トップ 基礎問題 数学2 複素数と方程式 因数定理・剰余の定理 問題 15

数学2 因数定理・剰余の定理 問題 15 解説

数学2 因数定理・剰余の定理 問題 15 解説

方針・初手

割り算の基本公式「(割られる式) = (割る式) $\times$ (商) + (余り)」を用いて恒等式を立てる。 $A$ と $B$ の積 $AB$ を求め、和 $A+B$ の条件と合わせて $A$ と $B$ の次数を決定する。その後、未定係数法や因数分解を利用して $A, B$ を特定する。

解法1

多項式の割り算の性質より、次の恒等式が成り立つ。

$$4x^3 - 2x^2 - 9x + 7 = AB + (x+1)$$

これを変形すると、以下の式を得る。

$$AB = 4x^3 - 2x^2 - 10x + 6$$

また、$A$ で割ったときの余りが $x+1$ (1次式) であることから、$A$ の次数は 2 以上である。 問題の条件より、$A+B$ は以下の2次式である。

$$A + B = 2x^2 + 4x - 5$$

ここで、$A$ の次数が 3 以上であると仮定する。積 $AB$ の次数が 3 であるため、$B$ は定数 (0次式) となるが、このとき和 $A+B$ の次数も 3 以上となり、$A+B$ が 2次式であることに矛盾する。 したがって、$A$ の次数は 2 であり、$B$ の次数は 1 である。

和 $A+B$ の $x^2$ の係数が 2 であるため、2次式である $A$ の $x^2$ の係数は 2 である。 また、積 $AB$ の最高次項が $4x^3$ であるため、1次式である $B$ の $x$ の係数も 2 となる。 そこで、$t$ を定数として、$B$ を次のように設定する。

$$B = 2x + t$$

これを $A+B$ の式に代入して $A$ を $t$ で表す。

$$A = (2x^2 + 4x - 5) - (2x + t) = 2x^2 + 2x - (t+5)$$

これらを積 $AB$ の式に代入して展開する。

$$\begin{aligned} AB &= \{2x^2 + 2x - (t+5)\}(2x + t) \\ &= 4x^3 + 2tx^2 + 4x^2 + 2tx - 2(t+5)x - t(t+5) \\ &= 4x^3 + (2t+4)x^2 - 10x - (t^2+5t) \end{aligned}$$

これが $4x^3 - 2x^2 - 10x + 6$ と恒等的に等しいので、各次数の係数を比較して以下の連立方程式を得る。

$$\begin{cases} 2t+4 = -2 \\ -(t^2+5t) = 6 \end{cases}$$

第1式より $t = -3$ である。 これは第2式 $-(9 - 15) = 6$ も満たすため適する。 $t = -3$ を $A$ と $B$ の式に代入し、以下を得る。

$$A = 2x^2 + 2x - 2$$

$$B = 2x - 3$$

このとき $A$ は 2次式であり、余り $x+1$ の次数より高いため、割り算の条件も満たしている。

解法2

解法1と同様に、積 $AB$ と和 $A+B$ について次の2式を得る。

$$AB = 4x^3 - 2x^2 - 10x + 6$$

$$A + B = 2x^2 + 4x - 5$$

ここで、$P(x) = 4x^3 - 2x^2 - 10x + 6$ とおき、因数定理を用いて因数分解を行う。 $P\left(\frac{3}{2}\right) = 4 \cdot \frac{27}{8} - 2 \cdot \frac{9}{4} - 10 \cdot \frac{3}{2} + 6 = \frac{27}{2} - \frac{9}{2} - 15 + 6 = 0$ となるため、$P(x)$ は $2x-3$ を因数に持つ。

$$\begin{aligned} AB &= (2x-3)(2x^2+2x-2) \\ &= 2(2x-3)(x^2+x-1) \end{aligned}$$

$A$ で割った余りが1次式であることから $A$ は2次以上の多項式である。 和 $A+B = 2x^2+4x-5$ であることと、$AB$ の因数の組み合わせを考慮すると、$A = 2x^2+2x-2$、$B = 2x-3$ とすれば、

$$(2x^2+2x-2) + (2x-3) = 2x^2+4x-5$$

となり、和の条件に一致する。余りの次数条件も満たしているため、これが求める多項式である。

解説

多項式の割り算においては「恒等式を立てること」と「割る式と余りの次数の関係」を意識することが最も重要である。 本問では、未知の多項式 $A, B$ の次数を事前に確定させることで、解法1のように未定係数法に持ち込むのが最も確実で論理の飛躍がない。解法2の因数定理によるアプローチは計算量が少なく済むが、和が一致する組み合わせを見つける際の論理的裏付けとして、次数の絞り込みは行っておくのが安全である。

答え

$A = 2x^2 + 2x - 2$

$B = 2x - 3$

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