数学2 因数定理・剰余の定理 問題 13 解説

方針・初手
整式が1次式で割り切れるという条件は、因数定理(または剰余の定理)を用いて言い換えるのが定石である。$f(x)$ が $x+1$ で割り切れることから $f(-1) = 0$ が成り立つので、これを用いて未知の定数 $a$ を決定する。 また、2次式である $x^2-1$ で割ったときの余りは1次以下の整式になるため、余りを $px+q$ ($p, q$ は定数)とおき、因数分解された形 $(x-1)(x+1)$ を利用して $x=1$ および $x=-1$ を代入することで $p, q$ の連立方程式を導く。
解法1
(1)
$f(x)$ が $x+1$ で割り切れるための条件は、因数定理より $f(-1) = 0$ となることである。
$$f(-1) = (-1)^n + 2(-1)^{n-1} - a = 0$$
ここで、$(-1)^n = (-1) \cdot (-1)^{n-1} = -(-1)^{n-1}$ であるから、
$$-(-1)^{n-1} + 2(-1)^{n-1} - a = 0$$
$$(-1)^{n-1} - a = 0$$
したがって、求める $a$ の値は次のようになる。
$$a = (-1)^{n-1}$$
(2)
$f(x)$ を2次式 $x^2-1$ で割ったときの商を $Q(x)$、余りを $px+q$ ($p, q$ は定数)とおく。
$$f(x) = (x^2-1)Q(x) + px+q = (x-1)(x+1)Q(x) + px+q$$
$f(x)$ は $x+1$ で割り切れるから、$f(-1) = 0$ が成り立つ。
$$f(-1) = -p+q = 0$$
よって、$q = p$ である。 次に、$x=1$ を代入すると、
$$f(1) = p+q$$
$q=p$ であるから、$f(1) = 2p$ となる。 一方、もとの式 $f(x) = x^n + 2x^{n-1} - a$ に $x=1$ を代入し、(1) で求めた $a = (-1)^{n-1}$ を用いると、
$$f(1) = 1^n + 2 \cdot 1^{n-1} - (-1)^{n-1} = 1 + 2 - (-1)^{n-1} = 3 - (-1)^{n-1}$$
これらを等置すると、
$$2p = 3 - (-1)^{n-1}$$
$$p = \frac{3 - (-1)^{n-1}}{2}$$
$q=p$ であるから、求める余り $px+q$ は次のように表される。
$$\frac{3 - (-1)^{n-1}}{2} x + \frac{3 - (-1)^{n-1}}{2}$$
解説
剰余の定理と因数定理の基本を確認する典型問題である。 2次式で割ったときの余りを求める際は、割る式を因数分解し、商を打ち消すことができる $x$ の値を代入して連立方程式を作るという方針が常に有効である。 本問では $n$ が正の整数であるため、$(-1)^n$ や $(-1)^{n-1}$ を用いて一つの式にまとめることができるが、$n$ が奇数の場合と偶数の場合とで場合分けして答えてもよい。 例えば $n$ が奇数のとき $(-1)^{n-1} = 1$ となり余りは $x+1$、$n$ が偶数のとき $(-1)^{n-1} = -1$ となり余りは $2x+2$ となる。
答え
(1) $a = (-1)^{n-1}$ (または $n$ が奇数のとき $a=1$、$n$ が偶数のとき $a=-1$)
(2) $\frac{3 - (-1)^{n-1}}{2} x + \frac{3 - (-1)^{n-1}}{2}$ (または $n$ が奇数のとき $x+1$、$n$ が偶数のとき $2x+2$)
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