トップ 基礎問題 数学2 微分法 接線・不等式 問題 6

数学2 接線・不等式 問題 6 解説

数学2 接線・不等式 問題 6 解説

方針・初手

原点を通る直線を $y = mx$ とおき、これが放物線と接するという条件から攻めるのが簡明である。2次方程式が重解をもつ条件として判別式 $D=0$ を利用する。また、微分を用いて放物線上の接点から接線の方程式を立て、それが原点を通るという条件を利用してもよい。 (2)では、2直線のなす角の条件を、傾きを用いた正接(タンジェント)の加法定理に帰着させて計算する。

解法1

(1) 原点を通る接線の方程式を $y=mx$ とおく。 これと放物線 $y=ax^2-2x+1$ の方程式を連立すると、

$$ax^2 - 2x + 1 = mx$$

$$ax^2 - (m+2)x + 1 = 0 \quad \cdots \text{①}$$

直線 $y=mx$ が放物線に接するための条件は、$a \neq 0$ より①が重解をもつことである。 ①の判別式を $D$ とすると、$D=0$ となればよい。

$$D = \{-(m+2)\}^2 - 4 \cdot a \cdot 1 = (m+2)^2 - 4a = 0$$

これを満たす実数 $m$(接線の傾き)が異なる2つ存在することが、接線が2本引ける条件である。 $(m+2)^2 = 4a$ より、この $m$ についての2次方程式が異なる2つの実数解をもつ条件は、

$$4a > 0$$

すなわち、

$$a > 0$$

である。 このとき、$(m+2)^2 = 4a$ を解くと、

$$m+2 = \pm 2\sqrt{a}$$

$$m = -2 \pm 2\sqrt{a}$$

となる。したがって、求める接線の方程式は、

$$y = (-2 \pm 2\sqrt{a})x$$

である。

(2) (1)で求めた2本の接線の傾きを $m_1, m_2$ とおく。

$$m_1 = -2 + 2\sqrt{a}, \quad m_2 = -2 - 2\sqrt{a}$$

2接線が $x$ 軸の正の向きとなす角をそれぞれ $\theta_1, \theta_2$ とすると、$\tan \theta_1 = m_1, \tan \theta_2 = m_2$ と表せる。 2接線のなす角が $45^\circ$ であるから、

$$|\tan (\theta_1 - \theta_2)| = \tan 45^\circ = 1$$

正接の加法定理より、

$$\left| \frac{\tan \theta_1 - \tan \theta_2}{1 + \tan \theta_1 \tan \theta_2} \right| = \left| \frac{m_1 - m_2}{1 + m_1 m_2} \right| = 1 \quad \cdots \text{②}$$

ここで、$m_1 - m_2$ と $m_1 m_2$ を計算する。

$$m_1 - m_2 = (-2 + 2\sqrt{a}) - (-2 - 2\sqrt{a}) = 4\sqrt{a}$$

$$m_1 m_2 = (-2 + 2\sqrt{a})(-2 - 2\sqrt{a}) = 4 - 4a$$

これらを②に代入すると、

$$\left| \frac{4\sqrt{a}}{1 + (4 - 4a)} \right| = 1$$

$$\left| \frac{4\sqrt{a}}{5 - 4a} \right| = 1$$

分母を払うと、

$$4\sqrt{a} = |5 - 4a|$$

$a>0$ より $4\sqrt{a} > 0$ である。両辺を2乗して、

$$16a = (5 - 4a)^2$$

$$16a = 25 - 40a + 16a^2$$

$$16a^2 - 56a + 25 = 0$$

この $a$ についての2次方程式を解の公式を用いて解くと、

$$a = \frac{28 \pm \sqrt{28^2 - 16 \cdot 25}}{16} = \frac{28 \pm \sqrt{784 - 400}}{16} = \frac{28 \pm \sqrt{384}}{16}$$

$$a = \frac{28 \pm 8\sqrt{6}}{16} = \frac{7 \pm 2\sqrt{6}}{4}$$

ここで、$2\sqrt{6} = \sqrt{24}$ であり、$2 < \sqrt{24} < 3$ であるから、$7 - 2\sqrt{6} > 0$ となり、求めた $a$ はともに $a>0$ の条件を満たす。

解法2

(1)の別解 放物線 $y=ax^2-2x+1$ について、$y' = 2ax - 2$ である。 接点の座標を $(t, at^2-2t+1)$ とおくと、この点における接線の方程式は、

$$y - (at^2-2t+1) = (2at - 2)(x - t)$$

$$y = (2at - 2)x - 2at^2 + 2t + at^2 - 2t + 1$$

$$y = (2at - 2)x - at^2 + 1 \quad \cdots \text{③}$$

この接線が原点 $(0,0)$ を通るので、③に代入して、

$$0 = -at^2 + 1$$

$$at^2 = 1 \quad \cdots \text{④}$$

原点から接線が2本引けるということは、④を満たす実数 $t$ が異なる2つ存在することと同値である。 $t^2 \ge 0$ であり、$t=0$ は④を満たさないため、$t^2 > 0$ である。 したがって、$a = \frac{1}{t^2}$ となるため、

$$a > 0$$

これが求める条件である。 このとき、④より $t = \pm \frac{1}{\sqrt{a}}$ となる。 これを③の傾きに代入すると、

$t = \frac{1}{\sqrt{a}}$ のとき、傾きは $2a \cdot \frac{1}{\sqrt{a}} - 2 = 2\sqrt{a} - 2$

$t = -\frac{1}{\sqrt{a}}$ のとき、傾きは $2a \cdot \left(-\frac{1}{\sqrt{a}}\right) - 2 = -2\sqrt{a} - 2$

また、原点を通るため $y$ 切片は $0$ である。したがって、接線の方程式は、

$$y = (2\sqrt{a} - 2)x, \quad y = (-2\sqrt{a} - 2)x$$

すなわち、

$$y = (-2 \pm 2\sqrt{a})x$$

となる。

解説

(1)において、「曲線外の点から引いた接線」を求める定石には、①接点をおいて微分法を用いる方法、②通る点を代入して直線の式をおき、判別式で処理する方法の2つがある。本問は2次関数のため、判別式を用いた解法1の方が計算が軽く済む。どちらの手法を選んでも、「接線が2本引ける」という幾何的な条件を「方程式が異なる2つの実数解をもつ」という代数的な条件に正しく翻訳することが肝要である。 (2)の「2直線のなす角」は、それぞれの直線の傾きを $\tan\alpha, \tan\beta$ とおき、正接の加法定理に持ち込むのが基本方針である。絶対値の処理を間違えないように注意深く計算を進める必要がある。

答え

(1) 条件:$a > 0$

(1) 接線の方程式:$y = (-2 \pm 2\sqrt{a})x$

(2) $a = \frac{7 \pm 2\sqrt{6}}{4}$

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