トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 53

数学2 最大最小・解の個数 問題 53 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 53 解説

方針・初手

加法定理を用いて $t = \cos\left(x + \frac{\pi}{4}\right)$ を展開し、$f(x)$ に含まれる $\sin x$ と $\cos x$ の式を $t$ で表す。これを用いて $f(x)$ を $t$ の2次関数に帰着させる。 (3)では $t$ の値の範囲と、それぞれの $t$ に対応する $x$ の個数に注意して、2次方程式の実数解の個数問題として処理する。

解法1

(1)

加法定理より、次のように変形できる。

$$t = \cos\left(x + \frac{\pi}{4}\right) = \cos x \cos\frac{\pi}{4} - \sin x \sin\frac{\pi}{4} = \frac{1}{\sqrt{2}}(\cos x - \sin x)$$

両辺に $\sqrt{2}$ を掛けると、次のようになる。

$$\sqrt{2}t = \cos x - \sin x$$

両辺に $-1$ を掛けて、次を得る。

$$-\sqrt{2}t = \sin x - \cos x$$

したがって、$f(x)$ の最初の2項は次のように表せる。

$$\sqrt{2}\sin x - \sqrt{2}\cos x = -2t$$

また、$\sqrt{2}t = \cos x - \sin x$ の両辺を2乗すると、次のようになる。

$$2t^2 = (\cos x - \sin x)^2 = \cos^2 x - 2\sin x\cos x + \sin^2 x = 1 - \sin 2x$$

これを整理して、次を得る。

$$\sin 2x = 1 - 2t^2$$

以上より、$f(x)$ を $t$ の式で表すと、次のようになる。

$$f(x) = -2t - (1 - 2t^2) = 2t^2 - 2t - 1$$

(2)

(1)より、関数 $f(x)$ は $t$ を用いて次のように平方完成できる。

$$f(x) = 2t^2 - 2t - 1 = 2\left(t - \frac{1}{2}\right)^2 - \frac{3}{2}$$

$x$ はすべての実数を取りうるため、$-1 \leqq \cos\left(x + \frac{\pi}{4}\right) \leqq 1$ であり、$t$ のとりうる値の範囲は次のようになる。

$$-1 \leqq t \leqq 1$$

この範囲において、関数は $t = -1$ のとき最大値をとり、$t = \frac{1}{2}$ のとき最小値をとる。

最大値は $2(-1)^2 - 2(-1) - 1 = 3$ である。 最小値は $-\frac{3}{2}$ である。

(3)

$0 \leqq x < 2\pi$ のとき、$\theta = x + \frac{\pi}{4}$ とおくと、$\theta$ の範囲は次のようになる。

$$\frac{\pi}{4} \leqq \theta < \frac{9\pi}{4}$$

この範囲において、方程式 $\cos\theta = t$ を満たす $\theta$ の個数、すなわち対応する $x$ の個数は $t$ の値によって次のように決まる。

方程式 $f(x) = a$ は $2t^2 - 2t - 1 = a$ となり、これが $-1 \leqq t \leqq 1$ の範囲にもつ実数解について考える。 $y = 2t^2 - 2t - 1$ のグラフは下に凸の放物線であり、$t = 1$ のとき $y = -1$、$t = -1$ のとき $y = 3$、$t = \frac{1}{2}$ のとき $y = -\frac{3}{2}$ を通る。 直線 $y = a$ との共有点を考え、$x$ の解の個数を $a$ の値で場合分けする。

(i) $a = 3$ のとき 交点は $t = -1$ の $1$ 個である。対応する $x$ は $1$ 個となる。

(ii) $-1 < a < 3$ のとき 交点は $-1 < t < 1$ の範囲に $1$ 個だけ存在する。対応する $x$ は $2$ 個となる。

(iii) $a = -1$ のとき 交点は $t = 0, 1$ の $2$ 個である。$t = 0$ に対して $x$ は $2$ 個、$t = 1$ に対して $x$ は $1$ 個なので、計 $3$ 個となる。

(iv) $-\frac{3}{2} < a < -1$ のとき 交点は $-1 < t < 1$ の範囲に $2$ 個存在する。それぞれに対して $x$ が $2$ 個ずつ存在するため、計 $4$ 個となる。

(v) $a = -\frac{3}{2}$ のとき 交点は $t = \frac{1}{2}$ の $1$ 個である。対応する $x$ は $2$ 個となる。

(vi) $a > 3$ または $a < -\frac{3}{2}$ のとき $-1 \leqq t \leqq 1$ の範囲に交点は存在しないため、$x$ は $0$ 個となる。

以上より、相異なる $2$ つの解をもつような実数 $a$ の条件は、$a = -\frac{3}{2}$ または $-1 < a < 3$ である。

解説

三角関数の式を、$t = \cos(x + \alpha)$ や $t = \sin x \pm \cos x$ のような形に置き換えて2次関数に帰着させる、典型的な問題である。 (3)で解の個数を調べる際、$t$ と $x$ の対応関係が $1:1$ になるか $1:2$ になるかを見極めることが重要である。特に $t = \pm 1$ のときに $x$ の個数が $1$ 個になることに注意し、グラフを補助的に用いると条件を正確に数え上げることができる。

答え

(1) $f(x) = 2t^2 - 2t - 1$

(2) 最大値 $3$

最小値 $-\frac{3}{2}$

(3) $a = -\frac{3}{2}, \quad -1 < a < 3$

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