トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 60

数学2 最大最小・解の個数 問題 60 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 60 解説

方針・初手

与えられた頂点の座標から、4点 $\text{O}$, $\text{A}$, $\text{B}$, $\text{C}$ は互いに直交する $x$, $y$, $z$ 軸上にあり、$\text{OA} = a$, $\text{OB} = b$, $\text{OC} = c$ となることが分かります。 問題文の2つの条件式を $a$, $b$, $c$ の式で表し、$b+c$ と $bc$ を $a$ について解きます。 四面体が存在するための条件は、各辺の長さが正の実数として定まること、すなわち $b$, $c$ が正の実数として存在することに帰着されます。

解法1

(1)

$\text{A}(a, 0, 0)$, $\text{B}(0, b, 0)$, $\text{C}(0, 0, c)$ より、$\text{OA} = a$, $\text{OB} = b$, $\text{OC} = c$ である。 $\text{OA} + \text{OB} + \text{OC} = 9$ より、

$$a + b + c = 9$$

よって、

$$b + c = 9 - a$$

また、各辺の長さの2乗は $\text{AB}^2 = a^2 + b^2$, $\text{BC}^2 = b^2 + c^2$, $\text{AC}^2 = a^2 + c^2$ となる。 $\text{AB}^2 + \text{BC}^2 + \text{AC}^2 = 66$ に代入して整理すると、

$$2(a^2 + b^2 + c^2) = 66$$

$$a^2 + b^2 + c^2 = 33$$

ここで、$b^2 + c^2 = (b+c)^2 - 2bc$ であるから、これを上の式に代入する。

$$a^2 + (b+c)^2 - 2bc = 33$$

$b+c = 9-a$ を代入すると、

$$a^2 + (9-a)^2 - 2bc = 33$$

$$a^2 + 81 - 18a + a^2 - 2bc = 33$$

$$2bc = 2a^2 - 18a + 48$$

$$bc = a^2 - 9a + 24$$

(2)

四面体 $\text{OABC}$ が存在するためには、$a$, $b$, $c$ が正の実数として存在すればよい。 前提として $a > 0$ である。 $b$ と $c$ は、解と係数の関係より、次の $t$ についての2次方程式の2解となる。

$$t^2 - (b+c)t + bc = 0$$

(1) の結果を代入して、

$$t^2 - (9-a)t + (a^2 - 9a + 24) = 0$$

$b, c$ がともに正の実数となる条件は、この2次方程式が正の実数解(重解を含む)をもつことである。 $f(t) = t^2 - (9-a)t + (a^2 - 9a + 24)$ とおくと、満たすべき条件は以下の3つである。

(i) 判別式 $D \geqq 0$ (ii) 軸の位置が正 (iii) $f(0) > 0$

(i) について 判別式を $D$ とすると、

$$D = (9-a)^2 - 4(a^2 - 9a + 24)$$

$$D = 81 - 18a + a^2 - 4a^2 + 36a - 96$$

$$D = -3a^2 + 18a - 15$$

$D \geqq 0$ より、

$$-3(a^2 - 6a + 5) \geqq 0$$

$$(a-1)(a-5) \leqq 0$$

これを解いて、

$$1 \leqq a \leqq 5$$

(ii) について 軸は $t = \frac{9-a}{2}$ であるから、

$$\frac{9-a}{2} > 0$$

$$a < 9$$

(iii) について $f(0) = a^2 - 9a + 24$ である。これを平方完成すると、

$$f(0) = \left( a - \frac{9}{2} \right)^2 + 24 - \frac{81}{4} = \left( a - \frac{9}{2} \right)^2 + \frac{15}{4} > 0$$

よって $f(0) > 0$ はすべての実数 $a$ について成り立つ。

(i), (ii), (iii) を同時に満たす範囲は、

$$1 \leqq a \leqq 5$$

これが求める $a$ の値の範囲である($a>0$ も満たしている)。

(3)

四面体 $\text{OABC}$ において、辺 $\text{OA}$, $\text{OB}$, $\text{OC}$ は互いに直交しているため、底面を $\triangle\text{OBC}$ としたときの高さは $\text{OA}$ となる。 したがって、体積 $V$ は次のように求められる。

$$V = \frac{1}{3} \times \left( \frac{1}{2} \times \text{OB} \times \text{OC} \right) \times \text{OA}$$

$$V = \frac{1}{6} abc$$

(1) で求めた $bc = a^2 - 9a + 24$ を代入して、

$$V = \frac{1}{6} a (a^2 - 9a + 24) = \frac{1}{6} (a^3 - 9a^2 + 24a)$$

(4)

$V = \frac{1}{6} (a^3 - 9a^2 + 24a)$ を $a$ の関数とみなし、これを $V(a)$ とおく。 (2) より定義域は $1 \leqq a \leqq 5$ である。$V(a)$ を微分すると、

$$V'(a) = \frac{1}{6} (3a^2 - 18a + 24) = \frac{1}{2} (a^2 - 6a + 8)$$

$$V'(a) = \frac{1}{2} (a-2)(a-4)$$

$V'(a) = 0$ となるのは、$a = 2, 4$ のときである。 $1 \leqq a \leqq 5$ における $V(a)$ の増減表は以下のようになる。

$a$ $1$ $\cdots$ $2$ $\cdots$ $4$ $\cdots$ $5$
$V'(a)$ $+$ $0$ $-$ $0$ $+$
$V(a)$ $\frac{8}{3}$ $\nearrow$ $\frac{10}{3}$ $\searrow$ $\frac{8}{3}$ $\nearrow$ $\frac{10}{3}$

$V(1) = \frac{1}{6} (1 - 9 + 24) = \frac{16}{6} = \frac{8}{3}$ $V(2) = \frac{1}{6} (8 - 36 + 48) = \frac{20}{6} = \frac{10}{3}$ $V(4) = \frac{1}{6} (64 - 144 + 96) = \frac{16}{6} = \frac{8}{3}$ $V(5) = \frac{1}{6} (125 - 225 + 120) = \frac{20}{6} = \frac{10}{3}$

増減表より、$V$ は $a = 2, 5$ のときに最大値 $\frac{10}{3}$ をとる。

(ア) $a=2$ のとき (1) より、$b+c = 7$ かつ $bc = 10$ である。 $b, c$ は $t^2 - 7t + 10 = 0$ の解であるから、

$$(t-2)(t-5) = 0$$

よって、$t = 2, 5$ であり、$(b, c) = (2, 5)$ または $(5, 2)$ となる。

(イ) $a=5$ のとき (1) より、$b+c = 4$ かつ $bc = 4$ である。 $b, c$ は $t^2 - 4t + 4 = 0$ の解であるから、

$$(t-2)^2 = 0$$

よって、$t = 2$ の重解となり、$b = 2, c = 2$ となる。

以上より、体積の最大値とそのときの $a, b, c$ の値の組が定まる。

解説

空間図形を題材にしていますが、本質的には対称式と方程式の実数解条件、および微分法による最大・最小を問う総合問題です。 変数が $a, b, c$ と3つある状態から、条件式を用いて $b+c$ と $bc$ を $a$ の式で表すことで、すべてを1変数 $a$ の問題に帰着させるのが定石です。 (2) の「四面体が存在するための条件」は、「各辺の長さが正の実数として確定すること」と言い換えることができ、2次方程式が正の実数解をもつ条件として処理できるかが鍵になります。

答え

(1) $b+c = 9-a$, $bc = a^2 - 9a + 24$

(2) $1 \leqq a \leqq 5$

(3) $V = \frac{1}{6} (a^3 - 9a^2 + 24a)$

(4) 体積の最大値は $\frac{10}{3}$。そのときの値は $(a, b, c) = (2, 2, 5), (2, 5, 2), (5, 2, 2)$

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