数学2 最大最小・解の個数 問題 67 解説

方針・初手
与えられた関数を $f(x)$ とおく。 $f(x)$ は $x^4$ の係数が正の4次関数であるから、$x \to \pm\infty$ のとき $f(x) \to \infty$ となり、実数全体で必ず最小値をもつ。 最小値をとる $x$ の値がちょうど2つ存在するためには、$f(x)$ が極小値を2つもち、かつそれらの極小値が互いに等しくなることが必要十分条件である。 極小値をもつ $x$ の値は導関数 $f'(x) = 0$ の解からわかるため、まずは $f'(x)$ を求めて解の大小関係で場合分けを行う。
解法1
$f(x) = 3x^4 - 4(a-1)x^3 - 6ax^2$ とおく。 $f(x)$ を $x$ で微分すると、
$$\begin{aligned} f'(x) &= 12x^3 - 12(a-1)x^2 - 12ax \\ &= 12x \{x^2 - (a-1)x - a\} \\ &= 12x(x+1)(x-a) \end{aligned}$$
となる。 $f(x)$ が極小値を2つもつためには、$f'(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもつ必要がある。 $f'(x) = 0$ の解は $x = -1, 0, a$ であるから、これらが互いに異なるための条件は $a \neq -1$ かつ $a \neq 0$ である。 この条件を満たすとき、$f'(x)=0$ の3つの解を小さい順に $\alpha, \beta, \gamma$ とおくと、$x = \alpha, \gamma$ の前後で $f'(x)$ の符号が負から正に変わるため、$f(x)$ は $x = \alpha, \gamma$ で極小となる。 最小値をとる $x$ がちょうど2つ存在するための条件は、この2つの極小値が等しくなること、すなわち $f(\alpha) = f(\gamma)$ である。 $a$ の値によって解の大小関係が変わり、極小値をとる $x$ の値が変わるため、以下のように場合分けをして調べる。
(i) $a < -1$ のとき
$f'(x) = 0$ の解の大小関係は $a < -1 < 0$ となる。 したがって、$f(x)$ は $x = a, 0$ で極小値をとる。 これらが等しくなる条件は $f(a) = f(0)$ である。 $f(0) = 0$ であり、
$$\begin{aligned} f(a) &= 3a^4 - 4(a-1)a^3 - 6aa^2 \\ &= 3a^4 - 4a^4 + 4a^3 - 6a^3 \\ &= -a^4 - 2a^3 \\ &= -a^3(a+2) \end{aligned}$$
となるから、
$$-a^3(a+2) = 0$$
$a < -1$ より $a \neq 0$ であるから、両辺を $-a^3$ で割って $a+2=0$ すなわち $a = -2$ を得る。 これは $a < -1$ を満たす。
(ii) $-1 < a < 0$ のとき
$f'(x) = 0$ の解の大小関係は $-1 < a < 0$ となる。 したがって、$f(x)$ は $x = -1, 0$ で極小値をとる。 これらが等しくなる条件は $f(-1) = f(0)$ である。 $f(0) = 0$ であり、
$$\begin{aligned} f(-1) &= 3(-1)^4 - 4(a-1)(-1)^3 - 6a(-1)^2 \\ &= 3 + 4(a-1) - 6a \\ &= 3 + 4a - 4 - 6a \\ &= -2a - 1 \end{aligned}$$
となるから、
$$-2a - 1 = 0$$
これを解いて $a = -\frac{1}{2}$ を得る。 これは $-1 < a < 0$ を満たす。
(iii) $a > 0$ のとき
$f'(x) = 0$ の解の大小関係は $-1 < 0 < a$ となる。 したがって、$f(x)$ は $x = -1, a$ で極小値をとる。 これらが等しくなる条件は $f(-1) = f(a)$ である。 (i), (ii) の計算結果を用いると $f(-1) = -2a - 1$、$f(a) = -a^4 - 2a^3$ であるから、
$$-a^4 - 2a^3 = -2a - 1$$
整理すると、
$$a^4 + 2a^3 - 2a - 1 = 0$$
この方程式の左辺を因数分解する。
$$\begin{aligned} (a^4 - 1) + 2a(a^3 - a) &= 0 \\ (a^2 - 1)(a^2 + 1) + 2a(a^2 - 1) &= 0 \\ (a^2 - 1)(a^2 + 2a + 1) &= 0 \\ (a-1)(a+1)(a+1)^2 &= 0 \\ (a-1)(a+1)^3 &= 0 \end{aligned}$$
$a > 0$ であるから、$a = 1$ となる。
以上 (i), (ii), (iii) より、求める $a$ の値は $a = -2, -\frac{1}{2}, 1$ である。
解説
最高次の係数が正である4次関数のグラフの概形と極値に関する標準的な問題である。 4次関数が2箇所で最小値をとるという条件を、「極小値が2つ存在し、かつその2つの極小値が一致する」と言い換えられるかがポイントとなる。 解法の中では $f(\alpha) = f(\gamma)$ という方程式を直接解いたが、極小値が一致する条件は、導関数 $f'(x)$ の定積分を用いて $\int_{\alpha}^{\gamma} f'(x) dx = 0$ と立式することもできる。定積分は極大値と極小値の「高さの差」の増減を表すため、2つの極小値の間の増減が相殺されることを意味している。
答え
$$a = -2, -\frac{1}{2}, 1$$
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