トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 7

数学2 最大最小・解の個数 問題 7 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 7 解説

方針・初手

$2x - y = k$ とおき、条件式 $x^2 + y^2 = 1$ を満たす実数 $x, y$ が存在するための $k$ の条件を求める方針が自然である。図形的には、円と直線が共有点をもつ条件に帰着される。

また、条件式が円の方程式であることから、三角関数を用いた媒介変数表示を利用する方針や、式の形からコーシー・シュワルツの不等式を利用する方針も有効である。

解法1

$2x - y = k$ とおく。これを変形すると、直線の方程式

$$2x - y - k = 0$$

を得る。実数 $x, y$ が $x^2 + y^2 = 1$ を満たすということは、座標平面上において、この直線と円 $x^2 + y^2 = 1$ が共有点をもつということである。

円の中心 $(0, 0)$ と直線の距離を $d$、円の半径を $r$ とすると、共有点をもつ条件は $d \le r$ である。

点と直線の距離の公式より

$$d = \frac{|2 \cdot 0 - 0 - k|}{\sqrt{2^2 + (-1)^2}} = \frac{|-k|}{\sqrt{5}} = \frac{|k|}{\sqrt{5}}$$

となる。円の半径は $r = 1$ であるから

$$\frac{|k|}{\sqrt{5}} \le 1$$

$$|k| \le \sqrt{5}$$

これを解いて

$$-\sqrt{5} \le k \le \sqrt{5}$$

したがって、$k$ の最大値は $\sqrt{5}$ である。

解法2

$x^2 + y^2 = 1$ を満たす実数 $x, y$ は、実数 $\theta$ を用いて

$$x = \cos \theta, \quad y = \sin \theta$$

と表すことができる。このとき、与式は

$$2x - y = 2\cos \theta - \sin \theta$$

となる。三角関数の合成を用いると

$$2\cos \theta - \sin \theta = \sqrt{2^2 + (-1)^2} \sin(\theta + \alpha) = \sqrt{5} \sin(\theta + \alpha)$$

と変形できる。ただし、$\alpha$ は

$$\cos \alpha = -\frac{1}{\sqrt{5}}, \quad \sin \alpha = \frac{2}{\sqrt{5}}$$

を満たす角である。

任意の実数 $\theta$ に対して $-1 \le \sin(\theta + \alpha) \le 1$ であるから

$$-\sqrt{5} \le \sqrt{5} \sin(\theta + \alpha) \le \sqrt{5}$$

となる。したがって、$2x - y$ の最大値は $\sqrt{5}$ である。

解法3

コーシー・シュワルツの不等式により、任意の実数 $a, b, x, y$ について

$$(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \ge (ax + by)^2$$

が成り立つ。ここで、$a = 2, b = -1$ とすると

$$\{2^2 + (-1)^2\}(x^2 + y^2) \ge (2x - y)^2$$

となる。$x^2 + y^2 = 1$ を代入して計算すると

$$5 \cdot 1 \ge (2x - y)^2$$

$$(2x - y)^2 \le 5$$

これを解いて

$$-\sqrt{5} \le 2x - y \le \sqrt{5}$$

等号成立条件は、$2y = -x$ が成り立つときである。

このとき $x = -2y$ を $x^2 + y^2 = 1$ に代入すると、$5y^2 = 1$ より $y = \pm \frac{1}{\sqrt{5}}$ となる。

実数 $x, y$ は存在し、$2x - y = \sqrt{5}$ となるのは $x = \frac{2}{\sqrt{5}}, y = -\frac{1}{\sqrt{5}}$ のときである。

したがって、最大値は $\sqrt{5}$ である。

解説

条件式付きの最大・最小問題における典型的な解法を網羅できる良問である。

解法1のように $= k$ とおいて図形的な条件(円と直線の共有点)に帰着させる方法は、視覚的にもわかりやすく応用範囲が広い。円と直線の位置関係を扱う場合は、式を代入して判別式を用いるよりも点と直線の距離の公式を用いた方が計算量が少なく済むことが多い。

解法2の三角関数による媒介変数表示は、円の条件式を見たときの第一感として持っておきたい強力な手法である。変数が $\theta$ の1つにまとめられるため、見通しが良くなる。

解法3のコーシー・シュワルツの不等式は、式が2次と1次の関係になっている場合に有効であり、記述が最も簡潔になる。ただし、等号成立条件(最大値をとる実数 $x, y$ が存在すること)の確認を忘れないよう注意が必要である。

答え

$\sqrt{5}$

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