トップ 基礎問題 数学2 微分法 最大最小・解の個数 問題 68

数学2 最大最小・解の個数 問題 68 解説

数学2 最大最小・解の個数 問題 68 解説

方針・初手

点 $A$ を原点とする座標軸を設定し、各点の座標を変数で置く。 $\triangle APQ$ と $\triangle PQR$ の面積がそれぞれ $\frac{1}{3}$ であることを利用し、変数の関係式を導出する。 その後、求める値 $\frac{\text{DR}}{\text{AQ}}$ を1変数の関数として表し、微分の増減表を用いて最大値と最小値を求める。

解法1

正方形の頂点を $A(0, 0)$、$B(1, 0)$、$C(1, 1)$、$D(0, 1)$ とする座標系を設定する。

点 $P, Q, R$ はそれぞれ辺 $AB, AD, CD$ 上にあるので、座標を $P(p, 0)$、$Q(0, q)$、$R(r, 1)$ と置くことができる。

各点は各辺上にあるため、$p, q, r$ のとりうる範囲は $0 \le p \le 1$、$0 \le q \le 1$、$0 \le r \le 1$ である。

$\triangle APQ$ は $\angle A = 90^\circ$ の直角三角形であり、その面積が $\frac{1}{3}$ であるから、以下の関係が成り立つ。

$$\frac{1}{2}pq = \frac{1}{3} \iff pq = \frac{2}{3}$$

$p \le 1$ であることから、$q = \frac{2}{3p} \ge \frac{2}{3}$ となるため、$q$ のとりうる範囲は $\frac{2}{3} \le q \le 1$ と定まる。

次に、$\triangle PQR$ の面積について考える。

正方形 $ABCD$ を線分 $PR$ で切断したとき、点 $Q$ は辺 $AD$ 上にあるため、$\triangle PQR$ の面積は、台形 $APRD$ の面積から $\triangle APQ$ と $\triangle DQR$ の面積を引くことで求められる。

$$\text{台形 } APRD = \frac{1}{2}(AP + DR) \cdot AD = \frac{1}{2}(p + r) \cdot 1 = \frac{p + r}{2}$$

$$\triangle DQR = \frac{1}{2} DQ \cdot DR = \frac{1}{2}(1 - q)r$$

したがって、$\triangle PQR$ の面積は次のように表される。

$$\frac{p + r}{2} - \frac{1}{3} - \frac{1}{2}(1 - q)r = \frac{1}{2}(p + qr) - \frac{1}{3}$$

この面積が $\frac{1}{3}$ に等しいことから、以下の関係式を得る。

$$\frac{1}{2}(p + qr) - \frac{1}{3} = \frac{1}{3} \implies p + qr = \frac{4}{3}$$

この式に $p = \frac{2}{3q}$ を代入して $r$ について解く。

$$\frac{2}{3q} + qr = \frac{4}{3} \implies r = \frac{4q - 2}{3q^2}$$

ここで、$r$ が線分 $CD$ 上にある条件 $0 \le r \le 1$ を満たすことを確認する。

$q \ge \frac{2}{3}$ より $4q - 2 \ge \frac{8}{3} - 2 = \frac{2}{3} > 0$ であるため、$r \ge 0$ は満たされる。

また、$1 - r$ を計算すると、以下のようになり $r < 1$ も常に満たされる。

$$1 - r = 1 - \frac{4q - 2}{3q^2} = \frac{3q^2 - 4q + 2}{3q^2} = \frac{3\left(q - \frac{2}{3}\right)^2 + \frac{2}{3}}{3q^2} > 0$$

求める値は $\frac{\text{DR}}{\text{AQ}} = \frac{r}{q}$ である。これを $q$ の関数 $f(q)$ とおく。

$$f(q) = \frac{r}{q} = \frac{4q - 2}{3q^3} \quad \left( \frac{2}{3} \le q \le 1 \right)$$

関数 $f(q)$ の増減を調べるため、$q$ で微分する。

$$f'(q) = \frac{1}{3} \cdot \frac{4 \cdot q^3 - (4q - 2) \cdot 3q^2}{q^6} = \frac{4q - 3(4q - 2)}{3q^4} = \frac{2(3 - 4q)}{3q^4}$$

$f'(q) = 0$ となるのは $q = \frac{3}{4}$ のときである。

$q$ の定義域 $\frac{2}{3} \le q \le 1$ における $f(q)$ の増減表は以下のようになる。

$$\begin{array}{c|ccccc} q & \frac{2}{3} & \cdots & \frac{3}{4} & \cdots & 1 \\ \hline f'(q) & & + & 0 & - & \\ \hline f(q) & \frac{3}{4} & \nearrow & \text{極大} & \searrow & \frac{2}{3} \end{array}$$

端点および極大値における $f(q)$ の値を計算する。

$q = \frac{2}{3}$ のとき、

$$f\left(\frac{2}{3}\right) = \frac{4\left(\frac{2}{3}\right) - 2}{3\left(\frac{2}{3}\right)^3} = \frac{\frac{2}{3}}{\frac{8}{27}} \cdot \frac{1}{3} = \frac{3}{4}$$

$q = \frac{3}{4}$ のとき、

$$f\left(\frac{3}{4}\right) = \frac{4\left(\frac{3}{4}\right) - 2}{3\left(\frac{3}{4}\right)^3} = \frac{1}{3 \cdot \frac{27}{64}} = \frac{64}{81}$$

$q = 1$ のとき、

$$f(1) = \frac{4 - 2}{3 \cdot 1^3} = \frac{2}{3}$$

求めた3つの値 $\frac{3}{4}$、$\frac{64}{81}$、$\frac{2}{3}$ の大小を比較する。分母を揃えると以下のようになる。

$$\frac{3}{4} = \frac{243}{324}, \quad \frac{64}{81} = \frac{256}{324}, \quad \frac{2}{3} = \frac{216}{324}$$

したがって、$\frac{2}{3} < \frac{3}{4} < \frac{64}{81}$ であるから、最大値は $\frac{64}{81}$、最小値は $\frac{2}{3}$ となる。

解説

図形上の点の位置関係を座標に落とし込んで代数的に処理する、解析幾何の典型的な問題である。 変数 $p, q, r$ を用いて面積の条件を立式する際、$\triangle PQR$ の面積は「台形から直角三角形を引く」という手法を用いると、絶対値などを回避して簡潔に処理できる。 変数の定義域(特に $p \le 1$ が $q \ge \frac{2}{3}$ を導く点)に注意し、最後に1変数関数の微分を用いて正確に増減を調べる力が求められる。

答え

最大値 $\frac{64}{81}$、最小値 $\frac{2}{3}$

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