は $0, 1, 2, 3, 4$ の5通りである。

袋Aへの玉の入れ方が決まれば、残りの玉はすべて袋Bに入るため、全体の玉の分け方は袋Aへの入れ方と一対一に対応する。 したがって、空の袋ができることを許す場合の分け方の総数は、

$$ 4 \times 5 = 20 \text{ (通り)} $$

である。 ここから、条件である「いずれの袋にも少なくとも1個は入れる」を満たさない場合を引く。 袋Aが空になるのは、袋Aに白玉も赤玉も入れない $(w, r) = (0, 0)$ の1通りである。 袋Bが空になるのは、袋Aにすべての玉を入れる $(w, r) = (3, 4)$ の1通りである。 よって、求める分け方の総数は、

$$ 20 - 1 - 1 = 18 \text{ (通り)} $$

(2)

まず、2つのタンスを区別して考える(タンスX、タンスYとする)。 各タンスには6段の引き出しがあり、引き出しは上から何段目か区別がつくため、合計12個の引き出しはすべて区別できる。 この12個の引き出しから白玉を入れる3個を選び、残りの9個の引き出しから赤玉を入れる4個を選ぶ。 その選び方の総数は、

$$ {}_{12}\mathrm{C}_{3} \times {}_{9}\mathrm{C}_{4} = \frac{12 \cdot 11 \cdot 10}{3 \cdot 2 \cdot 1} \times \frac{9 \cdot 8 \cdot 7 \cdot 6}{4 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1} = 220 \times 126 = 27720 \text{ (通り)} $$

次に、タンスの区別をなくす。 タンスXとタンスYを入れ替えて同じ配置になるのは、タンスXとタンスYの各段に入っている玉の色(または空であること)が完全に一致する場合のみである。 しかし、白玉は全部で3個(奇数個)であるため、2つのタンスに同数の白玉を入れることは不可能である。 したがって、2つのタンスの配置が完全に一致することは決してない。

よって、2つのタンスを区別して数えた27720通りの配置は、タンスの区別をなくすと2つずつペアになって同一視される。 求める入れ方の総数は、

$$ \frac{27720}{2} = 13860 \text{ (通り)} $$

解説

(1)は、同じものの分配に関する基本問題である。袋が2つしかないため、一方の袋の構成を決めればもう一方が決まることに着目すると早い。「少なくとも1個」の条件は、全体から「空になる場合」を引く余事象の処理が簡明である。

(2)は、「区別しない複数の容器」に分配する問題である。いったん容器を区別して組合せで数え上げ、あとから対称性を考慮して割るという定石に従う。本問では白玉が奇数個であることに着目し、2つのタンスの状態が完全に一致する場合(重複して数えられない場合)が存在しないことを論理的に確認することが重要である。

答え

(1) 18通り (2) 13860通り

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