トップ 基礎問題 数学2 微分法 グラフ・増減・極値 問題 15

数学2 グラフ・増減・極値 問題 15 解説

数学2 グラフ・増減・極値 問題 15 解説

方針・初手

式中に $a^2+3a+2$ という共通の塊が複数回登場するため、これを $A$ などと一つの文字に置き換えて見通しを良くする。その後、関数を微分して極大値をもつための条件(導関数が符号変化を伴うこと)を調べ、極大値 $M$ を計算する。最後に $A$ のとり得る値の範囲から $M$ の値域を求める。

解法1

(1)

$A = a^2+3a+2$ とおくと、与えられた3次関数は

$$f(x) = x^3 + A^2 x^2 - \frac{4}{27}A^3$$

となる。これを $x$ について微分すると、

$$f'(x) = 3x^2 + 2A^2x = x(3x + 2A^2)$$

$x$ の3次関数 $f(x)$($x^3$ の係数が正)が極大値を持つための条件は、方程式 $f'(x)=0$ が異なる2つの実数解を持つことである。 $f'(x)=0$ の解は $x=0$ と $x=-\frac{2}{3}A^2$ であるから、これらが異なる値であればよい。 よって、

$$-\frac{2}{3}A^2 \neq 0$$

すなわち $A \neq 0$ となる。 $A = a^2+3a+2 = (a+1)(a+2)$ であるから、

$$(a+1)(a+2) \neq 0$$

ゆえに、求める条件は $a \neq -1$ かつ $a \neq -2$ である。

(2)

(1)の条件を満たすとき、$A \neq 0$ より $A^2 > 0$ であるから、

$$-\frac{2}{3}A^2 < 0$$

となる。したがって、$f'(x)=0$ の2つの解の大小関係は $x = -\frac{2}{3}A^2 < 0$ である。 これをもとに $f(x)$ の増減を調べると、 $x < -\frac{2}{3}A^2$ のとき $f'(x) > 0$ $-\frac{2}{3}A^2 < x < 0$ のとき $f'(x) < 0$ $x > 0$ のとき $f'(x) > 0$ となり、$f(x)$ は $x = -\frac{2}{3}A^2$ のとき極大値をもつ。

極大値 $M$ を計算する。

$$M = f\left(-\frac{2}{3}A^2\right)$$

$$= \left(-\frac{2}{3}A^2\right)^3 + A^2\left(-\frac{2}{3}A^2\right)^2 - \frac{4}{27}A^3$$

$$= -\frac{8}{27}A^6 + \frac{4}{9}A^6 - \frac{4}{27}A^3$$

$$= \frac{4}{27}A^6 - \frac{4}{27}A^3$$

$$= \frac{4}{27}A^3(A^3 - 1)$$

$A = a^2+3a+2$ であるから、これを代入して、

$$M = \frac{4}{27}(a^2+3a+2)^3 \{ (a^2+3a+2)^3 - 1 \}$$

となる。

次に、$M$ のとり得る値の範囲を求める。 $A = a^2+3a+2 = \left(a+\frac{3}{2}\right)^2 - \frac{1}{4}$ である。 $a$ は $a \neq -1$ かつ $a \neq -2$ を満たす実数全体を動くので、$A$ のとり得る値の範囲は

$$A \ge -\frac{1}{4} \quad \text{かつ} \quad A \neq 0$$

である。

ここで、$t = A^3$ とおくと、$t$ のとり得る値の範囲は

$$t \ge -\frac{1}{64} \quad \text{かつ} \quad t \neq 0$$

となる。 $M$ を $t$ を用いて表すと、

$$M = \frac{4}{27}(t^2 - t) = \frac{4}{27}\left( \left(t - \frac{1}{2}\right)^2 - \frac{1}{4} \right)$$

$g(t) = \frac{4}{27}(t^2 - t)$ とする。 関数 $g(t)$ は、放物線であり $t = \frac{1}{2}$ のとき最小値をとる。 最小値は $\frac{4}{27} \cdot \left(-\frac{1}{4}\right) = -\frac{1}{27}$ である。 また、$t \ge \frac{1}{2}$ の範囲で $g(t)$ は単調増加して上限なく全ての実数値をとるため、$t=0$ が除外されていることによって $M$ の値域に穴ができることはない。(実際、$t=1$ のとき $M=0$ をとる。) したがって、$M$ のとり得る値の範囲は $M \ge -\frac{1}{27}$ である。

解説

式に現れる共通部分に気づき、置き換えを行って計算量を減らせるかが鍵となる問題である。そのまま展開してしまうと計算ミスを誘発しやすい。 極大値を求める過程では、増減表の符号変化を適切に確認し、どちらの極値が極大値になるかを判断する手順を省略しないことが重要である。また、値域を考える際、$A \neq 0$ という除外条件が最終的な $M$ の値域に影響を与えるかどうかを慎重に確認する必要がある。

答え

(1) $a \neq -1$ かつ $a \neq -2$

(2) 極大値: $M = \frac{4}{27}(a^2+3a+2)^3 \{ (a^2+3a+2)^3 - 1 \}$

(2) 値の範囲: $M \ge -\frac{1}{27}$

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