数学2 最大最小・解の個数 問題 16 解説

方針・初手
指数関数を含む方程式を、$t=2^x$ とおきかえることで代数方程式に帰着させる。 このとき、変数変換に伴う変域の変化と、元の変数 $x$ と新しい変数 $t$ の対応関係($t$ がいくつの $x$ を定めるか)を明確にする必要がある。 方程式の解の個数問題では、定数部分を分離して2つのグラフの共有点の個数を調べる手法が有効である。
解法1
(1)
与えられた関数 $f(x)$ は、指数法則 $8^x = (2^3)^x = (2^x)^3$ を用いて次のように変形できる。
$$f(x) = (2^x)^3 - 3 \cdot 2^x + a$$
ここで $t = 2^x$ とおくと、$f(x) = 0$ は次の方程式となる。
$$t^3 - 3t + a = 0$$
(2)
$t = 2^x$ において、$x$ が実数全体を動くとき、$t$ のとり得る値の範囲は $t > 0$ である。 また、$t > 0$ を満たす任意の $t$ に対して $x = \log_2 t$ となり、実数 $x$ がただ1つ定まる。 したがって、$f(x) = 0$ の実数解の個数は、$t$ についての方程式 $t^3 - 3t + a = 0$ の正の実数解の個数と一致する。
方程式を定数 $a$ について整理する。
$$-a = t^3 - 3t$$
この実数解の個数は、$t > 0$ における曲線 $y = t^3 - 3t$ と直線 $y = -a$ の共有点の個数に等しい。 $g(t) = t^3 - 3t$ とおき、$t > 0$ におけるグラフの概形を調べる。 $g(t)$ を微分すると、次のようになる。
$$g'(t) = 3t^2 - 3 = 3(t+1)(t-1)$$
$t > 0$ において $g'(t) = 0$ となるのは $t = 1$ のときである。 $t > 0$ における $g(t)$ の増減表は次のようになる。
| $t$ | $(0)$ | $\cdots$ | $1$ | $\cdots$ |
|---|---|---|---|---|
| $g'(t)$ | $-$ | $0$ | $+$ | |
| $g(t)$ | $(0)$ | $\searrow$ | $-2$ | $\nearrow$ |
ここで、極限は $\lim_{t \to +0} g(t) = 0$ および $\lim_{t \to \infty} g(t) = \infty$ である。 この増減表をもとに、$t > 0$ における $y = g(t)$ のグラフと、直線 $y = -a$ の共有点の個数を調べる。
(i) $-a < -2$ のとき すなわち $a > 2$ のとき、共有点は $0$ 個である。
(ii) $-a = -2$ のとき すなわち $a = 2$ のとき、共有点は $1$ 個である。
(iii) $-2 < -a < 0$ のとき すなわち $0 < a < 2$ のとき、共有点は $2$ 個である。
(iv) $-a \ge 0$ のとき すなわち $a \le 0$ のとき、共有点は $1$ 個である。
以上より、求める実数解の個数は $a$ の値によって分類される。
解説
指数関数を含む方程式の解の個数を問う典型問題である。 置き換えを行った際に、「$t>0$ という変域」と「$t>0$ のとき、$t$ と $x$ が $1$ 対 $1$ に対応すること」の確認を記述することが不可欠である。これを怠ると、単なる $t$ の $3$ 次方程式の解の個数を求めただけになってしまい、論理的な飛躍とみなされる。 また、(2)において定数 $a$ を分離する($y = t^3 - 3t$ と $y = -a$ の交点を考える)手法は、文字定数を含む方程式の解の個数を視覚的に処理するための非常に有効な定石である。
答え
(1) $t^3 - 3t + a = 0$
(2) $0 < a < 2$ のとき $2$ 個
$a \le 0$ または $a = 2$ のとき $1$ 個
$a > 2$ のとき $0$ 個
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