トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 62

数学2 最大最小・解の個数 問題 62 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 62 解説

方針・初手

(1) は関数 $f(x)$ を微分し、$f'(x) = 0$ となる $x$ の値を求めます。 (2) は方程式を $x^3 - 3x^2 - 4x = -k$ と変形し、曲線 $y = x^3 - 3x^2 - 4x$ と直線 $y = -k$ の共有点の $x$ 座標が整数になる条件を考えます(定数分離)。(1) で求めた極値をとる $x$ の値の範囲から、3つの解のうち中央の解がとり得る整数値を絞り込むことができます。

解法1

(1) $f(x) = x^3 - 3x^2 - 4x + k$ を $x$ について微分すると、

$$f'(x) = 3x^2 - 6x - 4$$

$f(x)$ が極値をとるとき $f'(x) = 0$ であるから、

$$3x^2 - 6x - 4 = 0$$

これを解の公式を用いて解くと、

$$x = \frac{3 \pm \sqrt{(-3)^2 - 3 \cdot (-4)}}{3} = \frac{3 \pm \sqrt{21}}{3}$$

$f'(x)$ の符号は $x = \frac{3 - \sqrt{21}}{3}$ と $x = \frac{3 + \sqrt{21}}{3}$ の前後で変化するため、$f(x)$ はこれらの $x$ で極値をとる。 したがって、求める $x$ は、

$$x = \frac{3 \pm \sqrt{21}}{3}$$

(2) 方程式 $f(x) = 0$ を変形すると、

$$x^3 - 3x^2 - 4x = -k$$

ここで、$g(x) = x^3 - 3x^2 - 4x$ とおく。(1) の結果より、$g(x)$ は $x = \frac{3 \pm \sqrt{21}}{3}$ で極値をとる。 $4 < \sqrt{21} < 5$ であるから、極値をとる $x$ の値のおおよその範囲は以下のようになる。

$$-\frac{2}{3} < \frac{3 - \sqrt{21}}{3} < -\frac{1}{3}$$

$$\frac{7}{3} < \frac{3 + \sqrt{21}}{3} < \frac{8}{3}$$

曲線 $y = g(x)$ と直線 $y = -k$ が異なる3つの交点をもつとき、その $x$ 座標を $x_1, x_2, x_3$ ($x_1 < x_2 < x_3$) とすると、グラフの形状から $x_2$ は2つの極値をとる $x$ の間に存在する。すなわち、

$$\frac{3 - \sqrt{21}}{3} < x_2 < \frac{3 + \sqrt{21}}{3}$$

方程式が異なる3つの整数解をもつとき、$x_2$ も整数でなければならない。上の範囲に含まれる整数 $x_2$ は $0, 1, 2$ のいずれかである。

(i) $x_2 = 0$ のとき $x_2$ は $g(x) = -k$ の解であるから、

$$-k = g(0) = 0$$

よって $k = 0$ となる。このとき、方程式は $x^3 - 3x^2 - 4x = 0$ となり、

$$x(x^2 - 3x - 4) = 0$$

$$x(x + 1)(x - 4) = 0$$

これを解いて $x = -1, 0, 4$ を得る。これらはすべて異なる整数であり、条件を満たす。

(ii) $x_2 = 1$ のとき 同様に、

$$-k = g(1) = 1^3 - 3 \cdot 1^2 - 4 \cdot 1 = -6$$

よって $k = 6$ となる。このとき、方程式は $x^3 - 3x^2 - 4x + 6 = 0$ となり、$x=1$ を解にもつことから因数分解して、

$$(x - 1)(x^2 - 2x - 6) = 0$$

これを解いて $x = 1, 1 \pm \sqrt{7}$ を得る。これらはすべてが整数ではないため、条件を満たさない。

(iii) $x_2 = 2$ のとき 同様に、

$$-k = g(2) = 2^3 - 3 \cdot 2^2 - 4 \cdot 2 = -12$$

よって $k = 12$ となる。このとき、方程式は $x^3 - 3x^2 - 4x + 12 = 0$ となり、$x=2$ を解にもつことから因数分解して、

$$(x - 2)(x^2 - x - 6) = 0$$

$$(x - 2)(x - 3)(x + 2) = 0$$

これを解いて $x = -2, 2, 3$ を得る。これらはすべて異なる整数であり、条件を満たす。

以上より、求める $k$ の値とそのときの整数解が決定できる。

解法2

(2) 方程式 $f(x) = 0$ は定数を分離して $x^3 - 3x^2 - 4x = -k$ と表せる。 $g(x) = x^3 - 3x^2 - 4x$ とおくと、方程式が異なる3つの整数解をもつということは、$y = g(x)$ のグラフ上の点で、$y$ 座標が等しくなるような異なる3つの整数の $x$ 座標が存在するということである。 $x$ が整数のときの $g(x)$ の値をいくつか計算する。

$$\begin{aligned} g(-2) &= (-2)^3 - 3(-2)^2 - 4(-2) = -8 - 12 + 8 = -12 \\ g(-1) &= (-1)^3 - 3(-1)^2 - 4(-1) = -1 - 3 + 4 = 0 \\ g(0) &= 0^3 - 3 \cdot 0^2 - 4 \cdot 0 = 0 \\ g(1) &= 1^3 - 3 \cdot 1^2 - 4 \cdot 1 = 1 - 3 - 4 = -6 \\ g(2) &= 2^3 - 3 \cdot 2^2 - 4 \cdot 2 = 8 - 12 - 8 = -12 \\ g(3) &= 3^3 - 3 \cdot 3^2 - 4 \cdot 3 = 27 - 27 - 12 = -12 \\ g(4) &= 4^3 - 3 \cdot 4^2 - 4 \cdot 4 = 64 - 48 - 16 = 0 \end{aligned}$$

この計算結果から、$g(x)$ が同じ値をとる異なる3つの整数の組は以下の2通り見つかる。

$$g(-1) = g(0) = g(4) = 0$$

$$g(-2) = g(2) = g(3) = -12$$

3次方程式の解は高々3個であるため、これら以外に同じ値となる3つの整数の組は存在しない。 したがって、求める $-k$ の値は $0$ と $-12$ である。 $-k = 0$ すなわち $k = 0$ のとき、整数解は $x = -1, 0, 4$ となる。 $-k = -12$ すなわち $k = 12$ のとき、整数解は $x = -2, 2, 3$ となる。

解説

(1) は極値をとる $x$ を求める基本的な微分計算です。ここで求めた $x$ の値が無理数になりますが、そのおよその大きさを評価することが (2) の論理展開に役立ちます。

(2) は方程式の実数解の個数や条件を問われているため、「定数分離」を行い、グラフの共有点として視覚的に捉えるアプローチが定石です。解法1のように、3つの解が存在するためには真ん中の解が2つの極値の間になければならないことに着目すると、調べるべき整数の候補を厳密に絞り込むことができます。また、解法2のように、関数の概形から目星をつけて具体的な整数値を代入していくことでも、比較的容易に正解にたどり着くことができます。

答え

(1)

$$x = \frac{3 \pm \sqrt{21}}{3}$$

(2) $k = 0$ のとき、整数解は $x = -1, 0, 4$

$k = 12$ のとき、整数解は $x = -2, 2, 3$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。