トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 48

数学2 最大最小・解の個数 問題 48 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 48 解説

方針・初手

方程式を $y=|x^2+2x-3|$ と直線 $y=k+4$ の共有点の $x$ 座標の問題として捉える。左辺の関数を平方完成し、グラフの概形(頂点、折り返し部分、$x$ 軸および $y$ 軸との交点)を正確に把握することが初手である。

解法1

関数 $f(x) = |x^2+2x-3|$ とし、グラフ $y=f(x)$ と直線 $y=k+4$ の共有点の $x$ 座標を調べる。 絶対値の中身は $x^2+2x-3 = (x+3)(x-1)$ と因数分解できるため、放物線 $y = x^2+2x-3$ は $x$ 軸と $x=-3, 1$ で交わる。 よって、$f(x)$ は次のように場合分けされる。

$$f(x) = \begin{cases} x^2+2x-3 & (x \le -3, 1 \le x) \\ -x^2-2x+3 & (-3 < x < 1) \end{cases}$$

これを平方完成すると、

$$f(x) = \begin{cases} (x+1)^2-4 & (x \le -3, 1 \le x) \\ -(x+1)^2+4 & (-3 < x < 1) \end{cases}$$

となる。したがって、グラフ $y=f(x)$ は直線 $x=-1$ を軸として左右対称であり、上に凸となる部分の頂点は $(-1, 4)$、$y$ 軸との交点は $(0, 3)$ となる。

$k=1$ のとき、与えられた方程式は $|x^2+2x-3| = 5$ となる。 $x^2+2x-3 = \pm 5$ であるから、

$$x^2+2x-8 = 0 \quad \text{または} \quad x^2+2x+2 = 0$$

$x^2+2x-8 = 0$ を解くと $(x+4)(x-2)=0$ より $x = -4, 2$ である。 一方、$x^2+2x+2 = 0$ は判別式が $D/4 = 1^2 - 1\cdot 2 = -1 < 0$ となるため実数解をもたない。 よって、解は $x = -4, 2$ である。

次に、方程式が異なる3個の負の解をもつ条件を考える。 $y=f(x)$ のグラフと直線 $y=k+4$ の交点のうち、$x < 0$ の領域にあるものが3個となるような $k$ の範囲を求めればよい。 グラフの $x < 0$ の部分に注目すると、 $x \le -3$ で $y$ は $\infty$ から $0$ へ単調減少、 $-3 < x \le -1$ で $y$ は $0$ から $4$ へ単調増加、 $-1 < x \le 0$ で $y$ は $4$ から $3$ へ単調減少する。 直線 $y=k+4$ との交点がこの範囲に3個存在するのは、直線の高さが $3 < y < 4$ にあるときである。 すなわち $3 < k+4 < 4$ となり、これを解いて $-1 < k < 0$ である。

方程式が異なる4個の実数解をもつ条件は、直線 $y=k+4$ が頂点と $x$ 軸の間にあることである。 グラフより $0 < y < 4$ であるから、$0 < k+4 < 4$ となり、これを解いて $-4 < k < 0$ である。

このとき、直線 $y=k+4$ と放物線は $x < -3, 1 < x$ の範囲で2点、$-3 < x < 1$ の範囲で2点交わる。 それぞれの範囲の方程式は、

$$x^2+2x-3 = k+4 \iff x^2+2x-(k+7) = 0$$

$$-x^2-2x+3 = k+4 \iff x^2+2x+(k+1) = 0$$

4個の実数解を小さい順に $\alpha_1, \alpha_2, \alpha_3, \alpha_4$ とすると、グラフより $\alpha_1, \alpha_4$ は $x^2+2x-(k+7) = 0$ の解、$\alpha_2, \alpha_3$ は $x^2+2x+(k+1) = 0$ の解となる。 解と係数の関係より、

$$\alpha_1+\alpha_4 = -2, \quad \alpha_2+\alpha_3 = -2$$

よって、

$$\alpha_1+\alpha_2+\alpha_3+\alpha_4 = -2 + (-2) = -4$$

である。

また、解と係数の関係から積は次のように表せる。

$$\alpha_1\alpha_4 = -(k+7), \quad \alpha_2\alpha_3 = k+1$$

条件 $\alpha_1\alpha_2\alpha_3\alpha_4 = 5$ に代入すると、

$$-(k+7)(k+1) = 5$$

これを整理して、

$$k^2+8k+12 = 0$$

因数分解すると $(k+2)(k+6)=0$ となり、$k = -2, -6$ が得られる。 異なる4個の実数解をもつ条件 $-4 < k < 0$ を満たすのは $k = -2$ である。

解説

絶対値を含む2次方程式の解の個数や配置を問う典型問題である。数式だけで処理しようとすると場合分けが煩雑になるため、グラフを利用して視覚的に捉える手法が極めて有効である。 特に、交点の $x$ 座標の符号が問われる場面では、$y$ 軸との交点($y$ 切片)の座標を正確に求めておくことが境界条件を見極める鍵となる。 また、後半の解の和や積に関する問題では、グラフの対称性に着目し、解と係数の関係を利用することで計算量を大幅に削減できる。解を直接求めようとすると根号が含まれて計算が複雑化するため、方程式を分けて解と係数の関係を活用する視点を持ちたい。最後に求めた $k$ の値が、前提となる条件を満たすかどうかの確認を忘れないように注意が必要である。

答え

ア:$-4, 2$

イ:$-1 < k < 0$

ウ:$-4 < k < 0$

エ:$-4$

オ:$-2$

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