数学2 最大最小・解の個数 問題 74 解説

方針・初手
(1) 対数の底を $2$ に統一して計算する。底の変換公式を用いて $\log_{\frac{1}{2}} x$、$\log_{\sqrt{2}} x$、$\log_4 x^3$ をそれぞれ底が $2$ の対数で表し、$t = \log_2 x$ に置き換える。
(2) $x$ の範囲から $t$ の変域を求める。(1)で求めた $y$ を $t$ の3次関数 $f(t)$ とみなし、微分して増減を調べる。極値をとる $t$ の値と変域の位置関係、および変域の両端における関数の値を比較して、最大値 $M$ を求める。
解法1
(1)
対数の底の変換公式を用いて、各項の底を $2$ に変換する。
$$\log_{\frac{1}{2}} x = \frac{\log_2 x}{\log_2 \frac{1}{2}} = \frac{t}{-1} = -t$$
$$\log_{\sqrt{2}} x = \frac{\log_2 x}{\log_2 \sqrt{2}} = \frac{t}{\frac{1}{2}} = 2t$$
$$\log_4 x^3 = 3 \log_4 x = 3 \frac{\log_2 x}{\log_2 4} = \frac{3t}{2}$$
これらを $y$ の式に代入する。
$$\begin{aligned} y &= (-t)^3 + a(2t)\left(\frac{3t}{2}\right) \\ &= -t^3 + 3at^2 \end{aligned}$$
(2)
$x$ の変域は $\frac{1}{2} \leqq x \leqq 8$ であり、底 $2$ は $1$ より大きいから、各辺の底 $2$ の対数をとる。
$$\log_2 \frac{1}{2} \leqq \log_2 x \leqq \log_2 8$$
$$-1 \leqq t \leqq 3$$
$f(t) = -t^3 + 3at^2$ とおき、$t$ の関数として微分する。
$$f'(t) = -3t^2 + 6at = -3t(t - 2a)$$
$f'(t) = 0$ とすると、$t = 0, 2a$ である。$a > 0$ より $2a > 0$ であるから、$f(t)$ は $t = 0$ で極小、$t = 2a$ で極大となる。
区間 $-1 \leqq t \leqq 3$ における最大値 $M$ を求めるため、極大値をとる $t = 2a$ と区間の右端 $t = 3$ の位置関係で場合分けをする。
(i) $0 < 2a < 3$ すなわち $0 < a < \frac{3}{2}$ のとき
極大値をとる $t = 2a$ は区間 $-1 < t < 3$ に含まれる。このとき、区間内での最大値の候補は、左端の $f(-1)$ と極大値の $f(2a)$ である。
$$f(-1) = -(-1)^3 + 3a(-1)^2 = 3a + 1$$
$$f(2a) = -(2a)^3 + 3a(2a)^2 = -8a^3 + 12a^3 = 4a^3$$
これらの大小を調べるため、差をとる。
$$\begin{aligned} f(2a) - f(-1) &= 4a^3 - (3a + 1) \\ &= 4a^3 - 3a - 1 \\ &= (a - 1)(4a^2 + 4a + 1) \\ &= (a - 1)(2a + 1)^2 \end{aligned}$$
$a > 0$ より $(2a + 1)^2 > 0$ であるから、この差の符号は $a - 1$ の符号と一致する。よって、さらに以下のように場合分けされる。
- $0 < a < 1$ のとき、$f(2a) < f(-1)$ となるため、最大値は $M = f(-1) = 3a + 1$ である。
- $a = 1$ のとき、$f(2) = f(-1)$ となるため、最大値は $M = 4$ である。
- $1 < a < \frac{3}{2}$ のとき、$f(2a) > f(-1)$ となるため、最大値は $M = f(2a) = 4a^3$ である。
(ii) $2a \geqq 3$ すなわち $a \geqq \frac{3}{2}$ のとき
区間 $-1 \leqq t \leqq 3$ において、$f(t)$ は $t = 0$ で極小となり、$0 \leqq t \leqq 3$ の範囲では単調に増加する。したがって、最大値の候補は左端の $f(-1)$ と右端の $f(3)$ である。
$$f(3) = -(3)^3 + 3a(3)^2 = 27a - 27$$
これらの大小を調べるため、差をとる。
$$\begin{aligned} f(3) - f(-1) &= (27a - 27) - (3a + 1) \\ &= 24a - 28 \\ &= 4(6a - 7) \end{aligned}$$
$a \geqq \frac{3}{2}$ においては、$6a - 7 \geqq 6 \cdot \frac{3}{2} - 7 = 2 > 0$ であるから、常に $f(3) > f(-1)$ が成り立つ。
したがって、最大値は $M = f(3) = 27a - 27$ である。
解説
対数関数の底を統一して多項式関数の最大・最小問題に帰着させる、典型的な問題である。3次関数の最大値の候補は「区間の端点」または「区間内の極大値」となる。
本問で受験生が詰まりやすいのは、極大点 $t = 2a$ の位置によって場合分けをした後、さらに $f(-1)$ と $f(2a)$ の値の大小を比較して $a = 1$ で場合分けが生じる点である。グラフの形状をイメージし、「左端が最も高い場合」「極大値が最も高い場合」「右端が最も高い場合」の3パターンが存在することを正確に捉えることが重要となる。
答え
(1)
$$y = -t^3 + 3at^2$$
(2)
$0 < a \leqq 1$ のとき $M = 3a + 1$
$1 \leqq a \leqq \frac{3}{2}$ のとき $M = 4a^3$
$\frac{3}{2} \leqq a$ のとき $M = 27a - 27$
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