トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 36

数学2 最大最小・解の個数 問題 36 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 36 解説

方針・初手

倍角の公式 $\cos 2\theta = 1 - 2\sin^2 \theta$ を用いて、関数 $f(\theta)$ を $\sin \theta$ のみの式で表す。 $x = \sin \theta$ と置き換えることで、$f(\theta)$ の最大・最小や方程式の実数解の個数の問題は、$x$ の3次関数の問題に帰着される。 その際、$\theta$ の定義域から $x$ の定義域($-1 \leqq x \leqq 1$)を正確に把握すること、そして $x$ と $\theta$ の対応関係(今回は1対1対応であること)を明確にすることがポイントである。

解法1

(1)

$\cos 2\theta = 1 - 2\sin^2 \theta$ であるから、$f(\theta)$ を変形すると以下のようになる。

$$\begin{aligned} f(\theta) &= 4(1 - 2\sin^2 \theta)\sin \theta + 3\sqrt{2}(1 - 2\sin^2 \theta) - 4\sin \theta \\ &= 4\sin \theta - 8\sin^3 \theta + 3\sqrt{2} - 6\sqrt{2}\sin^2 \theta - 4\sin \theta \\ &= -8\sin^3 \theta - 6\sqrt{2}\sin^2 \theta + 3\sqrt{2} \end{aligned}$$

ここで、$x = \sin \theta$ とおくと、

$$f(\theta) = -8x^3 - 6\sqrt{2}x^2 + 3\sqrt{2}$$

(2)

(1)で求めた関数を $g(x) = -8x^3 - 6\sqrt{2}x^2 + 3\sqrt{2}$ とおく。 $-\frac{\pi}{2} \leqq \theta \leqq \frac{\pi}{2}$ であるから、変数 $x$ のとりうる値の範囲は $-1 \leqq x \leqq 1$ である。 $g(x)$ を $x$ について微分すると以下のようになる。

$$\begin{aligned} g'(x) &= -24x^2 - 12\sqrt{2}x \\ &= -12x(2x + \sqrt{2}) \end{aligned}$$

$g'(x) = 0$ とすると、$x = 0, -\frac{\sqrt{2}}{2}$ である。 これらは $-1 \leqq x \leqq 1$ の範囲に含まれる。 よって、$-1 \leqq x \leqq 1$ における $g(x)$ の増減表は次のようになる。

$x$ $-1$ $\cdots$ $-\frac{\sqrt{2}}{2}$ $\cdots$ $0$ $\cdots$ $1$
$g'(x)$ $-$ $0$ $+$ $0$ $-$
$g(x)$ $8-3\sqrt{2}$ $\searrow$ $2\sqrt{2}$ $\nearrow$ $3\sqrt{2}$ $\searrow$ $-8-3\sqrt{2}$

ここで、極大値 $3\sqrt{2}$ と 左端点における値 $8 - 3\sqrt{2}$ の大小関係を調べる。

$$3\sqrt{2} - (8 - 3\sqrt{2}) = 6\sqrt{2} - 8 = \sqrt{72} - \sqrt{64} > 0$$

であるから、$3\sqrt{2} > 8 - 3\sqrt{2}$ となる。 したがって、増減表から $g(x)$ は $x = 0$ で最大値 $3\sqrt{2}$、$x = 1$ で最小値 $-8 - 3\sqrt{2}$ をとる。

$x = \sin \theta$ であり、$-\frac{\pi}{2} \leqq \theta \leqq \frac{\pi}{2}$ であるから、 $x = 0$ のとき $\theta = 0$、 $x = 1$ のとき $\theta = \frac{\pi}{2}$ である。

(3)

方程式 $f(\theta) = k$ を満たす $\theta$ の解の個数について考える。 $-\frac{\pi}{2} \leqq \theta \leqq \frac{\pi}{2}$ において、$x = \sin \theta$ は単調増加な関数である。 したがって、$-1 \leqq x \leqq 1$ における $x$ の値 $1$ つに対して、$-\frac{\pi}{2} \leqq \theta \leqq \frac{\pi}{2}$ の範囲の $\theta$ がただ $1$ つ定まる。 ゆえに、方程式 $f(\theta) = k$ が相異なる $3$ つの解をもつための条件は、$x$ の方程式 $g(x) = k$ が $-1 \leqq x \leqq 1$ の範囲に相異なる $3$ つの実数解をもつことと同値である。

これは、$xy$ 平面において、曲線 $y = g(x) \ (-1 \leqq x \leqq 1)$ と直線 $y = k$ が異なる $3$ つの共有点をもつことに他ならない。 (2)の増減表から、曲線 $y = g(x)$ の極小値は $2\sqrt{2}$、極大値は $3\sqrt{2}$、$x = -1$ における端点の $y$ 座標は $8 - 3\sqrt{2}$ である。 ここで、極小値 $2\sqrt{2}$ と $8 - 3\sqrt{2}$ の大小関係を調べる。

$$(8 - 3\sqrt{2}) - 2\sqrt{2} = 8 - 5\sqrt{2} = \sqrt{64} - \sqrt{50} > 0$$

であるから、$2\sqrt{2} < 8 - 3\sqrt{2}$ となる。 以上より、値の大小関係は $2\sqrt{2} < 8 - 3\sqrt{2} < 3\sqrt{2}$ であることが分かる。 したがって、曲線と直線が $3$ つの共有点をもつような $k$ の値の範囲は以下のようになる。

$$2\sqrt{2} < k \leqq 8 - 3\sqrt{2}$$

解説

三角関数の種類と角を統一し、多項式関数の微分の問題へと帰着させる典型的な問題である。 (3)における実数解の個数の議論が最大のポイントとなる。 変数を $\theta$ から $x$ へと置き換えた際、「$x$ についての方程式の解の個数」と「$\theta$ についての方程式の解の個数」がどのように対応しているかを必ず確認しなければならない。 本問では定義域が $-\frac{\pi}{2} \leqq \theta \leqq \frac{\pi}{2}$ に制限されているため、$\sin \theta$ が単調増加となり、$x$ と $\theta$ は $1$ 対 $1$ に対応する。もし定義域が $0 \leqq \theta < 2\pi$ であれば、$1$ つの $x$ に対して複数の $\theta$ が対応する場合があるため、注意深く数え上げる必要がある。

答え

(1)

$f(\theta) = -8x^3 - 6\sqrt{2}x^2 + 3\sqrt{2}$

(2)

最大値 $3\sqrt{2}$ ($\theta = 0$ のとき)

最小値 $-8 - 3\sqrt{2}$ ($\theta = \frac{\pi}{2}$ のとき)

(3)

$2\sqrt{2} < k \leqq 8 - 3\sqrt{2}$

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