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東北大学 1998年 文系 第5問 解説

数学B/数列テーマ/漸化式
東北大学 1998年 文系 第5問 解説

方針・初手

条件 $a_{n+5}=a_n$ より、この数列は周期 $5$ をもつ。したがって $a_1,a_2,a_3,a_4,a_5$ が分かれば全体が決まる。

さらに $a_{3n}=a_n$ を用いて、$a_1,\dots,a_5$ の間の関係を調べる。すると $a_1,a_2,a_3,a_4$ がすべて等しいことが分かるので、未知数を2つにまで減らして連立方程式を解けばよい。

解法1

$ a_{n+5}=a_n $ であるから、数列は周期 $5$ である。

まず $a_{3n}=a_n$ を $n=1,2,3,4$ に対して用いる。

$n=1$ のとき

$$ a_3=a_1 $$

$n=2$ のとき

$$ a_6=a_2 $$

であり、周期 $5$ より $a_6=a_1$ だから

$$ a_1=a_2 $$

$n=3$ のとき

$$ a_9=a_3 $$

であり、周期 $5$ より $a_9=a_4$ だから

$$ a_4=a_3 $$

$n=4$ のとき

$$ a_{12}=a_4 $$

であり、周期 $5$ より $a_{12}=a_2$ だから

$$ a_2=a_4 $$

以上より

$$ a_1=a_2=a_3=a_4 $$

となる。

ここで

$$ a_1=a_2=a_3=a_4=x,\quad a_5=y $$

とおくと、条件

$$ a_1+a_2+a_3+a_4+a_5=4,\quad a_1a_3a_5=8 $$

$$ 4x+y=4,\quad x^2y=8 $$

となる。

第1式から

$$ y=4-4x $$

であるから、これを第2式に代入して

$$ x^2(4-4x)=8 $$

すなわち

$$ 4x^2-4x^3=8 $$

両辺を $4$ で割ると

$$ x^2-x^3=2 $$

よって

$$ x^3-x^2+2=0 $$

となる。これを因数分解すると

$$ x^3-x^2+2=(x+1)(x^2-2x+2) $$

である。

ここで

$$ x^2-2x+2=(x-1)^2+1>0 $$

であるから、実数解は

$$ x=-1 $$

のみである。

したがって

$$ y=4-4(-1)=8 $$

ゆえに

$$ a_1=-1,\quad a_5=8 $$

である。

次に和

$$ S_n=a_1+a_2+\cdots+a_n $$

を求める。

数列は周期 $5$ で、その1周期は

$$ -1,,-1,,-1,,-1,,8 $$

である。したがって1周期の和は

$$ -1-1-1-1+8=4 $$

となる。

$n=5q+r\quad (0\le r\le 4)$ とおくと、

$$ S_n=4q+\underbrace{(-1)+\cdots+(-1)}_{r\text{個}} $$

であるから

$$ S_n=4q-r $$

となる。

すなわち

$$ n=5q+r\ (0\le r\le 4)\ のとき,\quad a_1+a_2+\cdots+a_n=4q-r $$

である。

解説

この問題の本質は、2つの条件 $a_{n+5}=a_n$ と $a_{3n}=a_n$ を同時に使って、周期 $5$ の中でどの項が一致するかを見ることである。

実際、添字を $5$ で割った余りに注目すると、$1,2,3,4$ は $3$ 倍によって巡回し、結局同じ値になる。そこで $a_1=a_2=a_3=a_4$ とおけるため、与えられた和と積の条件がすぐに連立方程式になる。

最後の和は、数列そのものを確定してから周期ごとにまとめれば簡潔に処理できる。

答え

$$ a_1=-1,\quad a_5=8 $$

また、$n=5q+r\ (0\le r\le 4)$ とすると

$$ a_1+a_2+\cdots+a_n=4q-r $$

である。

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