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数学2 三角関数・最大最小 問題 28 解説

数学2 三角関数・最大最小 問題 28 解説

方針・初手

与えられた関数 $f(\theta)$ を変数 $t = \sqrt{3}\sin\theta + \cos\theta$ を用いて表すことで、三角関数の方程式を $t$ の2次方程式に帰着させる。 まずは $t^2$ を計算し、2倍角の公式や半角の公式を用いて $\sin 2\theta$ と $\cos 2\theta$ の式を作り出すことで (1) を示す。 (2) は三角関数の合成を用いて $t$ のとりうる値の範囲を求める。 (3) は $t$ の2次方程式を解き、求まった $t$ の値に対して対応する $\theta$ がいくつ存在するかを、グラフや単位円を用いて丁寧に場合分けして数え上げる。

解法1

(1)

$t = \sqrt{3}\sin\theta + \cos\theta$ の両辺を2乗すると

$$t^2 = 3\sin^2\theta + 2\sqrt{3}\sin\theta\cos\theta + \cos^2\theta$$

半角の公式および2倍角の公式を用いると

$$\begin{aligned} t^2 &= 3 \left( \frac{1 - \cos 2\theta}{2} \right) + \sqrt{3}\sin 2\theta + \frac{1 + \cos 2\theta}{2} \\ &= \frac{3 - 3\cos 2\theta + 2\sqrt{3}\sin 2\theta + 1 + \cos 2\theta}{2} \\ &= \frac{4 + 2\sqrt{3}\sin 2\theta - 2\cos 2\theta}{2} \\ &= 2 + \sqrt{3}\sin 2\theta - \cos 2\theta \end{aligned}$$

よって

$$\sqrt{3}\sin 2\theta - \cos 2\theta = t^2 - 2$$

これを $f(\theta)$ の定義式に代入すると

$$\begin{aligned} f(\theta) &= 2(\sqrt{3}\sin 2\theta - \cos 2\theta) - 4a(\sqrt{3}\sin\theta + \cos\theta) + 4 \\ &= 2(t^2 - 2) - 4at + 4 \\ &= 2t^2 - 4 - 4at + 4 \\ &= 2t^2 - 4at \end{aligned}$$

以上より、$f(\theta) = 2t^2 - 4at$ となることが示された。

(2)

$t$ を三角関数の合成により変形すると

$$\begin{aligned} t &= \sqrt{3}\sin\theta + \cos\theta \\ &= 2\left( \sin\theta \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} + \cos\theta \cdot \frac{1}{2} \right) \\ &= 2\sin(\theta + 30^{\circ}) \end{aligned}$$

$0^{\circ} \leqq \theta \leqq 180^{\circ}$ より、$\theta + 30^{\circ}$ のとりうる値の範囲は

$$30^{\circ} \leqq \theta + 30^{\circ} \leqq 210^{\circ}$$

この範囲において、$\sin(\theta + 30^{\circ})$ のとりうる値の範囲は

$$-\frac{1}{2} \leqq \sin(\theta + 30^{\circ}) \leqq 1$$

各辺を2倍して

$$-1 \leqq 2\sin(\theta + 30^{\circ}) \leqq 2$$

よって、$t$ の値の範囲は

$$-1 \leqq t \leqq 2$$

(3)

$f(\theta) = 0$ より、(1) の結果を用いて

$$2t^2 - 4at = 0$$

$$2t(t - 2a) = 0$$

したがって、$t = 0$ または $t = 2a$ となる。

次に、$t$ の各値に対して、対応する $\theta$ がいくつ存在するかを調べる。 $t = 2\sin(\theta + 30^{\circ})$ より、$\sin(\theta + 30^{\circ}) = \frac{t}{2}$ である。 $30^{\circ} \leqq \theta + 30^{\circ} \leqq 210^{\circ}$ の範囲で、関数 $y = \sin(\theta + 30^{\circ})$ のグラフと直線 $y = \frac{t}{2}$ の交点の個数を考えると以下のようになる。

$t = 0$ は $-1 \leqq t < 1$ の範囲に含まれるため、これを満たす $\theta$ は1個存在する。 ゆえに、全体での解の個数は、$t=0$ から得られる1個と、$t=2a$ から得られる $\theta$ の個数の和となる。(ただし $t=0$ と $t=2a$ が一致する場合は重複して数えないように注意する)

$t = 2a$ の値について場合分けを行う。

(i) $2a < -1$ または $2a > 2$ すなわち $a < -\frac{1}{2}$ または $a > 1$ のとき $t = 2a$ を満たす $\theta$ は0個。 よって、解の個数は $1 + 0 = 1$ 個。

(ii) $-1 \leqq 2a < 0$ すなわち $-\frac{1}{2} \leqq a < 0$ のとき $t = 2a$ を満たす $\theta$ は1個。$t=0$ とは異なるため重複はない。 よって、解の個数は $1 + 1 = 2$ 個。

(iii) $2a = 0$ すなわち $a = 0$ のとき $t = 2a = 0$ となり、$t=0$ の場合と重複する。 よって、解の個数は 1 個。

(iv) $0 < 2a < 1$ すなわち $0 < a < \frac{1}{2}$ のとき $t = 2a$ を満たす $\theta$ は1個。 よって、解の個数は $1 + 1 = 2$ 個。

(v) $1 \leqq 2a < 2$ すなわち $\frac{1}{2} \leqq a < 1$ のとき $t = 2a$ を満たす $\theta$ は2個。 よって、解の個数は $1 + 2 = 3$ 個。

(vi) $2a = 2$ すなわち $a = 1$ のとき $t = 2a$ を満たす $\theta$ は1個。 よって、解の個数は $1 + 1 = 2$ 個。

以上を整理すると、求める解の個数がわかる。

解説

三角関数の置換によって、方程式を代数方程式に帰着させる典型的な問題である。 (1) では、置換した変数 $t$ を2乗して、2倍角の公式と相互関係を利用することで $\sin 2\theta$ と $\cos 2\theta$ の1次結合を作り出す操作が重要となる。 (3) では、置換変数 $t$ と元の変数 $\theta$ の対応関係が常に $1:1$ ではないことに注意しなければならない。横軸を $\theta + 30^{\circ}$、縦軸を $\sin(\theta + 30^{\circ})$ としたグラフを描き、$y = \frac{t}{2}$ との交点の数を視覚的に捉えることで、数え落としや重複を防ぐことができる。特に $t=0$ と $t=2a$ が一致する $a=0$ のケースの扱いに注意したい。

答え

(1)

(証明は解法1を参照)

(2)

$-1 \leqq t \leqq 2$

(3)

$\frac{1}{2} \leqq a < 1$ のとき:3個

$-\frac{1}{2} \leqq a < 0, \quad 0 < a < \frac{1}{2}, \quad a = 1$ のとき:2個

$a < -\frac{1}{2}, \quad a = 0, \quad a > 1$ のとき:1個

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