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東京大学 1968年 理系 第4問 解説

数学1/立体図形数学3/積分法テーマ/空間図形テーマ/面積・体積
東京大学 1968年 理系 第4問 解説

方針・初手

立体を $z$ 軸に垂直な平面 $z = t$ で切断し、その切り口の面積を求めて積分する方針をとる。回転軸が $z$ 軸に平行な直線であるため、$z = t$ における断面を考えることで、回転の中心と回転させる点との距離が容易に求まり、断面の形状である円の面積を計算できる。

解法1

求める立体の体積を $V$ とする。 立体を平面 $z = t \ (-1 \leqq t \leqq 1)$ で切断したときの断面について考える。

直線 $l$ は点 $(1, 0, 0)$ を通り $z$ 軸に平行な直線であるから、その方程式は

$$ x = 1, \ y = 0 $$

と表される。したがって、平面 $z = t$ と直線 $l$ の交点(回転の中心)を $C_t$ とすると、$C_t$ の座標は $(1, 0, t)$ である。

一方、$yz$ 平面上の曲線 $y = 1 - z^2$ と平面 $z = t$ の交点を $P_t$ とすると、$P_t$ の座標は $(0, 1 - t^2, t)$ である。

この曲線を直線 $l$ のまわりに回転させるとき、平面 $z = t$ 上において、点 $P_t$ は点 $C_t$ を中心とする円周上を動く。 この円の半径を $r(t)$ とすると、$r(t)$ は点 $C_t$ と点 $P_t$ の距離に等しいので、

$$ \begin{aligned} \{ r(t) \}^2 &= (0 - 1)^2 + \{ (1 - t^2) - 0 \}^2 + (t - t)^2 \\ &= 1 + (1 - t^2)^2 \\ &= t^4 - 2t^2 + 2 \end{aligned} $$

となる。

曲線を回転してできる曲面と、平面 $z = 1, z = -1$ で囲まれた立体を平面 $z = t$ で切断した断面は、中心 $C_t$ 、半径 $r(t)$ の円の内部となる。 したがって、その断面積を $S(t)$ とすると、

$$ \begin{aligned} S(t) &= \pi \{ r(t) \}^2 \\ &= \pi (t^4 - 2t^2 + 2) \end{aligned} $$

である。

求める体積 $V$ は、断面積 $S(t)$ を $t = -1$ から $t = 1$ まで積分したものである。 $S(t)$ は $t$ についての偶関数であるから、

$$ \begin{aligned} V &= \int_{-1}^{1} S(t) \, dt \\ &= 2 \int_{0}^{1} \pi (t^4 - 2t^2 + 2) \, dt \\ &= 2\pi \left[ \frac{1}{5}t^5 - \frac{2}{3}t^3 + 2t \right]_{0}^{1} \\ &= 2\pi \left( \frac{1}{5} - \frac{2}{3} + 2 \right) \\ &= 2\pi \cdot \frac{3 - 10 + 30}{15} \\ &= 2\pi \cdot \frac{23}{15} \\ &= \frac{46}{15}\pi \end{aligned} $$

となる。

解説

空間図形の回転体の体積を求める典型問題である。 回転軸が座標軸そのものではなく、座標軸に平行な直線となっているが、基本方針は変わらない。回転軸に垂直な平面で立体を切断し、その断面における回転中心と回転する点との距離を求めて断面積を計算すればよい。本問では回転軸が $z$ 軸に平行なため、平面 $z=t$ での切断が最も見通しがよい。 断面における回転中心の座標が原点ではないことに注意して距離を立式することがポイントである。積分計算自体は基本的な多項式の積分であり、積分区間が対称であることから偶関数の性質を利用して計算量を減らす工夫をするとよい。

答え

$$ \frac{46}{15}\pi $$

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