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数学2 三角関数・最大最小 問題 20 解説

数学2 三角関数・最大最小 問題 20 解説

方針・初手

$f(x)$ については、$\sin x$ と $\cos x$ の1次式の和であるため、三角関数の合成を用いて1つの三角関数にまとめることで値の範囲を求めることができる。

$g(x)$ については、式全体をよく観察すると、$f(x)$ の2乗が現れていることがわかる。$g(x)$ を $f(x)$ を用いた式で表し、$f(x) = t$ とおいて $t$ の2次関数の最大・最小問題に帰着させる。

解法1

まず、$f(x)$ のとりうる値の範囲を求める。 三角関数の合成を用いると、

$$f(x) = \sqrt{3}\sin x + 3\cos x = 2\sqrt{3}\sin\left(x + \frac{\pi}{3}\right)$$

となる。 ここで、$0 \leqq x \leqq \pi$ より、角 $x + \frac{\pi}{3}$ のとりうる範囲は、

$$\frac{\pi}{3} \leqq x + \frac{\pi}{3} \leqq \frac{4}{3}\pi$$

である。 この範囲において、$\sin\left(x + \frac{\pi}{3}\right)$ は、$x + \frac{\pi}{3} = \frac{\pi}{2}$ のとき最大値 $1$ をとり、$x + \frac{\pi}{3} = \frac{4}{3}\pi$ のとき最小値 $-\frac{\sqrt{3}}{2}$ をとる。 すなわち、

$$-\frac{\sqrt{3}}{2} \leqq \sin\left(x + \frac{\pi}{3}\right) \leqq 1$$

各辺に $2\sqrt{3}$ を掛けて、

$$-3 \leqq 2\sqrt{3}\sin\left(x + \frac{\pi}{3}\right) \leqq 2\sqrt{3}$$

よって、$f(x)$ のとりうる値の範囲は、

$$-3 \leqq f(x) \leqq 2\sqrt{3}$$

である。

次に、$g(x)$ のとりうる値の範囲を求める。 $f(x)$ を2乗すると、

$$\{f(x)\}^2 = (\sqrt{3}\sin x + 3\cos x)^2 = 3\sin^2 x + 6\sqrt{3}\sin x \cos x + 9\cos^2 x$$

となる。これを利用して $g(x)$ を変形すると、

$$\begin{aligned} g(x) &= (3\sin^2 x + 6\sqrt{3}\sin x \cos x + 9\cos^2 x) - 2(\sqrt{3}\sin x + 3\cos x) \\ &= \{f(x)\}^2 - 2f(x) \end{aligned}$$

ここで、$f(x) = t$ とおくと、前半で求めた結果から $t$ のとりうる値の範囲は

$$-3 \leqq t \leqq 2\sqrt{3}$$

である。 $g(x)$ を $t$ の関数として $h(t)$ とおくと、

$$h(t) = t^2 - 2t = (t - 1)^2 - 1$$

これは下に凸の放物線であり、軸は $t = 1$ である。 定義域 $-3 \leqq t \leqq 2\sqrt{3}$ 内に軸が含まれるため、$t = 1$ のとき最小値 $-1$ をとる。

最大値については、定義域の両端である $t = -3$ と $t = 2\sqrt{3}$ のときの値を比較する。 軸 $t = 1$ との距離を考えると、$|-3 - 1| = 4$ 、$|2\sqrt{3} - 1| = \sqrt{12} - 1$ である。 ここで、$3 < \sqrt{12} < 4$ であるから、$2 < \sqrt{12} - 1 < 3$ となり、軸から遠いのは $t = -3$ のときであるとわかる。 (または直接値を代入し、$h(-3) = 15$、$h(2\sqrt{3}) = 12 - 4\sqrt{3}$ となり、$15 > 12 - 4\sqrt{3}$ であることから判断してもよい)

したがって、$t = -3$ のとき最大値 $(-3)^2 - 2 \cdot (-3) = 15$ をとる。

以上より、$g(x)$ のとりうる値の範囲は $-1 \leqq g(x) \leqq 15$ である。

解説

$f(x)$ のような $\sin x$ と $\cos x$ の1次式の和の最大・最小は、三角関数の合成を用いるのが定石である。角度の範囲に注意して最大値・最小値を見極める必要がある。

$g(x)$ については、$\sin^2 x$、$\sin x \cos x$、$\cos^2 x$ の項からなる2次の同次式部分と、$\sin x$、$\cos x$ の1次式部分に分かれている。もし2次部分だけであれば、半角の公式や2倍角の公式を用いて $\cos 2x$ と $\sin 2x$ の式に直し、さらに合成するという手法が考えられる。しかし、本問のように1次部分が混ざっている場合は、与えられた別の関数(今回は $f(x)$)の2乗の形が隠れていないか疑うのが効果的である。置き換えた後は、新しい変数 $t$ の変域に注意しながら2次関数の最大・最小を求める基本的な問題となる。

答え

$f(x)$ がとりうる値の範囲: $-3 \leqq f(x) \leqq 2\sqrt{3}$

$g(x)$ がとりうる値の範囲: $-1 \leqq g(x) \leqq 15$

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