トップ 基礎問題 数学2 複素数と方程式 因数定理・剰余の定理 問題 35

数学2 因数定理・剰余の定理 問題 35 解説

数学2 因数定理・剰余の定理 問題 35 解説

方針・初手

割られる数と割る数をそれぞれ多項式として展開・整理し、まずは多項式の割り算を実行する。ただし、そこで得られた余りが「整数の割り算の余りの条件」を満たしているか必ず確認する。そのままでは余りが負になってしまうため、商を調整する操作が必要になる。

解法1

$n-1=N$ とおくと、$n \geqq 2$ より $N$ は $1$ 以上の整数である。 割られる数は $(n-1)^3 = N^3$、割る数は $n^2-2n+2 = (n-1)^2+1 = N^2+1$ と表せる。 $N^3$ を $N^2+1$ で割ると、次のように表せる。

$$N^3 = (N^2+1)N - N$$

しかし、整数の割り算において余りは $0$ 以上でなければならない。$N \geqq 1$ であるから、$-N$ は負の数となり、余りとして不適である。 そこで、商を $1$ 減らして次のように変形する。

$$\begin{aligned} N^3 &= (N^2+1)(N-1) + (N^2+1) - N \\ &= (N^2+1)(N-1) + N^2-N+1 \end{aligned}$$

このとき、新しい余り $R = N^2-N+1$ と割る数 $D = N^2+1$ の大小関係を確認する。 $N \geqq 1$ より、

$$R = N(N-1) + 1 \geqq 1 > 0$$

また、

$$D - R = (N^2+1) - (N^2-N+1) = N \geqq 1 > 0$$

より $R < D$ が成り立つ。 したがって、整数の割り算における余りの条件 $0 \leqq R < D$ を満たすので、商は $N-1$、余りは $N^2-N+1$ である。 $N = n-1$ を代入して元に戻すと、以下のようになる。

商:$n-1-1 = n-2$

余り:$(n-1)^2 - (n-1) + 1 = n^2-2n+1-n+1+1 = n^2-3n+3$

解法2

$n$ の多項式として直接割り算を実行する。 割られる数 $(n-1)^3 = n^3-3n^2+3n-1$ を、割る数 $n^2-2n+2$ で割ると、商は $n-1$、余りは $-n+1$ となる。すなわち、次のように表せる。

$$n^3-3n^2+3n-1 = (n^2-2n+2)(n-1) - n + 1$$

$n \geqq 2$ のとき、$-n+1 \leqq -1$ となり余りが負となるため、整数の割り算として不適である。 そこで、商を $1$ だけ小さくして変形する。

$$\begin{aligned} n^3-3n^2+3n-1 &= (n^2-2n+2)(n-2) + (n^2-2n+2) - n + 1 \\ &= (n^2-2n+2)(n-2) + n^2-3n+3 \end{aligned}$$

ここで、割る数を $D = n^2-2n+2$、新しい余りを $R = n^2-3n+3$ とおく。 $n \geqq 2$ において、

$$R = n^2-3n+3 = \left(n-\frac{3}{2}\right)^2 + \frac{3}{4} > 0$$

であり、

$$D - R = (n^2-2n+2) - (n^2-3n+3) = n - 1 \geqq 1 > 0$$

となるため、$0 \leqq R < D$ が成り立つ。 よって、求める商は $n-2$、余りは $n^2-3n+3$ である。

解説

多項式の割り算と整数の割り算の違いを問う問題である。多項式としての割り算を行ったあと、得られた余りが「$0$以上かつ割る数より小さい」という整数の割り算の定義を満たしているかの確認が必須である。余りが負になってしまった場合は、商を $1$ 繰り下げて調整する処理が典型的なアプローチとなる。

答え

⑦ $n-2$

⑧ $n^2-3n+3$

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