トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 5

数学2 最大最小・解の個数 問題 5 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 5 解説

方針・初手

与えられた条件式 $x^2 + xy + y^2 = 3$ および、値の範囲を求めたい式 $(x-1)y - x = xy - (x+y)$ は、いずれも $x$ と $y$ の対称式である。 このような場合、基本対称式である $x+y=u, xy=v$ とおいて、$u$ と $v$ の式として扱うのが定石である。 このとき、$x, y$ が実数であるための条件として、$u$ と $v$ の間に不等式(判別式 $D \ge 0$)が成立することに注意しなければならない。

解法1

$x+y = u, xy = v$ とおく。

条件式 $x^2 + xy + y^2 = 3$ を $u, v$ を用いて変形すると、

$$(x+y)^2 - xy = 3$$

$$u^2 - v = 3$$

これより、$v$ を $u$ で表すと以下のようになる。

$$v = u^2 - 3 \quad \cdots \text{①}$$

また、$x, y$ は実数であるから、$t$ についての2次方程式 $t^2 - ut + v = 0$ は実数解をもつ。 この2次方程式の判別式を $D$ とすると、$D \ge 0$ が成り立つので、

$$D = u^2 - 4v \ge 0$$

これに①を代入して、

$$u^2 - 4(u^2 - 3) \ge 0$$

$$-3u^2 + 12 \ge 0$$

$$u^2 - 4 \le 0$$

$$(u+2)(u-2) \le 0$$

したがって、$u$ のとりうる値の範囲は以下のようになる。

$$-2 \le u \le 2 \quad \cdots \text{②}$$

次に、求める式 $(x-1)y - x$ を $k$ とおく。これを $u, v$ で表すと、

$$k = xy - x - y = xy - (x+y) = v - u$$

これに①を代入して $u$ の式で表すと、

$$k = (u^2 - 3) - u = u^2 - u - 3$$

平方完成すると以下のようになる。

$$k = \left( u - \frac{1}{2} \right)^2 - \frac{13}{4}$$

これは $k$ を $u$ の2次関数とみなしたものである。②の範囲 $-2 \le u \le 2$ におけるこの関数の最大値と最小値を求める。

グラフは下に凸の放物線であり、軸は $u = \frac{1}{2}$ である。この軸は区間 $-2 \le u \le 2$ の内にあるため、$u = \frac{1}{2}$ のとき $k$ は最小となる。

最小値は以下の通りである。

$$-\frac{13}{4}$$

最大値は、区間の両端 $u = -2, 2$ のうち、軸から遠い方の値である $u = -2$ のときにとる。

$u = -2$ のとき、

$$k = (-2)^2 - (-2) - 3 = 4 + 2 - 3 = 3$$

$u = 2$ のとき、

$$k = 2^2 - 2 - 3 = 4 - 2 - 3 = -1$$

であるから、最大値は $3$ である。

以上より、$k$ のとる値の範囲が求まる。

解説

条件式および求める式がともに対称式であることに着目し、基本対称式 $u=x+y, v=xy$ で置換する典型的な問題である。 ここで最も忘れやすいのが「$x, y$ が実数である」という条件の処理である。単に $u, v$ で置き換えただけでは、$x, y$ が虚数となる場合も含まれてしまうため、2次方程式の実数解条件 $u^2 - 4v \ge 0$ から $u$ の定義域を絞り込む必要がある。 文字を消去する際には、消去される文字の残した条件(この場合は実数条件)を、残る文字の変域として引き継ぐことが重要である。

答え

$$-\frac{13}{4} \le (x-1)y - x \le 3$$

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