数学2 最大最小・解の個数 問題 31 解説

方針・初手
2つのグラフの共有点の個数は、それらの式から $y$ を消去した方程式の実数解の個数に一致する。 定数 $a$ を含む方程式を扱うため、変数 $x$ の式と定数 $a$ を両辺に分離し、固定された曲線のグラフと、上下に平行移動する直線 $y = a$ との共有点の個数を視覚的に調べるという定石を用いる。
解法1
放物線 $y = x^2 + a$ と関数 $y = 4|x - 1| - 3$ のグラフの共有点の個数は、方程式
$$x^2 + a = 4|x - 1| - 3$$
の実数解の個数に等しい。 定数 $a$ を分離して、方程式を次のように変形する。
$$a = -x^2 + 4|x - 1| - 3$$
ここで、関数 $f(x) = -x^2 + 4|x - 1| - 3$ を定め、曲線 $y = f(x)$ と直線 $y = a$ の共有点の個数を調べる。 $f(x)$ の絶対値をはずすため、場合分けを行う。
(i) $x \ge 1$ のとき
$|x - 1| = x - 1$ であるから、
$$f(x) = -x^2 + 4(x - 1) - 3$$
$$f(x) = -x^2 + 4x - 7$$
$$f(x) = -(x - 2)^2 - 3$$
この範囲における $y = f(x)$ のグラフは、頂点が $(2, -3)$ で上に凸の放物線の一部である。
(ii) $x < 1$ のとき
$|x - 1| = -(x - 1)$ であるから、
$$f(x) = -x^2 - 4(x - 1) - 3$$
$$f(x) = -x^2 - 4x + 1$$
$$f(x) = -(x + 2)^2 + 5$$
この範囲における $y = f(x)$ のグラフは、頂点が $(-2, 5)$ で上に凸の放物線の一部である。
また、境界となる $x = 1$ のときの $f(x)$ の値は、
$$f(1) = -1^2 + 4|1 - 1| - 3 = -4$$
となる。
これらより、曲線 $y = f(x)$ のグラフは、極大値として $x = -2$ のとき $5$、および $x = 2$ のとき $-3$ をとる。 また、グラフが最も低くなる谷の部分は $x = 1$ のとき $-4$ である。
この曲線 $y = f(x)$ と直線 $y = a$ ($x$ 軸に平行な直線)との共有点の個数を、直線 $y = a$ を上下に動かして調べる。
- $a > 5$ のとき:共有点は $0$ 個
- $a = 5$ のとき:頂点 $(-2, 5)$ で接し、共有点は $1$ 個
- $-3 < a < 5$ のとき:$x < 1$ の範囲で放物線と $2$ 回交わるため、共有点は $2$ 個
- $a = -3$ のとき:$x < 1$ の範囲で $2$ 回交わり、$x = 2$ で接するため、共有点は $3$ 個
- $-4 < a < -3$ のとき:$x < 1$ の範囲で $2$ 回、$x > 1$ の範囲で $2$ 回交わるため、共有点は $4$ 個
- $a = -4$ のとき:$x = 1$ の谷で交わり、$x < 1$、$x > 1$ の範囲でそれぞれ $1$ 回ずつ交わるため、共有点は $3$ 個
- $a < -4$ のとき:$x < 1$ の範囲で $1$ 回、$x > 1$ の範囲で $1$ 回交わるため、共有点は $2$ 個
以上をまとめることで答えを得る。
解説
方程式の実数解の個数を問う問題において、定数を片辺に分離してグラフの交点を考える、いわゆる「定数分離」の定石問題である。 絶対値を含む関数のグラフを正確に描けるかがポイントになる。 グラフを描く際は、絶対値の中身の正負が切り替わる境界点(今回は $x = 1$)、および各範囲における頂点の座標とそこでの $y$ 座標の大小関係を丁寧に調べる必要がある。 特に、$a = -4$ や $a = -3$ といった、谷や低い方の山(頂点)を通過する瞬間の個数の変化に注意して数え上げる。
答え
$a > 5$ のとき $0$ 個
$a = 5$ のとき $1$ 個
$a < -4, -3 < a < 5$ のとき $2$ 個
$a = -4, -3$ のとき $3$ 個
$-4 < a < -3$ のとき $4$ 個
自分の記録
誤りを報告
問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。





