トップ 基礎問題 数学2 微分法 接線・不等式 問題 21

数学2 接線・不等式 問題 21 解説

数学2 接線・不等式 問題 21 解説

方針・初手

(1)は不等式が常に成り立つ条件を求める問題である。すべての項を片辺に寄せて関数とおき、微分して最小値を考える方法か、定数 $k$ を分離して考える方法が有効である。 (2)は(1)の結果を利用して、分子の式の評価を行う。

解法1

(1)

$$f(x) = 4x^3 - kx + 1$$

とおく。$x \geqq 0$ において常に $f(x) \geqq 0$ となる条件を求める。 $f(x)$ を $x$ で微分すると、

$$f'(x) = 12x^2 - k$$

となる。定数 $k$ の符号で場合分けを行う。

(i) $k \leqq 0$ のとき $x \geqq 0$ において常に $f'(x) \geqq 0$ となるため、$f(x)$ は単調に増加する。 $f(0) = 1 > 0$ であるから、$x \geqq 0$ において常に $f(x) \geqq 0$ が成り立つ。 よって、$k \leqq 0$ は条件を満たす。

(ii) $k > 0$ のとき $f'(x) = 0$ となる $x \geqq 0$ の値は $x = \sqrt{\frac{k}{12}}$ である。 $x \geqq 0$ における $f(x)$ の増減表は以下のようになる。

$$\begin{array}{c|c|c|c|c} x & 0 & \cdots & \sqrt{\frac{k}{12}} & \cdots \\ \hline f'(x) & - & - & 0 & + \\ \hline f(x) & 1 & \searrow & \text{極小} & \nearrow \end{array}$$

増減表より、$f(x)$ は $x = \sqrt{\frac{k}{12}}$ で最小となる。 条件を満たすためには、最小値が $0$ 以上であればよいので、

$$f\left(\sqrt{\frac{k}{12}}\right) \geqq 0$$

ここで、$\sqrt{\frac{k}{12}} = \frac{\sqrt{k}}{2\sqrt{3}}$ であるから、

$$\begin{aligned} f\left(\frac{\sqrt{k}}{2\sqrt{3}}\right) &= 4 \left( \frac{\sqrt{k}}{2\sqrt{3}} \right)^3 - k \left( \frac{\sqrt{k}}{2\sqrt{3}} \right) + 1 \\ &= 4 \cdot \frac{k\sqrt{k}}{24\sqrt{3}} - \frac{k\sqrt{k}}{2\sqrt{3}} + 1 \\ &= \frac{k\sqrt{k}}{6\sqrt{3}} - \frac{3k\sqrt{k}}{6\sqrt{3}} + 1 \\ &= 1 - \frac{2k\sqrt{k}}{6\sqrt{3}} \\ &= 1 - \frac{k\sqrt{k}}{3\sqrt{3}} \end{aligned}$$

したがって、

$$1 - \frac{k\sqrt{k}}{3\sqrt{3}} \geqq 0$$

$$k\sqrt{k} \leqq 3\sqrt{3}$$

両辺は正であるから2乗して、

$$k^3 \leqq 27$$

実数 $k$ に対してこれを解くと、$k \leqq 3$ を得る。 場合分けの条件 $k > 0$ とあわせて、$0 < k \leqq 3$ となる。

(i), (ii) より、求める $k$ の値の範囲は

$$k \leqq 3$$

である。

(2)

(1)の結論より、$k=3$ のとき $x \geqq 0$ において $4x^3 - 3x + 1 \geqq 0$ が成り立つ。 これを変形すると、

$$4x^3 + 1 \geqq 3x$$

となる。等号が成立するのは、(1)の増減表における最小値が $0$ になるとき、すなわち $x = \sqrt{\frac{3}{12}} = \frac{1}{2}$ のときである。 同様に、$y \geqq 0$ においても

$$4y^3 + 1 \geqq 3y$$

が成り立ち、等号成立は $y = \frac{1}{2}$ のときである。 与式の分子を変形し、これらの不等式を用いると、

$$\begin{aligned} 4(x^3 + y^3) + 5 &= (4x^3 + 1) + (4y^3 + 1) + 3 \\ &\geqq 3x + 3y + 3 \\ &= 3(x + y + 1) \end{aligned}$$

となる。$x \geqq 0, y \geqq 0$ より $x + y + 1 > 0$ であるから、両辺を $x + y + 1$ で割ると、

$$\frac{4(x^3 + y^3) + 5}{x + y + 1} \geqq 3$$

が得られる。 等号が成立するのは、$x = \frac{1}{2}$ かつ $y = \frac{1}{2}$ のときである。 よって、求める最小値は $3$ であり、そのときの値は $x = \frac{1}{2}, y = \frac{1}{2}$ である。

解法2

(1)の別解(定数分離と相加・相乗平均の利用)を示す。

(1)

$4x^3 + 1 \geqq kx$ について考える。

(i) $x = 0$ のとき 不等式は $1 \geqq 0$ となり、定数 $k$ の値によらず常に成り立つ。

(ii) $x > 0$ のとき 両辺を $x$ で割ると、

$$k \leqq 4x^2 + \frac{1}{x}$$

となる。したがって、$x > 0$ における $g(x) = 4x^2 + \frac{1}{x}$ の最小値を求め、その最小値以下の $k$ をとればよい。 相加平均と相乗平均の大小関係を用いると、$4x^2 > 0, \frac{1}{2x} > 0$ であるから、

$$\begin{aligned} 4x^2 + \frac{1}{x} &= 4x^2 + \frac{1}{2x} + \frac{1}{2x} \\ &\geqq 3 \sqrt[3]{4x^2 \cdot \frac{1}{2x} \cdot \frac{1}{2x}} \\ &= 3 \sqrt[3]{1} \\ &= 3 \end{aligned}$$

が成り立つ。 等号が成立するのは、

$$4x^2 = \frac{1}{2x}$$

すなわち $8x^3 = 1$ より、$x = \frac{1}{2}$ のときである。$x = \frac{1}{2}$ は $x > 0$ を満たす。 よって、$g(x)$ の最小値は $3$ であるから、常に $k \leqq g(x)$ が成り立つための条件は

$$k \leqq 3$$

である。

(i), (ii) より、求める $k$ の値の範囲は $k \leqq 3$ である。 (2)については解法1と同様である。

解説

(1)は不等式成立条件の基本問題であり、微分して最小値を求める方針(解法1)と、定数を分離して関数の最小値を求める方針(解法2)のどちらでも容易に解答できる。解法2における $x>0$ での最小値計算は、微分の代わりに3変数の相加・相乗平均を用いると計算量を減らすことができる。 (2)は、(1)の不等式がどのような意味を持つのか(誘導)に気づけるかが鍵となる。(1)で得た $k$ の最大値 $3$ を用いた不等式 $4x^3+1 \geqq 3x$ と、$y$ についての同様の不等式を足し合わせることで、目的の式の分子の次数を下げて分母と約分できる形を作り出すことができる。

答え

(1) $k \leqq 3$

(2) 最小値 $3$ ($x = \frac{1}{2}, y = \frac{1}{2}$ のとき)

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