トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 44

数学2 最大最小・解の個数 問題 44 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 44 解説

方針・初手

放物線 $C$ と定点、定直線の位置関係を調べる問題である。 (1) は放物線の方程式に点の座標を代入して $t$ について解く。 (2) は2点 $\text{P}, \text{Q}$ を通る直線の方程式を求め、放物線の方程式と連立してできる2次方程式の判別式が $0$ になる条件を求める。 (3) は(2)で得られた2次方程式が指定された定義域 $0 \leqq x \leqq 1$ において持つ実数解の個数を、$t$ の値で場合分けして調べる解の配置問題に帰着させる。

解法1

(1) 放物線 $C: y = (x - t)^2$ が点 $\text{P}(0, 2)$ を通るので、 $x = 0, y = 2$ を代入する。

$$2 = (0 - t)^2$$

$$t^2 = 2$$

これを解いて、$t = \pm \sqrt{2}$ である。

(2) 2点 $\text{P}(0, 2), \text{Q}(1, 0)$ を通る直線の方程式を求める。 $y$ 切片が $2$、$x$ 座標が $1$ 進むと $y$ 座標が $2$ 減るため、傾きは $-2$ である。 よって、直線 $\text{PQ}$ の方程式は $y = -2x + 2$ となる。 これと $C$ の方程式を連立させる。

$$(x - t)^2 = -2x + 2$$

$$x^2 - 2tx + t^2 = -2x + 2$$

$$x^2 + 2(1 - t)x + t^2 - 2 = 0 \quad \cdots \text{①}$$

放物線 $C$ と直線 $\text{PQ}$ が接するための条件は、2次方程式①が重解をもつことである。 ①の判別式を $D$ とすると、$D = 0$ となればよい。

$$\frac{D}{4} = (1 - t)^2 - (t^2 - 2) = 1 - 2t + t^2 - t^2 + 2 = -2t + 3$$

$-2t + 3 = 0$ より、$t = \frac{3}{2}$ である。 このとき、重解は $x = -(1 - t) = t - 1$ となるため、$t = \frac{3}{2}$ を代入して $x = \frac{1}{2}$ を得る。 直線の方程式に代入して、$y = -2 \cdot \frac{1}{2} + 2 = 1$ である。 よって、接点の座標は $\left(\frac{1}{2}, 1\right)$ である。

(3) 線分 $\text{PQ}$ は直線 $y = -2x + 2$ の $0 \leqq x \leqq 1$ の部分である。 したがって、線分 $\text{PQ}$ と放物線 $C$ の共有点の個数は、2次方程式①が $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲にもつ実数解の個数に等しい。 $f(x) = x^2 + 2(1 - t)x + t^2 - 2$ とおく。 $y = f(x)$ のグラフは下に凸の放物線であり、軸の方程式は $x = t - 1$ である。 区間の両端における関数の値は以下のようになる。

$$f(0) = t^2 - 2$$

$$f(1) = 1 + 2(1 - t) + t^2 - 2 = t^2 - 2t + 1 = (t - 1)^2$$

ここで、すべての実数 $t$ について $f(1) = (t - 1)^2 \geqq 0$ となることに注意して、共有点の個数で場合分けを行う。

(i) 共有点の個数が2個となる場合 $0 \leqq x \leqq 1$ の範囲に異なる2つの実数解をもつ条件は、以下の連立不等式が成り立つことである。

$$\begin{cases} D > 0 \\ 0 < \text{軸} < 1 \\ f(0) \geqq 0 \\ f(1) > 0 \end{cases}$$

なお、$f(1) = 0$ のときは $t = 1$ となり、$f(0) = -1 < 0$ となるため、区間内の解は $x = 1$ の1つだけになる。そのため $f(1) > 0$ としている。 それぞれの条件を整理する。

$$\begin{cases} -2t + 3 > 0 \iff t < \frac{3}{2} \\ 0 < t - 1 < 1 \iff 1 < t < 2 \\ t^2 - 2 \geqq 0 \iff t \leqq -\sqrt{2} \text{ または } \sqrt{2} \leqq t \\ (t - 1)^2 > 0 \iff t \neq 1 \end{cases}$$

これらを同時に満たす $t$ の範囲を求めて、$\sqrt{2} \leqq t < \frac{3}{2}$ である。

(ii) 共有点の個数が1個となる場合 以下の3つのケースが考えられる。

(ア) $0 < x < 1$ に解を1つもち、もう1つの解が区間外にある場合 条件は $f(0)f(1) < 0$ である。 $(t^2 - 2)(t - 1)^2 < 0$ を解くと、$t \neq 1$ かつ $-\sqrt{2} < t < \sqrt{2}$ である。

(イ) 端点が解となる場合 $f(0) = 0$ または $f(1) = 0$ のときを調べる。 $f(0) = 0$ のとき、$t = \pm \sqrt{2}$ である。 $t = \sqrt{2}$ は (i) で求めた範囲に含まれており共有点は2個である。 $t = -\sqrt{2}$ のとき、方程式は $x^2 + 2(1 + \sqrt{2})x = 0$ となり、解は $x = 0, -2(1 + \sqrt{2})$ となる。後者は負であるため、$0 \leqq x \leqq 1$ を満たす解は $x = 0$ の1つのみであり、共有点は1個となる。 $f(1) = 0$ のとき、$t = 1$ である。方程式は $x^2 - 1 = 0$ となり、解は $x = \pm 1$ となる。$0 \leqq x \leqq 1$ を満たす解は $x = 1$ の1つのみであり、共有点は1個となる。

(ウ) 重解をもつ場合 (2) より $D = 0$ となるのは $t = \frac{3}{2}$ のときであり、このとき重解 $x = \frac{1}{2}$ は $0 \leqq x \leqq 1$ に含まれる。よって共有点は1個となる。

(ア)〜(ウ) を合わせて、共有点が1個となる $t$ の範囲は $-\sqrt{2} \leqq t < \sqrt{2}$ または $t = \frac{3}{2}$ である。

(iii) 共有点の個数が0個となる場合 (i), (ii) 以外の $t$ の範囲となるため、$t < -\sqrt{2}$ または $t > \frac{3}{2}$ である。

解説

放物線と線分の共有点の個数を問う問題であり、図形的な条件を2次方程式の実数解の存在範囲(解の配置)の問題に翻訳して解く典型的な構成である。 解の配置問題では「判別式」「軸の位置」「区間の端点における関数の値の符号」の3要素を組み合わせて条件を絞り込むのが定石である。 本問では区間の右端での関数の値 $f(1)$ が常に非負になるという特徴があり、端点が解になるケースの処理を慎重に行う必要がある。場合分けの境界における解の個数を代入等で直接確認することが、論理の漏れを防ぐうえで有効である。

答え

(1) $t = \pm \sqrt{2}$

(2) $t = \frac{3}{2}$, 接点 $\left(\frac{1}{2}, 1\right)$

(3) 共有点の個数は、$t < -\sqrt{2}$ または $t > \frac{3}{2}$ のとき $0$ 個、$-\sqrt{2} \leqq t < \sqrt{2}$ または $t = \frac{3}{2}$ のとき $1$ 個、$\sqrt{2} \leqq t < \frac{3}{2}$ のとき $2$ 個。

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