トップ 基礎問題 数学2 微分法 グラフ・増減・極値 問題 13

数学2 グラフ・増減・極値 問題 13 解説

数学2 グラフ・増減・極値 問題 13 解説

方針・初手

(1) 関数 $f(x)$ を微分して導関数 $f'(x)$ を求め、$f'(x)=0$ となる $x$ の値から増減表を作成する。$a < b$ の条件に注意して極値をとる $x$ を特定する。

(2) 3次方程式 $f(x)=0$ が異なる3つの実数解をもつ条件は、関数 $y=f(x)$ のグラフが $x$ 軸と3つの共有点をもつこと、すなわち(極大値)$\times$(極小値)$< 0$ が成り立つことである。(1)で求めた極値を代入し、$a, b$ についての不等式を解く。

解法1

(1)

$f(x) = 2x^3 - 3(a+b)x^2 + 6abx$ を $x$ について微分すると、

$$\begin{aligned} f'(x) &= 6x^2 - 6(a+b)x + 6ab \\ &= 6(x^2 - (a+b)x + ab) \\ &= 6(x-a)(x-b) \end{aligned}$$

$f'(x) = 0$ とすると、$x = a, b$ である。

$a < b$ であるから、$f(x)$ の増減表は次のようになる。

$x$ $\cdots$ $a$ $\cdots$ $b$ $\cdots$
$f'(x)$ $+$ $0$ $-$ $0$ $+$
$f(x)$ $\nearrow$ 極大 $\searrow$ 極小 $\nearrow$

増減表より、$x=a$ で極大、$x=b$ で極小となる。

極大値は、

$$\begin{aligned} f(a) &= 2a^3 - 3(a+b)a^2 + 6a^2b \\ &= 2a^3 - 3a^3 - 3a^2b + 6a^2b \\ &= -a^3 + 3a^2b \\ &= a^2(3b-a) \end{aligned}$$

極小値は、

$$\begin{aligned} f(b) &= 2b^3 - 3(a+b)b^2 + 6ab^2 \\ &= 2b^3 - 3ab^2 - 3b^3 + 6ab^2 \\ &= -b^3 + 3ab^2 \\ &= b^2(3a-b) \end{aligned}$$

(2)

3次方程式 $f(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもつための条件は、

$$(\text{極大値}) \times (\text{極小値}) < 0$$

すなわち $f(a)f(b) < 0$ が成り立つことである。(1)の結果より、

$$a^2(3b-a) \cdot b^2(3a-b) < 0$$

$$a^2b^2(3a-b)(3b-a) < 0$$

ここで、$a^2b^2 \geqq 0$ であるから、不等式が成り立つためには $a^2b^2 \neq 0$ すなわち $a \neq 0$ かつ $b \neq 0$ であり、さらに次が成り立つ必要がある。

$$(3a-b)(3b-a) < 0$$

$$(b-3a)\left(b-\frac{1}{3}a\right) > 0$$

これを解くと、

$$b > 3a \quad \text{または} \quad b < \frac{1}{3}a$$

となる。さらに問題の条件 $a < b$ を満たす範囲を求める。

(i) $a > 0$ のとき

$3a > a > \frac{1}{3}a$ であるから、$b > 3a$ または $b < \frac{1}{3}a$ と $b > a$ の共通範囲は

$$b > 3a$$

(このとき $b > 3a > 0$ より $b \neq 0$ も満たす)

(ii) $a < 0$ のとき

$3a < a < \frac{1}{3}a$ であるから、$b > 3a$ または $b < \frac{1}{3}a$ と $b > a$ の共通範囲は

$$b > \frac{1}{3}a$$

これと $b \neq 0$ より、

$$b > \frac{1}{3}a \quad \text{かつ} \quad b \neq 0$$

以上より、求める $a, b$ の条件は

「$a > 0$ かつ $b > 3a$」または「$a < 0$ かつ $b > \frac{1}{3}a$ かつ $b \neq 0$」

となる。これを $ab$ 平面上に図示すると、指定された不等式を満たす領域となる。

解説

3次方程式の実数解の個数に関する標準的な問題である。3次関数が極値を持ち、その極値の符号が異なることが、実数解を3つ持つための必要十分条件となる。

不等式を解く際、$a^2b^2$ で割るために $a \neq 0$ かつ $b \neq 0$ が必要になる点と、場合分けをして前提条件 $a < b$ との共通範囲を正確に求める点がポイントである。図示の際には、軸上の点が含まれないことに注意したい。

答え

(1) 極大値: $-a^3 + 3a^2b$ ($x=a$ のとき)

極小値: $-b^3 + 3ab^2$ ($x=b$ のとき)

(2) 取り得る値の範囲は「$a > 0$ かつ $b > 3a$」または「$a < 0$ かつ $b > \frac{1}{3}a$ かつ $b \neq 0$」。

図示すると、$ab$ 平面において、直線 $b = 3a$ ($a > 0$) の上側、および直線 $b = \frac{1}{3}a$ ($a < 0$) の上側から $a$ 軸上の半直線 $a < 0, b = 0$ を除いた領域となる。(境界線はすべて含まない)

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。