数学2 最大最小・解の個数 問題 33 解説

方針・初手
与えられた連立方程式から $y+z$ と $yz$ をそれぞれ $x$ の式で表すことができる。$y$ と $z$ の対称式になっていることに着目し、$y$ と $z$ を2つの解にもつ $t$ の2次方程式を作成する。$y, z$ が実数であるための条件(判別式が $0$ 以上)から、$x$ のとりうる値の範囲を求める。次に、最小値を求めたい式も $x$ だけの関数として表し、微分を用いて求めた範囲内での最小値を特定する。
解法1
与えられた連立方程式は以下の通りである。
$$\begin{cases} 4x + y + z = 0 \\ 6x^2 - yz - 18 = 0 \end{cases}$$
これを $y+z$ および $yz$ について解くと、次のようになる。
$$\begin{cases} y + z = -4x \\ yz = 6x^2 - 18 \end{cases}$$
$y$ と $z$ は、これらを解と係数の関係に持つ $t$ の2次方程式の解である。その方程式は次のように表される。
$$t^2 - (-4x)t + (6x^2 - 18) = 0$$
$$t^2 + 4xt + 6x^2 - 18 = 0$$
$y, z$ は実数であるから、この $t$ についての2次方程式は実数解をもたなければならない。判別式を $D$ とすると、$D \geqq 0$ となる条件は以下の通りである。
$$\frac{D}{4} = (2x)^2 - 1 \cdot (6x^2 - 18) \geqq 0$$
$$4x^2 - 6x^2 + 18 \geqq 0$$
$$-2x^2 + 18 \geqq 0$$
$$x^2 \leqq 9$$
これを解いて、$x$ のとりうる値の範囲を求める。
$$-3 \leqq x \leqq 3$$
次に、最小値を求めたい式 $-2x^3 + y^2 + z^2$ を $x$ の関数として表す。まず $y^2 + z^2$ を $x$ の式で表す。
$$y^2 + z^2 = (y + z)^2 - 2yz$$
$$y^2 + z^2 = (-4x)^2 - 2(6x^2 - 18)$$
$$y^2 + z^2 = 16x^2 - 12x^2 + 36$$
$$y^2 + z^2 = 4x^2 + 36$$
これを与式に代入し、$x$ の関数 $f(x)$ とおく。
$$f(x) = -2x^3 + 4x^2 + 36$$
関数 $f(x)$ の $-3 \leqq x \leqq 3$ における最小値を求めるために、導関数 $f'(x)$ を計算する。
$$f'(x) = -6x^2 + 8x$$
$$f'(x) = -2x(3x - 4)$$
$f'(x) = 0$ となる $x$ の値は $x = 0, \frac{4}{3}$ である。区間 $-3 \leqq x \leqq 3$ における $f(x)$ の増減を調べる。
- $-3 \leqq x < 0$ のとき、$f'(x) < 0$ であり $f(x)$ は単調減少する。
- $0 < x < \frac{4}{3}$ のとき、$f'(x) > 0$ であり $f(x)$ は単調増加する。
- $\frac{4}{3} < x \leqq 3$ のとき、$f'(x) < 0$ であり $f(x)$ は単調減少する。
したがって、$f(x)$ が最小値をとる候補は、極小値をとる $x = 0$ または区間の右端である $x = 3$ のいずれかである。それぞれの値を計算する。
$$f(0) = -2 \cdot 0^3 + 4 \cdot 0^2 + 36 = 36$$
$$f(3) = -2 \cdot 3^3 + 4 \cdot 3^2 + 36 = -54 + 36 + 36 = 18$$
これらを比較すると、$f(3) < f(0)$ であるため、最小値は $18$ であることがわかる。
このとき、$x = 3$ であるから、これを $y, z$ を解にもつ $t$ の2次方程式に代入して $y, z$ の値を求める。
$$t^2 + 4 \cdot 3 t + 6 \cdot 3^2 - 18 = 0$$
$$t^2 + 12t + 36 = 0$$
$$(t + 6)^2 = 0$$
これを解いて $t = -6$ の重解を得る。したがって、$y = z = -6$ である。
解説
複数の変数が連立された条件式が与えられた際、和と積の形(基本対称式)を作り出して解と係数の関係に持ち込むのは頻出の手法である。本問では、$x$ を定数とみなして $y$ と $z$ についての2次方程式を作り、その実数解条件から $x$ のとりうる値の範囲を絞り込むことが最初の大きなポイントとなる。この範囲の制限(実数条件)を忘れると、関数 $f(x)$ の定義域が定まらず正しい最小値を得ることができない。
また、増減表の作成において、極小値が必ずしも最小値になるとは限らない点にも注意が必要である。今回のように区間の端点で最小値をとるケースがあるため、端点と極小値の比較を怠らないようにする。
答え
$x$ のとりうる値の範囲は $-3 \leqq x \leqq 3$ である。
また、$-2x^3 + y^2 + z^2$ は $x = 3, y = -6, z = -6$ のとき最小値 $18$ をとる。
ア:$-3$
イ:$3$
ウ:$3$
エ:$-6$
オ:$-6$
カ:$18$
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