トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 45

数学2 最大最小・解の個数 問題 45 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 45 解説

方針・初手

点 $\mathrm{P}$ の座標を用いて、直線の方程式から点 $\mathrm{R}$ の座標を求める。次に、与えられたベクトル方程式を成分表示して点 $\mathrm{Q}$ の座標を決定する。軌跡の問題では、点 $\mathrm{Q}$ の座標を $(X, Y)$ とおき、点 $\mathrm{P}$ が満たす条件式から媒介変数(ここでは $\mathrm{P}$ の座標)を消去して $X, Y$ の関係式を導く。(3) は得られた関数を積分して $m$ の関数 $I(m)$ を求め、微分法を用いて最小値を調べるという標準的な流れである。

解法1

(1)

点 $\mathrm{P}(a, b)$ を通り、傾きが $m$ の直線の方程式は、

$$y - b = m(x - a) \iff y = mx - ma + b$$

である。この直線と $y$ 軸との交点 $\mathrm{R}$ の座標は $(0, -ma + b)$ となる。

点 $\mathrm{Q}$ の座標を $(X, Y)$ とおくと、$\overrightarrow{\mathrm{RQ}}$ は、

$$\overrightarrow{\mathrm{RQ}} = (X - 0, Y - (-ma + b)) = (X, Y + ma - b)$$

となる。一方、$\overrightarrow{\mathrm{RP}}$ は、

$$\overrightarrow{\mathrm{RP}} = (a - 0, b - (-ma + b)) = (a, ma)$$

となる。条件より $\overrightarrow{\mathrm{RQ}} = m\overrightarrow{\mathrm{RP}}$ であるから、

$$(X, Y + ma - b) = m(a, ma) = (ma, m^2 a)$$

が成り立つ。各成分を比較して、

$$\begin{cases} X = ma \\ Y + ma - b = m^2 a \end{cases}$$

これより、$X = ma$、$Y = m^2 a - ma + b$ を得る。したがって、点 $\mathrm{Q}$ の座標は $(ma, m^2 a - ma + b)$ である。

(2)

点 $\mathrm{Q}$ の座標を $(x, y)$ とすると、(1) の結果から、

$$\begin{cases} x = ma \\ y = m^2 a - ma + b \end{cases}$$

が成り立つ。また、点 $\mathrm{P}(a, b)$ は放物線 $y = x^2 - x$ 上にあるから、

$$b = a^2 - a$$

が成り立つ。この式を $y$ の式に代入すると、

$$y = m^2 a - ma + a^2 - a$$

となる。$m > 0$ より $a = \frac{x}{m}$ であるから、これを代入して $a$ を消去すると、

$$y = m^2 \left( \frac{x}{m} \right) - m \left( \frac{x}{m} \right) + \left( \frac{x}{m} \right)^2 - \frac{x}{m}$$

$$y = mx - x + \frac{x^2}{m^2} - \frac{x}{m}$$

$$y = \frac{1}{m^2}x^2 + \left( m - 1 - \frac{1}{m} \right)x$$

を得る。したがって、求める関数 $f(x)$ は、

$$f(x) = \frac{1}{m^2}x^2 + \left( m - 1 - \frac{1}{m} \right)x$$

である。

(3)

(2) で求めた $f(x)$ を $I(m)$ の式に代入して定積分を計算する。

$$I(m) = \int_0^m \left\{ \frac{1}{m^2}x^2 + \left( m - 1 - \frac{1}{m} \right)x \right\} dx$$

$$I(m) = \left[ \frac{1}{3m^2}x^3 + \frac{1}{2} \left( m - 1 - \frac{1}{m} \right)x^2 \right]_0^m$$

$$I(m) = \frac{1}{3m^2} \cdot m^3 + \frac{1}{2} \left( m - 1 - \frac{1}{m} \right) \cdot m^2$$

$$I(m) = \frac{1}{3}m + \frac{1}{2}(m^3 - m^2 - m)$$

$$I(m) = \frac{1}{2}m^3 - \frac{1}{2}m^2 - \frac{1}{6}m$$

となる。$m$ について微分すると、

$$I'(m) = \frac{3}{2}m^2 - m - \frac{1}{6}$$

となる。$I'(m) = 0$ となる $m$ の値を求めると、$9m^2 - 6m - 1 = 0$ より、

$$m = \frac{3 \pm \sqrt{9 - 9(-1)}}{9} = \frac{3 \pm 3\sqrt{2}}{9} = \frac{1 \pm \sqrt{2}}{3}$$

となる。$m > 0$ であるから、$I'(m) = 0$ となるのは $m = \frac{1 + \sqrt{2}}{3}$ のときのみである。

$m > 0$ における $I(m)$ の増減表は以下のようになる。

$$\begin{array}{c|cccc} \hline m & (0) & \cdots & \frac{1+\sqrt{2}}{3} & \cdots \\ \hline I'(m) & & - & 0 & + \\ \hline I(m) & & \searrow & \text{極小かつ最小} & \nearrow \\ \hline \end{array}$$

したがって、$I(m)$ を最小にする $m$ の値は $m = \frac{1 + \sqrt{2}}{3}$ である。

解説

図形と方程式、軌跡、積分法、微分法を組み合わせた総合問題である。各設問の誘導に素直に従い、計算を正確に実行することが求められる。 (1) では、ベクトルの成分表示を用いて等式を立てるのが簡明である。(2) の軌跡を求める場面では、媒介変数となる点 $\mathrm{P}$ の座標 $(a, b)$ を消去して、点 $\mathrm{Q}$ の座標 $(x, y)$ の関係式を導出する定石の操作を行う。(3) は $x$ で積分した後に $m$ の関数となるため、変数の扱いに注意しながら計算を進めるとよい。

答え

(1) $\mathrm{Q}(ma, m^2 a - ma + b)$

(2) $f(x) = \frac{1}{m^2}x^2 + \left( m - 1 - \frac{1}{m} \right)x$

(3) $m = \frac{1 + \sqrt{2}}{3}$

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